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2014年02月23日
007の決算説明会資料を見て…
昨日は株価が下がることが、最大の好材料だと述べました。悪材料を織り込み考えられる懸念を株価は先読みするからですね。むかし日産自動車が経営危機に揺れたことがありました。その時に日産自動車がとった行動は、本来は来期発生する経費を、今期に計上し赤字額を見せかけ上膨らませ、業績のV字型回復を印象付けたことがありました。昨年のパナソニックとソニーの決算処理の違いを考えてみても良いでしょう。パナソニックは2013年3月に大幅赤字にしましたが…、ソニーは同じ時期に黒字を演出しました。
会計は色んなマジックが存在し、恣意的にかなり操作できると思った方が良いのです。所詮は、会計士が、どう判断するか?という個人の裁量に委ねられます。大きな会社では10名程の会計士が入り、助手を含めればかなりの数でしょう。しかし小さな会社は、個人の税理士のようなものです。一応は会計法があり、大きなデッサンは決められていますが…かなり恣意的なのです。
007の決算説明会があったようです。固定資産の減損部分に、これから売り出す「Dalchymia」を費用として今期に押し込んでいましたね。通常、これから販売するものなら、売り上げ計上した段階で費用として計上することが認められている資産だと考えますが…不思議ですね。3Qの段階で4Qの悪い数字をわざわざ打ち出す事も謎ですが…。このような行動は、分からなくもありません。社長が交代し、辞めていく前任者に責任を押し付け、自分の成果にしようとする気持ちも理解できますね。大幅赤字を計上することで、社内の空気を引き締める演出効果も期待出来ます。よく考えると12日水曜日に再減額修正を発表し、株価はストップ安が当然と思われていましたが、何故か、1151円で値段が入りました。通常は一度値段が入っても、その後売られ、再びストップ安するケースが多いのですが、その日は1218円で引け出来高も122万株と大きく膨らみました。
その後も58万、28万、35万、52万、55万と金曜日は、出来高が落ち着き15万と通常のペースに戻りましたが、先週は大きく膨らみましたね。カタルが事情通の買いを指摘する理由は、この辺りにあります。そもそも村田との量産効果を期待したのは、5月9日発表のIR資料にあったWiFiモジュールの出荷数が、月間で2800万個と言う部分だったのです。1個1円なら、年間で3億36百万円、2円なら6億72百万円、5円なら16億8千万円です。カタルは故に、必要に追っかけましたが…この効果は、今の所は現れていません。でも世界の無線通信機器、スマフォにタブレットなどの製品化は増えるばかりです。必ずWiFi機能が必要になりますね。何故、収益化が見えないのでしょう。村田が最初に取り組んだという事は、可能性があるから製品化した筈です。この製品発売から8か月になりますが…収益化は期待できないのでしょうか?
今回の「Dalchymia」の事業化に際し、わざわざ野村証券の資料を、何故、持ち出すのでしょう。IoTとかM2M市場の成長市場は、急展開している成長分野です。カタルが、昨年、富士通を何度か紹介しているのは、クラウドを調べていくと、関連企業の中に、必ずピックアップされるからですね。会社側もその方向で収益化を図っています。007も同じことなのです。気象情報の「ソラテナ」は、現段階では小学生の実験室のレベルでしょう。しかし未来の利益の卵にも、感じられます。農業分野の気候管理は非常に需要だからですね。色んな応用が考えられます。「電力の見える化」事業は、新築のマンションにも応用され始めているようです。経産省から補助金を獲得した実績のある技術で、最先端を行っていますし、東電のスマフォメーターの設置から、電力の効率活用はこれから進む分野ですね。現状はかなりの電力が上手く使われずに、捨てられ消えているのです。
依然、007の夢が消えた訳ではありません。むしろ事情通の新規の参入が、考えられるような展開にも見えます。カタルは先日、この水準で買い増ししましたが、多く買ったわけではありません。株価の下値は限定的と見ているから、買い増しただけですね。しかし高値を買うのは、勇気がいります。だから8月に発表される予定の4―6月期の数字を見れば、ある程度の未来予測が立つのではないかと現状では考えていますね。どうしても3000円、5000円と、株価が高値を追うためには…企業業績に寄与する何らかの確かな材料が欲しいのですね。現状の出来高推移を、それを知っている可能性もありますから事情通の買いの可能性があると指摘していたわけです。村田の量産効果が、ある日突然、発表されても何ら驚くものではありません。かなり好意的なレポートを書きましたが、固定資産の減損会計から最悪の展開懸念は、消えつつあるように感じました。
会社が目指す時代性が正しいなら、いずれ効果は生まれるものでしょう。ケネディクスの信用創造は日本に必要な部分なのですね。スマートコミュニティーの実現は、少子高齢化の社会では絶対に必要なのです。例えば高速道路に自走ラインを設けたとしたら、渋滞はなくなり、時間効率が生まれ、物流の労働生産性が格段に上がりますね。学習もそうですよ。最近はタブレットを利用した家庭教師タイプのサービスが生まれていますが、生徒が塾に通う交通費や個別学習に対応するシステムなど、非常に従来にはない効率の高さですね。カタルがJVCケンウッドに注目している理由の一つに、学校の電子化事業があります。電子黒板やタブレットを繋ぐサービスですね。この分野の競争は激しいのですが…エプソンなども関連してきますね。
007の事を書いていたら長くなっちゃって…。今日は実質GDPと名目GDPの違いの意味を解説する予定だったのです。今回のGDP成長率は予想よりかなり悪かったのです。故に外人からもアベマゲドンリスクを指摘されるのですが…、確かに褒められたものではありませんが…、実質水準を、僅かですが名目数字が上回ったのです。この意味は非常に重要で、我々人間にとって、希望が生まれつつあるのですね。僕らは名目の世界で生きているのではあって、実質の世界で生きている訳ではないのです。だから給料が毎年上がると希望が生まれるのですね。

トヨタ社長が、果たして昨日の話した先代の証券会社社長のように、度量の大きな社長なのかどうか…。今回のベースアップで判明するでしょう。カタルは意外に、坊ちゃんなのに彼が好きですね。満額回答を早く出してくれないかな?…そうすれば、今度はトヨタの車を、買おうと考えても居ます。GDPの解説は省きますね。ただ実績数字を並べておきますから…、自分なりにカタルの趣旨を考えてみるのも一考でしょう。念願の内需振興にもなっているし…いろんな点で見所があるのですよ。メディアの間違った解説は、何処かおかしいですね。

投稿者 kataru : 10:08
2014年02月16日
ケネディクスの背景
ケネディクスの決算は007と比較して何ら問題はなく、再建計画の前倒しから復配は確実の様子です。ご自身で確かめられると良いでしょう。既に決算説明会が開かれています。印象としてはアングラからクリアになって来ている様子です。それだけ内部要因が市況改善により追い風なのでしょう。ケネディクスは三菱地所などの大手と比較し、手持ちの不動産はAグレードからBグレードの物件が中心なのでしょう。しかし地所はSグレードなのですね。この違いは丸の内のビル群はSグレードと想像されると良いでしょう。新築の広い面積のインテリジェントビルを示すのでしょう。
ジョーンズ・ラング・ラサールのオフィスビルグレード定義によれば…Aグレードとは20階建てぐらいの3万平米以上の大規模ビルで1990年以降に建てられた物件を示すようです。SとAは物件そのものが希少価値になっており、売り物がないのですね。故に、あのへんてこな設計の新生銀行の本社(東京駅周辺)の不良物件も、昨年は売却され再構築される訳です。ケネディクスは資本力がなく新興不動産で1995年設立です。ダヴィンチと共に東京の不動産価格が採算利回りに合ってきたために、世界のお金が流入した時期の1998年近辺から急成長し、2006年の不動産ミニバブル時に高値の物件を掴まされ、その高値物件の処理を強めたので(金融庁による減損会計の強要)、倒産の危機に見舞われた会社です。カタルがよく批判する日銀の政策の2006年のベースマネーの急激な引上げと、米国の金融危機が重なったのですね。
大手不動産と違い、保有物件はBグレード中心の弱小の不動産会社です。Bグレードは1982年以降の竣工で、8階建て以上の5000平米以上の物件を示すようです。しかしこのグレード評価も…いい加減なのですよ。不動産業界自体が、かなりいい加減な業界です。そこにダヴィンチの金子さんが、不動産金融論理を米国から持ち込み日本の不動産市場を再構築したのです。その頃、ダヴィンチと共に金融論理を片手に論理的な展開で成長したのが、ケネディクスと言う会社でしょう。ノンリコースと言う考え方やメザニンローンなどのリスク管理の考え方を、米国から持ち込んだのですね。金融デリバティブの発展が、新興国経済を成長させGDPを押し上げる原動力になりました。メザニンローンは、ある意味でリスク分散の仕組み融資ですね。一種の金融デリバティブなのです。レバレッジを働かせるわけです。この考え方により不良債権処理が一気に、正常債権に変わり日本の不動産が底を付ける原動力になったのです。
カタルの友達が、この時期にリーマンから800億円の運用を任されましたが、600億だったかな?1年で消化する事が出来なかったのですね。その後、彼は2006年の危機に不動産から足を洗い(彼が優秀なのは、見きって転向したのですね。この決断が常人には出来ません。)会社再生ビジネス転換し、当時赤字経営が多かった医療分野に進出し、今では日本でも有数の病院経営をしている会社に育ちました。先日はベトナムにも進出していましたね。これは実話ですよ。カタルが信用創造機能の復活がなければ、日本は再生しないと定義して、ケネディクスに取り組んだのは、金融力を利用しなければ、絶対に経済は再生しないのです。日本は株価を軽視していますね。しかし米国は株価を主体にして政策を変えています。市場主義経済が主流なのに…日本の官僚は株取引を禁止する清貧思想がある為に、長い失われた時代を味わっている訳です。
製造業ではなく、007のような組み込みソフトの会社が成長できる環境にしないと、日本は再生しないのです。HEMSの補助金打ち切りは、ある意味でおかしな政策ですね。時代に逆行しているのです。日本の再生を考えていくと、必ずいくつかのキーワードが存在し、その流れに合う会社が育たなければ、日本は劣等国のままなのですね。ナノキャリアの株価は低迷していますが、なかなか見所のある会社なのです。赤字故に、人気が冷めていますが…。話しが飛びますが…カタル銘柄は時代性を背景に選択されています。
ケネディクスの詳しい内容は、会社説明会をご自身で、26分程なのでお聞きになれば分かります。こんな事をカタルが、クドクド述べても仕方がないから…、ポイントを述べるとすれば復配は含み利益から確実なのでしょう。故に私募リートの組成の成否が重要で3月に予定されるものは、既に募集が済んでいるのでしょう。此処にレガシーアセットと呼ばれる不良物件と優良物件を抱き合わせて販売し含み損失を減らし、利益を計上し数字を作っていきますが、問題は不動産市況なのですね。故に容積率の拡大の成長戦略や東京都の震災対策の新基準などが問題になります。
基本的にケネディクスは、Bグレードの物件の宝庫で、急激に利益が膨らむ体質を持っています。容積率の引き上げ効果は非常に大きいですね。この基準変更で古いビルの建設費がなくても、新築に変わります。実際に東京駅の再開発費は容積率の売却により、(特別立法ですね。)建設費を捻出したのです。株価の成長を考えると分かりますが…最後はゴミのような小さな会社まで、1000円以下の株価がなくなるのです。1989年のバブル相場を述べていますが…。最初は優良株が買われ…だんだんグレードが落ちるのですね。出遅れ銘柄を買って、投資が広がる訳です。不動産も同じでしょう。既にSグレードの物件は土地の手当てが難しく、地上げ作業は大変で…纏められない訳です。数十件から場合によれば100件以上の地権者の土地を集めるのは、開発期間だけで10年を優に超えるでしょう。金利負担はどうなりますか? いくらお金を積んでも頑固者は絶対に動きませんね。だから相続税が払えなくなるまで、待つしかありません。死ぬまで待つわけです。これが現実ですよ。100室ある古いマンションに、二人だけの頑固者が住んでいる為に、彼らが死ぬのを待って遺族と交渉をするわけですね。そうしてやっと再開発になるのです。これが現実ですよ。Sクラスのビルなど、既にないのです。だから地所は、丸の内の再開発で商業施設も集め、街づくりに金をかけ付加価値を上げるのです。
Aクラスも、なかなか市場には出てきませんね。東京では経済危機がないと、なかなか物件が出てこないのです。既に経済は立ち上がっているので、ダヴィンチの抱えた軍艦ビルのような物件は、市場になかなか出てこないのです。あれは1982年に建設された古いビルですね。しかしBグレードの物件は、かなりあります。おそらくケネディクスが日本で一番、保有、管理しているのでしょう。東京の地価がこれからカタルの予想のように騰がると…一番恩恵を受けるのは、ケネディクスなのですね。故に株価が4000円で、政策次第で1万円と言っているのです。2006年の不動産ミニバブルの水準を超える正常化、所謂、信用創造機能の復活が、日本の再生には欠かせません。これは絶対条件なのですね。地所が抱えるSクラスは宝物で価格が下がりませんが、天井は知れています。変化率と言う観点で見れば、Bグレードのビルが一番、価格上昇するのですね。株を考えて御覧なさい。トヨタが2倍、3倍になりますか? 安心感は一番ですが、変化率の観点ではそのような成長は見込めません。しかし007は半値になりますが、10倍になる可能性がありますね。不動産のグレードも同じことです。まぁ、株価程、派手ではありませんが…似たようなものです。
だからケネディクスの株価は、正しい政策が実施されるなら10倍になります。ここが味噌ですね。今期の業績が良いのを、株価はすでに織り込み済みです。復配の3円も織り込んでいます。こんな事は、昨年から分かっていたのですね。カタルは今期利益が3倍程度に膨らむと考えています。だから4桁以上に、年末にはなると考えていますね。消費税の引上げからの経済成長の減速は大きくなく、無難に通過すると考えています。すべての条件がそのような状況を示しているからですね。しかしそれならば…何故、年初から株価は下げているか?
ケネディクスの株価下落は、個別株要因ではありません。市場全体の要因の為に、仮需が重い為に下げてきたのですね。007は両方の要因ですね。個別株要因もあり市場要因と重なったので、大きく下落したのです。日経平均225銘柄が52週線に位置しているという事は…既に異次元緩和効果が、陳腐化しているのです。だから市場が反応する政策を取らねばならないのです。それを木内さんは、円安による消費物価の上昇を楯に、追加政策を拒んでいるインタビューが掲載されていました。彼は優秀かも知れませんが、野村に育てられたロボット人間ですね。苦労して実践を積み重ね挙げた人と違いますね。全然、経済を理解していません。きっと追証の苦しみを味わったことがないのです。友達も自殺したような人が、周りに居ないのでしょう。しかし僕ら現場の人間は、真剣に働けば働くほど、生死の現場に直面します。お金の世界は非常にシビアです。僕は故に耐えられなくなり会社を辞めたのです。あほらしい政策が続くので…証券マンなどやってられないと思ったのです。たかが1000万程度の収入の為に…追証の痛みをお客様と共に味合う限界を超えたのです。40億の損失はそんな価値でしたね。
日経新聞を読んでいると、眉唾記事が多いですね。さかんに中国のシャドーバンキングの不安を煽っています。しかし実態経済の自動車販売は、6%だったかな? 依然、伸びていますね。しかも中国では高級車が売れ、日本の販売台数も伸びましたが、みんな軽自働車ですね。1000万クラスの車が、どこ程度、売れたのでしょう。確かに…中国の火種はありますが、今の所直ぐに、問題化しませんね。少し景気が良くなると、途端に権力争いを再開した自民党の危機感の無さや、異次元緩和のカンフル効果による円安と消費税の効果による物価高を、インフレ目標2%の達成成果と捉えているノー天気の黒田さんとは違いますね。市場は、此処の矛盾を突いているのでしょう。政策催促相場に入る可能性と、再び信頼を勝ち得て株価が上昇する可能性と、今は5分5分でしょう。
ケネディクスの業績は、何ら問題はありません。007は様子見ですね。余裕のある人は買えば良いし、追証懸念のある人は整理しなくてはなりません。そんな事より、全体論が問題です。どんなに良い銘柄(好業績銘柄)も、全体市況が追い風にならなければ、当然、沈みます。今の所、2月4日が目先の底だったように感じています。今は二番底を固めている所でしょう。52週線をキープし…再び浮上できるかどうか…。この辺りは、政策次第なのです。おそらく直ぐに力強い上昇には、移行しないでしょう。やはり8月を待たないと駄目だと考えています。ただ上昇相場に移行しなくても往来相場に移行し、ここが当面の底になる可能性は、非常に高いですね。それほど…異次元緩和効果は続けるだけで、意義が生まれてきます。だんだんベースマネーの増大がジワジワと冷酒のように効いてきます。やはりケネディクスは2月4日の348円が、当面の底なのでしょう。007は仮需の動向に左右されますが、すでに昨年後半から売られており、かなり整理が進行しています。社長が言うようにV字回復演出の減損会計かも知れません。年末にケネディクスと共に相場がなかったですからね。整理はケネディクスより進行しています。
新規ファンドの参加がなかったから、当然、株価が下がりますが…株が下がることによって魅力が増し、リスクが減りますから、新規の参加者が参入しやすくなります。ブツブツが良く「株価が下がることが、最大の好材料なのです。」と言って、セールスをしていました。どんな業績の善し悪しよりも…株価が下がることが、最大の好材料であり、どんなに好業績でも、株価が上がることが最大の悪材料なのですね。これは世の中の常識ですね。まぁ、業績の見方より背景評価を中心にケネディクスのレポートを作成しましたが、一番大切なのはマネタリベースからマネーストックが増えている過程だという事を実感する事でしょう。故に抱える不動産の価値が上がるのです。100億単位で含み利益が上下する会社ですよ。PERを10倍とすれば1000億円単位で時価総額が増えるのですね。よく背景を考えてくださいね。

投稿者 kataru : 12:17
2014年02月11日
当たらない予想
年初に調べたように…貿易赤字の拡大により経常収支の黒字幅が減り、12月も6386億円の経常赤字でした。ガラガラポンのリスクが膨らんでいます。金融危機後のコスト削減競争を、日本は持続できなくなり自助努力を諦めたのです。分岐点は日産マーチのタイへの生産移転が「切っ掛け」です。その後、タイでは下請け工場が育ち、日本車各社の生産基地の受け皿になっています。この最後の空洞化は過剰なのでは…と、カタルは実効為替レートによる推測から、内外価格差による空洞化が、分岐点を迎えていると考えています。JVCケンウッドの株価が低迷している理由は、為替水準の読みにありました。逆輸入がコストを引き上げたのです。日産自動車の増益率が鈍いのもグローバル化が進展しているからですね。逆に、海外進出をしたくても出来なかったマツダは業績が大きく伸びたから世の中は面白いものです。まるでウサギとカメの話です。負け組が勝ち組に転じるのです。月曜日は決算発表を受け、人気になったアークの特別利益もこの影響を受けています。
日経新聞を読むと分かりますが…自動車産業は空前の活況です。カタルは2010年にマツダに拘っていました。当時は為替の見方と中国市場の伸びに期待したものでしたが…。2年のタイムラグが生まれました。実際は、異次元緩和を「切っ掛け」にした転換でしたね。構造的な下積み(環境の条件が整っている事)が存在し、起爆装置が働くと株価が爆発します。ケネディクスの現状は、基礎的な条件は揃っていますが…何かインパクトが足りないのでしょう。007も同じ環境下にあります。誰が起爆剤を仕掛けるのか?
今の相場は「1月の警戒感」の見方が問題になります。一番大きな懸念材料は、消費税の引き上げ後の腰折れ景気が予想されるからですね。ダボス発言も市場に影響を与えず、むしろここに来て、好材料が出ても日米両国の株価は下がりました。1月に株が下がるのは、珍しい現象なのです。米国も大統領教書を発表した直後に下げてきました。背景にはFRBの金融緩和縮小があるのですが…2006年の日銀の失敗と同様の過ちを、FRBも冒すのかどうか…。カタルはCDSを含む店頭デリバティブ取引残高は600兆ドル程存在し、新基準に移行する準備時間は、もう直ぐ終了しますが…ファニーメイやフレディーマックの正常化が遅れているように、FRBは正常化と言うか…改善を急ぐべきではないと言う意見です。米国金融株価を見ても分かります。GSもJPMも新高値を大きく更新していませんね。
カタル自身も分かっているかどうか…難しいので、皆さんは一層、何のことか…サッパリの人も居られるでしょう。現在は過熱した金融デリバティブの縮小過程にあります。金融が縮めば、景気が拡大する筈がないのです。しかし世界の中央銀行が揃って、その不足分を埋めたのがFRBによるQE1~QE3や日銀の異次元緩和政策ですね。日銀はバブル崩壊の後、後処理の不良債権処理が終わったとして…2005年頃から生まれた不動産ミニバブルを過剰に警戒し、急速に資金を絞ったのです。それがマネタリーベースの前年比のマイナスです。この悪影響により、折角の上昇ムードが金融危機も加わり壊れ、再び奈落の底に…。ダヴィンチの経営は、論理的だったのです。その論理を否定したのが金融庁の清貧思想です。だから失われた時代が延長されたのです。FRBが同じ間違いをする可能性があり、そのような下地があるので…1月の株価が過熱感の訂正を含め下げたのでしょう。
此処に米国景気回復の上昇角度が試されています。日本は消費税の引き上げ、中国はシャドーバンキングですね。このシャドーバンキングは、闇から表への正常化作業の段階になっています。地方政府の起債により、影の表面化作業が行われています。つまり2014年は読み〈先行きの展開〉が難しいのです。その為に市場は過度の楽観論を修正したのですね。通常、調整は二段階が常です。今は一番目が終了し二段目への移行期なのでしょう。こう考えるのが自然です。3月から5月にかけ株価は戻るのでしょう。この戻りの角度を決めるのが、業績は好調な自動車業界の春闘です。期間工の正社員化が、実効為替レートやTPP交渉を見ても正しい姿です。そうしてベースアップをすれば…外人投資家は、日本経済の立ち上がりに自信を深めるでしょう。
ところが…業績が好調のトヨタが、自己利益を優先する行動を取れば…日本の消費税引き上げ後の落ち込みは大きくなり、日経225の多くは、ケネディクスの株価のように52週線を維持できずに、下がることになります。特にソニーは、空売りの対象になる可能性があります。ただでさえ、大幅な損失を埋める為に、資産を売却したのです。物を売ると言う行為は、あとがないことを示しています。パソコン部門の「バイオ」売却は、ある意味で合理化推進にも見えますが、危うい現象の一つとも捉えられます。どちらか難しい判断ですね。
この春闘と共に注目されるのが、日銀の政策ですね。金融緩和に慎重派の白井さんの金融緩和追加講演に沸いた市場は、指数買いを先行させ、年末株価の押し上げムードを演出しましたが、黒田会見のデフレ克服会見の自信を、市場は否定したのですね。単なる消費税の駆け込み需要と、円安による物価高なのに…彼は勘違いしている可能性を、市場は危うい現象として捉えたのでしょう。故に株価は白井発言のところまで下げました。行って来いと言う「出直り相場」になりました。
これがカタルの現状分析です。此処からの注目は「春闘」の動向、特にトヨタの動きと「日銀の政策」次第で株価の位置が、決まります。満点を叩き出せば…株価は当然、2万円向け上がりますよ。ケネディクスの4ケタは確定します。しかし空振りなら…日経平均の52週線(14158円)も維持できずに、下げますね。今は回復過程で、裁定買い残も一旦は解消され、戻り相場に入ったのでしょう。しかし…春闘の出来や日銀の追加の予防処置がなければ…、市場は政策の催促相場に突入することもあり得るのでしょう。2月は戻り、3月は未定という感覚なのでしょうね。きっと…。なかなか当たらないカタル予想です。
投稿者 kataru : 10:34
2014年02月09日
時代性
自分だけでデータを集め視野が狭まると、広範囲の分野の検討が出来なくなりますね。昨年末に揉めた米国財政問題の行方は、一体、どうしたのでしょう。記憶によれば2月7日までに纏めないと、27日にも資金ショートを起こすと言うものだった筈ですが、何故か、この関連のニュースが、全く出てこなく話題にもなっていません。ネット上で、ようやくたどり着いた結論が、此方のレポートです。この野村の資料が本当かどうかわかりませんが、この解釈によれば、9月まで話し合いが延期されるようです。
ひょっとすると…僕のように勘違いをしていた市場関係者は多いのではないでしょうか?1月からの調整は奇怪な形で…通常のアノマリーとは違うのです。よって過去の事例を調べてみると…1989年から1月に10%以上下げたのは、2008年と2009年だけでしたね。バブル崩壊の1990年は1月1733円安、2月2651円安、3月4607円安と下げていますが、株価が高く、率にすれば1月の下げ率は僅かに4.6%です。3カ月連続の下げは、1990年、1992年と更に1995年の3回ありました。その表を作ったので見て下さい。下のようなデータでしたね。


まぁ過度の警戒感なら、それで良いのですが…。合わせて月足推移の日経平均チャートも掲載しておきます。別に楽観主義者のカタル君は、アベノミクスの成功を疑っている訳ではないのです。今回は時間的にも江戸幕府のペリー来航(1853年)から、明治維新の西南の役(1877年)まで…と、体制転換と言うリストラクチャリングの為に、充分な期間(1989年~2014年)を経ていますから、日本村論理も打破できると考えています。何故、このような展開を書くのかと言えば…、現役を離れあらゆる可能性を探っているから、強気一辺倒のカタル君ではなくなったと言う事なのでしょうね。昔のカタル君は、買い一辺倒だったのですが、昨年後半からの論調を見れば分かるように…金融相場から業績相場への移行を見逃し、先物からの演出相場と…断定し、どちらかと言えば…カタル予想が外れている市場の現象に、違和感を持って原稿を書いていたように感じます。だから金融庁の行動にも批判的だったのでしょう。
多くの投資家は、株価の値動きの背景にある時代性を忘れています。…と言うより、全く考えませんね。ただ値動きだけが全ての行動になっています。しかしカタルは違います。どちらかと言えば「理屈屋」です。日本経済が成長するためには、何が必要か? その辺りの時代性を中心に、銘柄を選別しています。だからソニーなどの株価回復には批判的でした。時代性を考えると…長いデフレ状態から価格破壊に挑んできた「ユニクロ」(ファーストリテイリング)は、グローバル化に成功しつつあります。まだ世界トップではありませんが…もう直ぐですね。ソフトバンクも、その方向化にあります。そうしてカタルが期待するニトリも、ようやくグローバル展開を始めました。中国や台湾などはこれまでもしていましたが、昨年10月に米国で実験店舗(2店舗)を開設しています。
基本的にカタルは時代背景に「成長の芽」がなければ、あまり銘柄に注目しませんね。株式投資と言うのは…現実社会と市場の間に生じるギャップを発見し、その修正を行う作業なのですね。現実の企業業績は好調で儲かっているのに…、何故か、株価の回復は遅れている。三菱UFJなどは、その代表的な事例です。何故、都心の一等地に保有する財産評価(純資産)が、日立などの地方にある財産評価より、低く扱われるのか? 日立市にある日立の地価などは…日立が撤退すれば、夕張のような評価で二束三文なのです。ところが都銀が持っている資産価値は、全然違いますね。その純資産価格も回復できない市場価格は、明らかに間違っています。このようなギャップを発見し、それを修正するのが株式投資なのです。
未来技術もそうですよ。007に惚れているのは、ユビキタス社会の進展に欠かす事が出来ないソフト技術に注力しているからですね。バイオも同じです。STAP細胞やIPS細胞の研究は、人類の豊かな未来に貢献しますね。公害を生む企業とは違い、評価が大きく変わります。例えばチッソや足尾鉱毒事件(古河機械金属)などの歴史も、その事例の一つでしょう。此方は駄目な事例ですが…。焦点は会社の存在が、人類の成長にプラスかどうか…。だからグーグルの評価が、非常に高いのですね。儲かるから…と言う基準で選ばれているのではなく…結果として、利益が生まれるのです。だから企業の目指す方向性が非常に大切なのです。カタルがソニーを批判していたのは、折角、利用価値がある経営資源を、充分に活用してないから批判しているのです。007に惚れている理由は…夢があるからですね。IVIも含め、何となく、株主になっていると楽しいですね。
ケネディクスは、日本の土地価格にグローバル基準と大きなギャップを感じているのです。ドイツ証券は、その事を指摘しているレポートを掲げていましたね。39%も過小評価されていると言うレポートを、昨年12月にWSJで掲載されていました。カナダが一番割高で60%も割高なのに、日本は逆に39%も割安だと言うのです。この数字の根拠は何処にあるか…解説されていませんでしたが、この違いは不動産に対する外人投資家への規制だと言うのです。此処で安倍政権の戦略特区構想が、焦点になりますね。その表だけを再び、掲載しておきましょう。

カタルは金融庁の厳格の減損会計の政策を、2006年の日銀の行動と共に批判しています。この政策の為に、市場からダヴィンチが消えたのです。ライブドアの堀江さんの様なものでしょう。何故、斬新なアイディアを持つ人が、社会から排除されるのか? この日本村論理を、カタルは嫌っています。故に、経団連の製造業重視の会長選出にも、違和感を抱いているのです。長いデフレ環境の中で培われた資産価格の歪な構造が、修正される可能性があるから、ケネディクスの4000円相場を視野に入れているのです。
時代性を考え投資行動すれば…、時間のズレはありますが、必ず市場価格は時代性に呼応して修正を演じる筈です。故に、目先の需給バランスの変化で多少は下がるかもしれない株でも、ずっと買い推奨を続けているのです。長く読んで頂いている読者には、カタルの基本構想はご理解いただいていると考えております。
投稿者 kataru : 13:51
2014年02月02日
相場の背景を見る
かたるは、一度方針を決めたら、なかなか変更しません。カタルの相場観は最善のストリーを前提にして未来を語っています。だから、ペンネームが「未来かたる」なのです。しかし現実社会は失敗の繰り返しで歯がゆい思いをしてきたから「株式市場 日本を考える」とのホームページからIRNETはスタートしたのです。1998年の話です。バブルが崩壊した当初、宮沢喜一が選択した政策を株式市場は痛烈に批判していました。この過激な混乱により、国民は初めて自民党から政権を移行させました。現在、「殿、ご乱心召されるな」と比喩されている東京都知事候補の細川さんが、79代内閣総理に選ばれ彼は佐川からの政治資金問題で辞職しましたね。その後、緊張からか…極度のストレスでサミットと言う大舞台で、倒れた社会党の村山さんなどが短期でしたが、政権の座につきました。しかし今回の民主党の混乱と同じような形で1993年から1996年という僅かな期間において失敗を演じています。その後、再び自民の橋本さんが総理に就任され、当時、若手だった通産官僚の江田さんが首相秘書官に任命されます。当時のカタルと改革に燃えていた江田さんには僅かな接点がありました。小泉・竹中改革からの2003年からの立ち上がりはチャンスだったのです。しかし我々はここで既得権勢力との戦いに敗れ、間違った選択が繰り返され、再び民主党政権に移行した後に、再び自民党政権に回帰しています。
この間にカタルも様々なミスを犯しています。最善の選択を前提にして、相場観を組み立て挑戦していたために、一時的に預かり資産が3億円から僅か3年で、40億円に膨らみましたが、2006年からの日銀のマネタリーベースの縮小などの重要項目の変化を見逃していたのです。その為に手痛い失敗を犯しています。ライブドア事件は、今でも「でっち上げ」の色彩が強かったと感じています。正義を掲げる「地検の論理」ですね。税務署の査察を受けた人は分かると思いますが、どんな正論でも国家権力には敵いません。税務相談をしてみると分かります。国税庁の最後の決め台詞は「地元の税務署に相談ください。」となり、裁量権は現場にあると宣言されます。つまり小さな事案はソコソコ不満でも、妥協するしかありません。最近は税務不服裁判が横行し、国税当局の敗退も多く見られます。武富士などもそうでしたね。
選択の考え方は非常に難しいですね。「正義」を貫く事が正しいとは、限らないのです。特に難しい判断は、多少の悪を優先しても妥協を取るかどうか…。その結果、前より改善されるなら無駄な闘争に費やすより効率的ではないか…と言う考え方も存在するからですね。正義を貫くために、時間闘争を強いられるケースも多々あります。27年も投獄され条件闘争をしたネルソン・マンデラ氏は、ある意味で恵まれていました。通常は獄死するケースの方が多い筈です。カタルは理想論を掲げ相場を組み立てています。ただベンチャーリンクの推奨時より、ある意味で自分も成長しているかもしれません。今回も007は割高だと述べ新たな参加者待ちと正直に語っています。ケネディクスも注意喚起解除の話を出し619円を超えてから、買えば良いとも述べています。更に踏み込み、カタルが仕掛け人なら、空売りを仕掛けてから…参加すると正直に相場を語っています。
しかし同時にカタルは、007が非常に優れた素質を秘めていると…夢の部分も語っていますね。1兆円近い売上高を誇る村田にとって、10億、20億の金額は、ゴミのような金額なのですね。だからWiFIモジュールが売れる過程において、1個10円のパテント料を払っても痛くもないでしょう。タブレットやスマフォの市場は、新興市場で急速に広がっており勢力図が激変しています。携帯市場の少し前は、ノキアが世界でも圧倒的な地位を占めていたのですが…、いつの間にはアップルから、現在はサムスンに大きく移行していますね。間もなくファーウェイ(華為技術)が、世界に躍り出る可能性は非常に高く、決してソニー・エリクソンではないでしょう。ユビキタス社会は、既に到来しておりスマート・コミュニティーの進展は、加速しています。故にスマート家電を規制していた経産省も部分譲歩を迫られたのです。それがウルトラセブンではなく「うるさら7」ですね。スマートリモートコントロールなどのユビキタス社会に対応したスマート家電の登場です。
しかし日本は難しい国です。自然光発電の現場を見れば分かります。ソフトバンクは北海道電力と、ようやく売電交渉が一部でまとまったに過ぎません。このような交渉の過程が背後にあるから、故に、今日の日経新聞の方向性の報道になっています。おそらくソフトバンクは効率的な電力配分を、スマートグリットを利用して行います。無駄な東電の電力配分とは違い、電力料金が劇的に下がる可能性があります。既に007が行っている「電力の見える化」から、エネルギーの効率利用の段階に、スマートグリットは進化しているからです。だからエナリスを批判していましたが、ある程度の時代背景はあるのです。IVIの分野は、熾烈なトップ争いになっています。グーグルなどの異業種から続々と参加表明がされています。パナソニックが車を創る時代になる可能性さえあります。一時の激変した家電業界の構図に時代背景が似てきました。しかし最先端に位置するは、やはりルネサスエレなのです。007は今年、黒字化を達成します。昨年末に、9つもの展示ブースを出店した効果が、ようやく表面化するのでしょう。大株主の売り物が切れたところに、ヘッジファンドが続々と参加する筈です。その過渡期に、今は位置しています。
ケネディクスも同じ背景下にあります。サントリーのジムビーム買収は、ある意味で三菱UFJの冒険ですね。スプリント買収も同じ背景です。ようやく邦銀が冒険をするようになってきました。ここで軍艦ビルにメザニンローン(劣後ローン)が付いた意味を理解せねばなりません。メザニンはリスク商品ですね。一気に信用創造が爆発する寸前に、日本経済は位置しているのです。だから孫さんは、個人でティファニービルを、敢えて割高の価格でも、買い取ったのです。優れた不動産の利回り商品は、限られています。リートの配当利回り推移を見て御覧なさい。一時8%近くまで売られた状態から、現状は4%を割れる水準です。つまり保有物件の価格は、2倍になったのです。実際は違いますよ。此処で金融庁の厳密な減損会計がバックにあるのです。何故、8%の利益商品を抱えるダヴィンチを、倒産企業に認定して淘汰したのでしょう。カタルは最高裁の今井判事を批判しました。確かにサラ金は暴利を貪り、市場から洗礼を受ける立場にありましたが、あの判例は過剰な法令判断です。だから、すべてのサラ金が消えたのです。みんな銀行の傘下に入りましたね。既得権力構造の結果ですね。その歪みがJトラストの相場になり、株価は100倍になりました。
概略を考えてもらうと…分かります。最低限のケネディクスの論理価格は1兆2000億円の受託資産残高がありますから、毎年1%の手数料として年間120億円です。この手数料(アセットマネジメントフィー)は業界では通常1~5%とされます。更にファンドの組成時の取得に関わる手数料(アクイジションフィー)として、これまた1~5%の手数料を抜きます。更に…まだありますね。インセンティブフィーと言う成功報酬部分が生まれるのですね。他に不動産を移管する際の売却時にもディスポジションフィーを抜きます。仕組みは投資信託に似ていますね。
つまり何も営業活動をしない「死に体」の評価でも、1%だけとしてPER10倍の標準評価で、時価総額は1200億円なので451円という事になりますね。しかし現実は3倍から5倍でしょう。つまり現状の妥当株価は税金を半分の過剰評価としても、株価は676円から1127円が妥当な価格だと考えられます。この裏付けも日銀の資料から、いくらでも用意できます。ただ相場は分かりません。理論価格が800円とし、2006年当時からカタルは、三菱UFJを買い下がってきた行動がありました。実際に500円を割れた時は、天与のチャンスと…買い増しに拍車がかかりましたが、現実社会では、なんと318円だったかな? 此処まで売り、これが相場です。今でもカタルは、三菱UFJは4桁が、最低の論理価格ラインと考えています。しかし未だに実現していませんね。つまり現状のアベノミクスは、改善過程にあり成功するかどうか分からない、際どい位置にいるのですね。ノー天気と日銀や、財務省批判している理由は、ここにあります。
カタルは市場原理主義者なので、市場が認めない評価は、偽物だと考えます。歴史を見ると分かります。ソフトバンクのスプリント買収に違和感を覚えたカタルでした。僕はてっきりアジアのインフラ整備を優先すると踏んでいたのです。現在の日本の携帯価格利用料金は世界でも高い方で、内外価格差が存在し擁護された業界です。真の勝者国家とは、国際競争に勝てる基準を整備することです。そこで初めて「JAPAN AS NO1」の冠を戴く訳です。1979年の評価は、東西冷戦下の米国庇護下での評価でした。コメの価格も含め、全ての産業で、世界最良の商品を、最低限の価格で提供できる環境を整備するために、孫さんは社会資本整備の電力業界に、石を投げ入れました。どうでしょう。株式市場の背景を考えていくと現実の選択は面白いでしょう。時代の背景がわかると…株を見ている目が変わりますね。眉唾の円安の物価高で、満足する黒田さんは偽物にも見えてきます。
しかし同時に公共事業と言うカンフル剤もあるのですが、建設業界は資材高が示すように人件費も上昇しています。明らかにカンフル剤効果が出ているのです。あと一歩なのですね。その入り口に位置している企業が「ケネディクス」という事が、長いカタルの解説を読んでいる人には、ご理解いただけると思います。ただ…ね。ベンチャリの選択は、時代背景から見て正しかったのですが…、お金が続かなかったのです。カ―ブスは利益を上げ続け、保険屋さんもテレビコマーシャルを打つように、現在は成長しています。しかし…たとえ一時的でも、資金が続かなければ時代選択が正しくとも、結局は駄目なのですね。
問題は此処なのです。カタルは良く上がる株は、既に決まっていると述べています。時代背景を読めば、正しい選択と行動をすれば富士通は、コマツ様な過程を歩むでしょう。しかし途中で経営者が、経営資源の投下を渋る事例は、沢山あります。野村の経営陣は、現場のイタリア債投資の進言を、あの時、却下しましたね。その為に優秀な人材が、また野村から消えました。何も、北尾さんだけではないのです。大田淵時代は、大物のセールスが、大勢、野村に存在しました。任天堂も、だから世界に打って出られたのです。しかし、いつしか小者の寄せ集め集団化しましたね。
理由は金融庁ですよ。呆れる規制なのです。皆さんも経験ありませんか? 自分の金なのに下ろせない規制が存在したり…、送金も出来ない仕組みに変化しましたね。携帯電話の業界も恐るべき本人確認の徹底ぶりです。いくら清貧思想を強化しても、悪は、振り込み詐欺のように蔓延ります。その為に、どれだけ多くの善意の行動が消えていることか…。カタルの多くの優秀な仲間は、呆れる規制強化の現実が嫌になり、業界を去りました。何も「倍返し」の世界は、テレビのドラマの銀行界だけではありませんね。あのドラマは2000年初頭の現実を描いていました。その後、金持ちは諦めてシンガポールに移住したのです。最近では、国家権力の象徴の三菱グループが逃げ出しているのです。三菱商事の金属部門の本社移転は、そういう事ですね。際どい…非常に際どい段階に来ましたね。
その象徴が「ケネディクス」なのです。昨年6月か7月からの再選択ですが、ようやく始まりましたね。この52週線を挟んだ攻防の段階でも、様々な選択があったはずです。故にカタルは何度も騙され、買って投げの繰り返しでした。今回も充分に予期していた動きですが…、現実の選択は、どうなるか分かりません。決まっているのです。お金のある人が最後は勝つのですね。だから資金力が勝負だから…難しいところは避けて、結果を見てから行動した方が良いと619円を示していました。しかし人間は…欲の動物ですからね。おそらく今週は、激動するでしょう。ようやく恐怖感と言うか、ワクワク感が、あの417円の50万近い売り物のように…生まれています。ただ富士通の動きやアルプス動きなど見ると…、今回は、かなり相場にはユトリがありますね。僕らのように追証に追い込まれていません。

ハイリスクの意味を、これから多くの人が実感し脅えますね。だから相場は難しいのですが同時に奥が深く面白いのですね。株価が下がり新たな参加者が参入します。最後に不動産向け融資の資料を提供して幕を閉じましょうか…。今日も長くなりました。リートの8%の利回りを基に、金融庁は厳格な減損会計を強要したので、軍艦ビルなどが不良資産化したのです。その不良資産化した不動産が、ようやく正常債権に変化したのが昨年の動きです。8%が4%に下がったという事、時価評価が2倍になったのですね。リートの利回り低下は、その事を意味しています。つまりカタルは、最低20%は、簿価基準価格より現状価格は上昇しており、ケネディクスの1兆2000億円には2400億円の含み利益が存在すると指摘している予想の根拠は、この辺りにあります。

しかし本当の真価は、これからです。だからバブル当初からのデフレ状態を示す意味で、東京都の土地の基準価格推移を、何度もグラフ化して提示してきました。このような背景がある為に、ケネディクスの株価は4桁が確実で、4000円目標と述べ、場合によれば1万円も…と、政策の選択次第だと述べているのですね。でもね。冒頭に「未来かたる」のペンネームの由来も同時に掲げています。理想論ばかりでは食えないのです。これが現実ですよ。無理をせずに追証なら、投げなさい…と、何度も述べています。現実を直視して自分の力量の範囲に抑えて、行動することです。現状の不動産融資の実態推移は、此方です。分かるでしょう。総額比較では変化が見えませんが、前年比の伸び率計算したグラフだとデフレの実態が分かります。アベノミクスの正しい選択なら、ここから不動産融資は加速し、信用創造の本当の意味を知ることになります。しかし同時にアベマゲドンのリスクも存在するのですね。まだトヨタのベースアップ表明は、ないですね。
あとは皆さんの選択次第なのです。すべては、皆さんの選択が後の結果に繋がります。619円を超えてからの参加で、充分に間に合い、それが良いのでしょう。
投稿者 kataru : 14:47