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2011年07月31日
整合性とカケラ
決算数字が続々発表されていますが、決算数字で面白いのは3-4Qですね。日本は3月決算が多いから秋から春にかけての話になります。通常、1Qの数字が良くても、通期を増額修正するケースは稀で、慎重な見通し述べるからですね。タツタ電線のように…。今年は震災の影響があり、その関連経費があるので決算数字も読みづらいのです。この影響は2Qまで7―9月期も持ち越されますね。更に中国が引き締めを継続させており成長率が落ち込み、米国も金融規制の影響が色濃く出ているようです。
GDP数字の結果は通常の経済状態なら、ありえない現象ですね。明らかに金融機関を痛めつけているので、いくら金融・財政でカンフル剤を打っても効かない現象のようです。米国はフレディーマックやファニーメイなどのGSEの処理が進んでいません。シティーバンクは株式の併合をしたように傷ついています。実体経済と金融経済は経済活動における車の両輪です。日本が長いデフレを味わっているのも、明治から培ってきた蓄えを一気にバブル崩壊の後処理に費やされました。考えてみれば原発の処理も東京電力に責任を押し付けて、政府は責任を逃れましたしバブル崩壊もそうですね。同じ選択です。政策責任なのに責任を取らない結果が続いています。そのツケが国民生活にしわ寄せしているのでしょう。
若者はデフレ時代を味わい、うつ病に罹り、中高年は諦めと失意のドン底かな?ただ時代の変遷の波に乗っている人たちは、一握りですが居るわけで…いつの時代も努力と運が結果を決めるのでしょう。
テレビ番組を見ていると…最近は変わってきましたね。1億総クレイマー増産番組の人気は少し減り(ニュースステーションからみのもんたの番組など)、代わりに政治もの(プライムニュース)や旅行、自然番組など、個性に配慮した専門性と言うか…深く掘り下げた内容が好まれるようです。今までの薄っぺらの知識ではなく、個人のニーズに沿ったものが製作されているようですね。日経新聞は「さまよう個人投資家」を掲載し、北沢千秋さんは説明責任を掲げていましたが難しいですからね。IRNETではカタル銘柄を掲げ、何故、その会社の株が上がるか説明しています。しかしその上がる前提の環境が変化するわけで必ず当たるわけではありません。
一昨年から昨年は自動車だと思い、何度か特集を組んでいます。背景は中国の成長から米国の回復でしたが、実際はここに来て中国はペースダウン、米国の伸び率も落ちています。日産のマーチの移転から円高修正から円安方向を想定していました。貿易黒字が減れば円が修正されると思ったのですね。しかしQE2などの政策により通貨の需給バランスが崩れ今も円高が進んでいます。世界は時間を優先する金融政策により、カンフル剤を打ち続けています。しかし日本はデフレ政策を堅持しています。市場経済は相対論ですからね。日銀は、自分たちは一所懸命に努力をしていると言っているのでしょうが、他国がそれ以上にばら撒いているから、相対効果は発揮されず成果が薄れています。
だからマツダの読みが間違いましたね。先日、野村を中心とするあるグループがマツダに介入しましたが成功するわけがないですね。僕と同じ間違いをやっています。しかし何れこの流れは来るのですね。トヨタはカローラの生産を移転させると思っています。まだ頑張っていますが…ね。でも貿易収支だけで為替が動く訳じゃないし…この点の読みが外れマツダは撃沈です。良い会社だけれどね。沈んだ三菱の自動車は頑張っていますね。日産と同様にロシアなど政治リスクを冒しながらシェアを伸ばしています。
最近、思うのは三菱と言うのは、すごいグループだと感じています。おそらく背景に政府内部と同様の仲間が居るのじゃないのでしょうか? 株式投資で頑張っているのは三菱UFJですね。戦略投資を出来るほど、ゆとりが出てきたようです。通常、バーゼルの自己資本比率を守る為に、総資産を圧縮し危険資産を減らしますが、三菱UFJだけが傾向として株式投資を実践しているようです。つまり内部的なゆとりが生まれつつあるのでしょう。
三菱地所の先行投資の話を先日しましたね。丸の内だけでなく手を広げていますね。そこに日銀の変化です。昨年の10月から資産デフレ対策を実施しました。6月には金融庁が「規制から振興へ」基本方針を転換させると報道されています。全ての流れが整合していますね。事象の欠片を集めて考えてみれば株式相場もようやく転換するのでしょう。単純平均株価はまだ横ばいを続けていますが、いくらなんでも下がりようがない株価位置で、これ以下の株価はないのですね。かなり僕らは歴史的な位置で生活をしているのでしょう。
きっと皆さんには理解されないでしょうが、5年後から10年後にはかなり修正されている筈ですね。国家体制の変革と言うのは、このぐらいのスパンなのかもしれません。そう眺めると震災から原発の混迷する政治の姿も頷けますね。最初はゆっくりとした歩みで変革の輪が広がるのでしょう。まだ三菱グループだけの現象で、それも余程良く見てないと変化を感じません。僕は長年この動きを願っていたので敏感なだけなのでしょう。
年功序列の仕組み社会から実力が重要視される本物の展開に歩みだし(ジャスミン革命)少しずつ変革しているのでしょう。分からないのが自然サイクルの動きですね。考えすぎかもしれませんが地震だけでなく天候地変の周期と言うのは重なりますからね。これから数十年間は地震が多発したり、異常気象現象が増える地球的な周期なのかもしれません。先日の進路が異常だった台風6号の為に冷夏現象が続いています。景気に響きますね。
簡単に理解できるとは思わなかったけれど…やはり株の世界は奥が深く難しいな。もう少し観察できる時間が残されていればよかったのに…シューベルトの未完成みたいだな。まぁ、これもベートベンの運命だね。ハハハ…。
投稿者 kataru : 10:04
2011年07月24日
政策の選択
おはようございます。今日は政治について所感を述べようかと思っています。
でもその前に…中国の高速鉄道で不幸な事故が起こりましたが、日本人の感情は面白いものですね。先日、高速鉄道の車両特許問題が日本のメディアで取り上げられ、心の中では「ざま~みろ」と喝采を送っている自分が存在します。他人の不幸は蜜の味とは、よく言ったものだな。それに引き替え、事故になれば大々的に報道されたでしょうが、当然、事故になっても不思議ではなかったのですが…、あの大震災で事故にならずに安全が確保された日本の新幹線は素晴らしい技術力ですね。
この二つの事象は別の視点からも、問題を捉えられるかもしれませんね。日本は新幹線などの高速車両技術を、長~い時間をかけて開発してきました。ところが中国は安全な開発より、実績を重視しスピードを問うたのでしょう。多少の犠牲は予定の範ちゅうなのかもしれません。それより進化のスピードを優先した政策を採用していると考えると…見方は逆転しますね。勇気のある選択とも言えます。
最近僕は、日本は臆病になったな。…と思うのですね。1億総クレイマー時代と言う不平不満をよしとする社会構造を感じます。おそらく森内閣のゆとり教育の弊害でしょうね。受験勉強がおろそかになり、我慢とか忍耐とか言う言葉が軽視されているようにも感じます。市場もそうですね。短絡的な値動きをするようになりました。昔の相場の方が味はありました。投資家心理を巧みに動かす株価の動きは、株価操作が背景にあったのでしょうが…。今は直ぐに規制、しかも一度、規制の基準にふれると何年も株価が下がってもマニュアル通りの規制のかけ方ですね。USENなどは、何故、ずっと注意喚起なのかな?日経新聞に信用残が載っていますね。この辺りを見れば日本社会の歪みは分かりますね。
メディアが一方通行の放送をして、国民感情を悪戯に煽るから、国民は洗脳されていくわけですね。これが1億総クレイマー社会を構築しているのでしょう。企業は安全の為に電話録音をして経過を記録します。無駄なお金をかけて安全・安心を維持するわけです。しかしその陰で開発スピードが遅れ、技術が陳腐化し無駄なお金を捨てているのかもしれません。ある程度の犠牲を社会が容認すれば、天災だから仕方がない。東電も被害者だと責任転嫁をしない方向に行くかもしれません。でも人災だと、幹部が発言したような癒着が存在したのでしょうね。55年体制の弊害ですね。
だから今回、迷走する民主党政権をみて「災い転じて福となす」と述べたのですね。前原さんの前評判は高いですが、僕にとって危険分子の一人と考えますね。余りに考え方が短絡的です。中国漁船拿捕は、あの現象だけを見れば、至極当たり前の行動で、正しい判断でしょう。しかし対中国との領土問題を抱えた場所で、中国の戦略を考えれば、容易にその後の中国の対応は予想できたのではないでしょうか? 問題の幕引きを、どの時点におくか考えていたのでしょうか? 大げさですが、戦争まで考えていたのでしょうか?
もともと日本は太平洋戦争でも同じ間違いをしています。負けると分かっている戦いを始め、線引きを模索しているのでしょうが…その手段が欠けていましたね。まぁ、海軍と陸軍の対立もあり難しいのでしょうが…
菅さんは民主党から孤立して見え、ある意味で滑稽な存在ですが、彼の思いはよく分かりますね。民主党政権は岡田幹事長にしても真面目ですね。ただ政治の世界で一本気の体質が成功するのでしょうか?人間社会の意見対立とかの調整は容易ではありませんからね。正論が正しい道を歩ませるとは限りません。だから方法論は問わないが、理念が大切になります。最終目標の理念さえ、確りと確立されていれば方策は二の次です。多少、迷い道に嵌っても、迷子になっても諦めずに努力を続ければ、やがて道が開けるのでしょう。
菅政権の孤立をみて、多くの人は彼の行動に対し共感も、ともにしているのではないでしょうか? あの震災地を訪問し、被災者の言葉を直接きけば、考える方も変わるでしょう。至極、自然な成り行きです。しかし国家は、今、生きているわけで30%の電力を止めれば節電などと言う清貧思想に押しつぶされますね。当然、米倉さんが烈火のごとく怒るわけです。企業経営者は社員の生活の糧を得なくてはなりません。ただでさえ、方向感を失っている船で苦しい戦いをしているのに…。当然、空洞化現象は加速しますね。
でも日本企業はもともと村意識が強く、土着性が高い国民性ですから、グローバル化が遅れました。最後の際において、震災から始まった原発の対応は、日本社会を一気にグローバル化に目覚めさせている印象です。決してバラ色ではありませんが、グローバルと言う武器を手にすることになります。ピジョンやハニーズなどの企業が注目される所以でもあります。相反する戦いの構図は面白いですね。日産のタイへの移管は2年前に…トヨタは再び組織改革で…心情的にはトヨタに軍配をあげたい心境です。ただ下請け苛めは凄まじいでしょうね。むしろ無理なく成長を模索している日産系の部品メーカーの方が株価は上がるでしょう。鬼ゴムが上がっているのは、そんな背景もあるのでしょう。
菅政権の迷走を見るとやはり日本も総理大臣は国民投票で選ぶべきでしょうね。そうすればリーダーの権限は、より強固になり責任が生まれます。意見対立する未来に対する選択が政策ですから、優劣と言うか評価がハッキリしますね。失われた時代がこれほど長引いているのは、責任の所在が明確でないからです。何が悪くて失敗したのか? 誰も検証していませんよ。敗戦した太平洋戦争の検証も国家を上げて研究されたことはありませんね。
あの大震災でも安全を確保した日本の新幹線は素晴らしい技術ですが、脱線し犠牲者を出した中国の高速鉄道も、見方を変えると素晴らしい選択なのかもしれません。
投稿者 kataru : 10:15
2011年07月18日
勇気と希望
今朝は良いものを見せていただきましたね。
「なでしこジャパン」がワールドカップに初優勝です。第6回目だそうですね。男子の歴史は1930年より行われ、昨年行われた南アフリカ大会は19回目だそうです。そうして2014年にブラジルで20回目が実施されますが、予選リーグを突破するのも大変ですが女子は優勝ですからね。カタル君は朝の3時からテレビの前でワインを飲みながら見ていました。ところが試合開始は3時40分頃から始まったのです。前半は一方的にアメリカに押され、これは勝負にならないな。…と諦めながら見ていましたが、何度も決定的なチャンスを、アメリカはものにできずに引き分けました。しかし後半、見事なシュートを決められ、これで終わりかと思ったら、宮間が同点ゴールを押し込み延長線です。アメリカのシュートは絵になる綺麗なシュートでしたが、日本の同点シュートは、どうにか押し込んだイメージです。でも何とか延長戦になりました。
途中、僕は寝てしまいアメリカの勝ち越しシュートを見ていませんでした。目が覚めた時は2-1で、アメリカリードです。やはり駄目かと思ったのです。ところがコーナーキックから沢が飛び込み、見事なシュートで同点です。この延長線も押し込まれていましたが、どうにか引き分けPK戦に持ち込まれます。アメリカは動揺していたのでしょうか? いや日本のGKの海堀さんを褒めるべきなのでしょうね。見事なセーブを決め、なんとPK戦に買ってしまいました。まさか…。僕はスウェーデン戦でも負けると思って見なかったのですが、見事に勝ち、今まで勝てなかったアメリカに押し込まれながら、追い付き、追い付き、逆転のPK戦を3-1で勝ったのですね。
いやはや、人生は何が起こるか分かりませんね。大震災もそうですが、いつも驚かされますね。あの震災発生時は東北だから人口が限られるし被害は少ないと思ったら、津波の被害が甚大でびっくりしたし…もともとドイツに勝てるはずがなかった女子サッカーも困難をいくつも乗り越え勝ちあがる姿を見て、勇気をもらった次第です。諦めないで一所懸命に頑張れば…道は開けると勇気をもらった次第です。世の中で成功する人の多くは努力をしますが敗者も同じように努力をしています。成功する人と、失敗する人と何が違うのでしょうか? 運命と言う言葉で、簡単に片づけられる話とは違うような気がします。最後まであきらめないで、一所懸命に繰り返して頑張れば、必ず道は開けるのでしょう。なんだか株の世界も一緒のように思えますね。
全英オープンもそうですし、生で行われる真剣勝負と言うのは、なんでも面白ですね。ドラマなんかでは得られない躍動感を与えてもらえます。いや良かったな。本当に良かったですね。おめでとう。なでしこジャパン! 勇気と希望をありがとう。
投稿者 kataru : 08:04
2011年07月17日
1億総クレイマー社会の日本
嘗て僕自身も時代の流れの鬱憤を、官僚構造に向け責任転嫁していた時代があったから、偉そうに言えませんが…今の原発批判を巡る世情は2006年の頃のカタル君を見ているようです。あれから5年で、僕は悪く言えば、諦め、失意のドン底で、のた打ち回って居るのでしょう。美化すれば成長したのでしょうか? 世情批判をしても何も変わらないし、自ら行動するしかないのですね。経団連会長の住友化学出身の米倉さんは手厳しい菅政権批判をしています。僕も彼の主張は良く理解できますね。原発事故はある意味で面白いですね。
きっと初めてじゃないかな?
1985年が日本の曲がり角だと考えているカタル君、あの時から日本の優秀な官僚組織が機能しなくなりました。自分の方針と言うものを自ら否定し、方向転換はできませんからね。1985年の曲がり角論の定義を話していると長くなるので省きますが、要するに迷走を続けています。でも日本を支える組織図が、完全否定されたのが東電の処理方法ですね。東電は経団連のトップ企業です。その意向が無視されたのですね。内部分裂ですよ。日産自動車のマーチのタイへの生産移転なんか比じゃないですね。
メディアの報道を見ると政府批判ばかりです。今日もセシウム汚染牛における農林水産省批判です。あいつが悪い、1億総クレイマーです。いつからこんなメディアの体制になったのでしょう? まぁ、昔から他人の痛みをネタに食ってきた業界ですが、モラルも何もありません。このモラルと言う概念は食えませんし、面白くありませんからね。道徳観は窮屈なだけです。規制と道徳観の欠如の関係は面白いですね。農家だって汚染藁を食べさせたらどうなるか想定できると言うものです。
相場で失敗したカタル君は色んな勉強をしました。僕の経験も貴重ですね。先ず、お客様のお金を飛ばしたことも悲劇ですが、それ以上にネットの見えない投資家の信頼を裏切りましたからね。本人は騙そうとしたわけではありませんが、結果は変わりません。結果が全ての業界ですから言い訳はしません。でもネット社会が一般的になり自己責任が増しましたね。これまでにあったかどうかわかりませんが、一応、メディアはフィルターを掛けてニュースを発信してきましたが、ネットは個人の感覚で動いていますからね。モラルの個人差は人ぞれぞれで、非常に違います。
カタル君の生き方は常に縛っていますね。人から見れば、馬鹿みたいに行動を制限することがあります。多くの皆さんは誤解をしていますね。情報と言うのは自分の判断材料の一つなのです。自分自身が、自らの力でフィルターを掛けて、情報を利用するのですね。情報に利用させるようじゃ駄目なのですね。ネット社会と言うのは自己意識の高まりを同時に求められているのです。発信する自由があるなら、その情報を選択する自由も自分が握っているわけで、最後は自分自身の選択なのですね。
一例を掲げましょうか?
カタル君は銘柄選択でよく間違えますね。会社側のIR予測を信じてその情報を前提に物事を考える帰来があります。ベンチャリもそうですがINDEXもそうですね。INDEXの狙いは間違っているとは今でも思っていません。相対する位置にDENAが存在し片方の銘柄は新高値ですからね。サイバードを買っていたカタル君の狙いは、携帯コンテンツの成長性でした。サイバードがMBOになり、その代用品として、当時、携帯コンテンツの雄だったINDEXを狙ったわけです。
新聞に、また発表されていましたね。
毎年、営業黒字で特別損失を計上しています。来年は黒字転換すると…何年、嘘を繰り返している事か? 日本振興銀行は最後の駆け込み寺のイメージでした。今の日本社会では孫さんの時代の融資は絶対にありません。孫さんは起業に辺り銀行から無担保で1億円借り入れを興したそうですが、今の銀行界のルールでは背任容疑になり絶対に行われませんね。昔はありました。中山素平さんの時代は銀行マンが自分の自負で裁量権により企業を育てましたね。日本ではベンチャー投資の市場が未整備で、なかなか新体制へ移行できません。
今の日本社会は現場に裁量権がなくなったことが弊害でしょうね。日立改革の良さは現場に裁量権を復活させましたね。おそらくここが業績向上のネックなのでしょう。1億総クレイマー社会の日本は、そろそろ僕が辿ったように自分自身の責任を真摯に受け止め、打破しなくてはなりません。残念ながら浮上できないカタル君ですが、この底辺からの脱出を日々模索しています。一筋の光明が欲しい所です。
投稿者 kataru : 11:13
2011年07月10日
整合性と時代
なるほど…昨日の日経は空洞化を材料に経済ではなく政治を主眼にしていたのか…。
たしかに政治と官僚組織は敵対することは多いね。それはたぶん組織が調整型だから…政治家は変わっても、おもなスタッフは大きく変化がないし米国型とは言えない。それに長年、利害関係の調整により、政策を立案してきたので、常に悪く言えば中途半端な法律になるし、よく言えば根回しがされている法律になる。でも今回の原発事故のように免責事項があるのに、曖昧さ故、解釈を変えることも出来るからね。つまり政策としてのイデオロギーが確立されてないのだろう。中途半端な国民だな。依然、投票率も低いし…一体、僕らは学生時代に何を学んだのだろう。
娘が米国の大学に通い、良かったことは英語がある程度出来るようになったこと…もし日本の大学に行っていたら…考えただけでもゾッとする。中途半端な時間を過ごすより、高校を卒業したら、海外のレストランで修業したり、日本でも宮大工に弟子入りするとか…実践に即した時間を過ごした方が有益なのだろう。高校さえも無駄かもしれない。
この年になって、ようやく株のイロハが分かり始めたが、ずいぶん時間がかかったものだと思う。途中でアナリスト試験を受けたり、色んなことをやったけれど、ずいぶん、無駄な時間を過ごしたな。今、取り組んでいるのは時間の壁の問題だけれど、考えてみれば人々の心の動きなど分かる訳がない。つまり余程、注意深く観察して株価の動きを読まないと付いて行けないのだろう。野生の勘のようなものが必要なのかもしれないな。
今、集めているデータにヒントがあるかもしれないから…もう少し時間が欲しいが許されるかどうか…。たしかに今のように相場が良くなれば、ある程度、のり代が増えるので自分は相場が上手いと錯覚するが…多くの時間は試行錯誤の連続だからね。株の仕組みも分かったし、上がる銘柄も予知できるようになったけれど、どうしてもこの時間の壁が破れない。結局、自分の心の時間と市場時間が異なるのだろう。今回の上昇だって日立を早くから復興銘柄の主役に据えて取り組んだが…実際はスター性を帯びず、遅々とした亀の歩み、まぁ、株の原理からすれば当たり前の話で、天井が高ければ序盤のスタートが鈍く、徐々に加速するわけで、天井圏に近づくまでスピードは鈍いのだろう。
そうすると、僕が常に求めているスター株は、なかなか生まれない。もともとスターが誕生する割合は非常に低いのだから仕方ないか…な。ビスタの読者にはご理解いただけると思うが、銀行株の下値も何度か推奨してきた。つい最近も360円台の三菱と120円台のみずほを取り上げていたが…論理的には日立から銀行の考え方は政策にマッチし整合性もある。ところが…市場は面白いね。この整合性のある流れを取り上げないことが良くあるんだね。もともとやっても上に行けない銘柄を無理やり手がけるわけだね。途中で整合性がないから腕力で持ち上げても支持を得られずに、こけるのだけれど…
最近、分かってきたことは市場と言うのはマインド変化を誘うんだろうね。例えばこの2週間の動き、最近まで米国の2番底懸念とか、中国の失速とか、いろんな理由を付けて叩いてきたが、結局、僅か2週間程度の期間で一気にムードを変えることが出来るのだから…結局、あの下げはやはり意図的な仕掛けと考えた方が整合性は高い。故に株が上がるのも下がるのも、結局はタイミングをとらえた仕掛けで…需給バランスが崩れた瞬間を読むことに尽きるような気がしている。
日本株の場合、日銀による僅かなETFの買いにより下値が固まったわけで、アナウンスメント効果と共に、実弾は僅かでも止まることが確認できたわけで…やはり大底なのだろう。益利回りが6%もあり配当利回りが2%の世界なのに…正常な活動ができない証券市場はコンプライアンスで歪んでいるのだろう。規則が生きているわけではなく、人間が生きているわけで、正しい指導力を発揮しないと市場経済が動かずに片肺飛行を余儀なくされる。
東証や大証も、人が居ないな。一つは個別の銘柄規制を見ると分かる。何年も規制をかけている銘柄があるが…陳腐化した規則に縛られているが、誰も改善しようとしない。更に驚くことに裏口上場を盛んに咎めてきた歴史があるのに、東証は…無理を通そうとしている。非常に大切なことだよね。イデオロギーを守る為に、生死をかけて戦う人が居るのに…自ら禁を犯すなんて信じられない思い。政治家だけでなく、人が居ない現実が大きな変化を即しているのだろう。
投稿者 kataru : 08:16
2011年07月03日
世界の富豪が集まる街づくり
どうも…未だに迷っています。昨日まではゲリラ戦を支持していましたが、中央突破の考え方の方が整合性はありますね。だって…QE2の疑念は金融政策のタイムラグを考慮すれば、FRB批判説が飛び出すのは当たり前です。これまで日銀の三重野元総裁も間違ったわけですし…余程の人でなければ正しい政策は難しいのでしょう。評判の高かったグリーンスパンも今では金融バブルを見逃した悪徳人になっていますからね。
WSJに「QE2終了で何が起こる?─「何も起こらない」と米投資家は結論」と言う記事が掲載されたのが6月21日、この考え方が多くの投資家の支持を得たのは間違いない。WSJの読者の人は此方です。http://jp.wsj.com/Finance-Markets/Finance/node_252414
奇妙なことに…IEAが戦略石油備蓄6000万バレルの放出を決めたのが6月24日でした。この決定は米国の要請で行われたのですね。しかし一時的に昨年末水準の90ドル前後まで下がりましたが、結果は再び94.75ドルです。この二つの事象は何故か関連性を感じます。
今日の日経新聞では米国の金融規制が落ち着いた結果になりそうだと言います。いつも綱引きをしているので、結果は流動的なのでしょうが、この水準なら期間利益の範囲で収まりそうな展開です。現在、僕は時間的な読みに挑戦しているのですが、この壁は非常に厚いですね。でも一つの光明もあるのですが…まだデータが不足しています。まぁ、時間を捉えるのは難しく、その話は置いておいて…。やはり日本は完全に変化しています。日銀の二つの政策、一つは昨年10月に始まったリートとETFへの危険資産への自らの投資により資産デフレ対策に着手しました。
覚えていますか?
デフレの元凶は資産デフレだと…何度も地価と株価の話を、過去にIRNETではしております。ようやく日銀は決断しました。さらに新成長戦略として僅かな金額ですが、貸し出しを増やす窓口指導を開始しましたね。金額は兎も角、方向性は、的を得ており、正解の金融政策です。更に、更にです。先週の土曜には金融庁の基本方針が「規制から振興に…」スタンスを移すと言います。経済政策の大切な両輪である金融政策と財政政策(この場合は基本方針の変更の政策)が舵を切ったことになります。
これで株が上がらない道理がありませんね。
僕が東京に出てきて、22年ぶりの…初めての本格的な政策転換です。問題は方向性です。ここに来て原発事故により、日本は新しい方向性を迫られています。私は資産価格を上げることが必要だと思っています。世界中のお金持ちが、日本に住みたい街づくりをするのです。基本インフラから犯罪まで…利便性が高く、安全な街づくりです。ITS、スマートフォン、共同溝から循環型のエネルギー政策など…パーツは散らばっていますが、共通認識は利便性が高く効率的(ROE)な自然豊かな安全な街づくりですね。安全と言うのは、GDPを引き上げて不満を抑えなくてはなりません。希望が溢れる、明るい社会にしてないと地価は上がりませんね。
今日の新聞にあるように…新興国の資産バブル(このバブルの表現は適切でないと思いますが…日経は度々使っています。)つまりこういう事ですね。豊かになる道具の一つに資産価格を上がることは絶対条件の一つです。その架空の富を、希望に変える手段が必要なのです。架空の富とは地価の上昇を意味しています。株でも良いですね。要するに資産価格の上昇です。所詮、お金は紙屑ですが…信じることで価値が生まれます。土地担保金融の復活は地価を上げますね。不動産神話〈土地は下がらないと言う認識〉が日本の高度成長を支えたのです。
世界中、全ての国がGDPを上げる為に、様々な政策を模索しています。日本は世界で戦後復興をドイツと共に果たしましたが、その背景には地価が上昇する土地神話があったのです。ところが少子高齢化で、その神話の前提が歪み、銀行の不良債権処理で、その価値は地に落ちました。ここで世界に先駆けて、情報と社会資本を一体化させる利便性の高い社会を築けば、付加価値が生まれ、誰もが日本に住みたいを思いますね。世界中の情報も瞬時に手に入り、安全性が優れている国ならば、世界の富豪が住みたくなります。税金も消費税だけにすればいいのです。そうすれば簡素化され、不要な人材も必要なくなり効率社会が生まれます。キャッシュレス社会を構築すれば…かなり理想都市に近づきますね。
震災の復興計画で是非、理想都市づくりを目指し、世界の富豪が住みたい街づくりを実現してほしい。折角、特区にするなら日本国籍を与えても良いと思います。ただしその地区で3年活躍できる人材に限定します。そうすれば世界中からエキスパートが集まりますね。世界文化村になりますよ。文化水準が高い、優れた街づくりを目指したいものです。
投稿者 kataru : 10:32