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2010年08月29日

国債暴落の背景

日本株は常に海外株の動向を気にして動いています。
確かに海外投資家の売買比率が増し彼らの心情により株価が上下するのでしょうが、あまりにも情けない動きです。例えばNY市場では弱気相場の2番底相場が懸念されていますが、それでも現状は全上場株3192銘柄の内、金曜日の新高値銘柄は219銘柄もあります。新安値は73しかないですね。日本は高成長をする新興国に囲まれ恵まれた環境にあります。幾つかのプロジェクトが開始され、これからもインフラ整備が加速される予定です。確かにこれまでのわが国の産業は、欧米に目を向けた体制でした。しかし保守的な体制の…あの日立が変化し始めるように、民主党政権発足以来、経済界は自立の道を模索しています。

代表戦に出馬した小沢氏の信条は「自立する日本国」を目指す事にあります。
その為に日米安保の要の普天間基地の移転で前哨戦を行ったのでしょう。残念ながらアメリカに組み込まれた官僚体制を打破できませんでした。鳩山首相の辞任会見で普天間問題が二転三転した発言の源は「情報が官僚からあがってこなかった」と述べていたのが印象的でした。日本は敗戦のあと復興にあたって内務省は消滅しましたが大蔵省(財務省)は残されました。主権在民と言われていますが官僚は自分達が主体で国民は脇役の意識で政策を運営しています。政治家は脇役である国民の代弁者との認識なのでしょう。

予算の配分を見れば明らかで自分達が配分する特別会計は一般会計より遥かに多い金額ですね。平成21年度の歳出は一般会計が88.5兆円に対し特別会計は169.4兆円です。早い話、「官僚が予算を配分するから国民は黙っていろ」と言う事でしょう。この事例は鳩山首相の会見を裏付けるものでしょう。別にちゃんと日本が成長すれば文句は言いません。嘗てはこの体制が機能していました。しかし現状は失われた時代が続きます。

世論は官僚に巧みに誘導されて、官僚はメディアを上手くコントロールしています。リーク記事など当たり前の行動です。不思議に思いませんか? どのメディアも同じ論調で意見が集約されています。小沢氏はこのようなコントロールされた国から「自立した普通の国づくり」を目指していると、昨日の朝日新聞には珍しく好意的な記事が掲載されていました。

中国が対等に米国にものを言う姿が普通の国なのでしょう。
米国がイランを攻撃しますが、日本は、本当はイランとは仲が良かったのです。三井グループが石油開発で膨大な損失を計上しましたがイランは親日派ですね。核開発の問題はいろいろな視点があるでしょうが、イランの主張も分からないではありません。米国やロシア、中国など多くの国が核開発をしているのに、何故、自分たちは行動が制約されるのか?自国意識が強いから、軍事力の強化があれば、対等にものが言えると考えても不思議ではありません。

「失われた20年」をみると、本当にこの国は当事者能力があるのだろうか? 
植民地支配されているのと同じだなぁ~と感じます。おそらくマスコミは小沢氏を叩くでしょうが、自立した普通の国を創るには徴兵制度を含めた軍事力の強化も必要でしょう。場合によれば核開発も必要かもしれません。

さて金曜日の市況は面白いことが起きましたね。
国債市況が暴落しました。理由は「国民生活第一」を謳うマニフェスト重視の小沢政権が誕生すると「ばら撒き財政」が復活し、国債の増発が予想されるからです。しかしデフレで、0%近くまで国債が買われる市場が異常なのですね。ジャンジャン刷れば良いのです。そのお金をジャンジャン使えば景気は浮上します。ひょっとすると市場は生き返るかも…と淡い期待を抱いています。1日に0.1%も動くのは大変なことですよ。何しろ元が1%なのですから10%も国債が暴落したのです。

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投稿者 kataru : 06:32

2010年08月22日

PBRを考える

今日は如何に日本株が割安か…その改善はいつなのか?と言うテーマです。
現在、国際会計基準が整備され、世界共通の物差しを作ろうとしておりその移行期間です。本日の「日経ヴェリタス」には、その関連記事が載っています。今日はPBR1倍以下の状態が異常なのに…なかなか新聞が小さな記事でしか指摘しないことを採り上げたいと考えます。

下にはネット上にあった見やすいデータを参考しにして最新のデータを組み合わせました。
1996年ごろから異常な状態が始まり、小泉政権誕生を切っ掛けに一旦は株価の異常な状態は修正に向います。しかしブルドックソース問題(グリーメラーの株主権利は認められない)を切っ掛けに、再び異常な世界に向かいます。その様子がグラフから分かりますが、何もブルドックだけの問題ではありません。今日の日経ヴェリタスでは年金債務の話しを取り上げていますね。SEC基準と日本基準では大きな違いがあるようです。

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この違いは退職給付債務から実際に積み立ててある年金資産を引いた残りが、積み立て不足になりますがSEC基準では即時に負債として認識し、その時点で処理されています。だから実際の不足はありません。しかに日本基準は積み立てる義務がないので、富士通の3866億円、NECの2149億円、日産自動車の1869億円などは、何れ処理しなくてはなりません。IRNETでも何度か問題にした東芝ですが2009年10月20日号のエコノミストの記事をもとに作成しましたが日本基準のみの意図的な記事だったようです。それを鵜呑みにしたかたる君が解釈を間違ったのですね。雑誌の記事も新聞もそうですが、作者の意図的な解釈を克服しなくてはなりません。

東芝の期末の予測給付債務の残高は1兆5239億10百万円ですが、実際の期末の年金資産は8008億83百万しかなく、積み立て不足は7230億27百万円あります。しかし決算期のBSには、未払退職および年金費用が7256億20百万円計上されており適正に処理されています。(2010年3月期末の決算数字)ここで考えられるのは今後、富士通やNECなどは公募増資の可能性があると言うことですね。

多くの会社の会計が日本基準なのでPBRが割安なのかどうか?
そんな事はないでしょう。どちらにしても国際会計基準が採用される予定の2012年にはハッキリします。不透明感がなくなり公正なルールの下での世界競争がスタートしますね。銀行の自己資本比率問題も解決しなくてはならない問題です。おそらく国際基準は8%から11%ぐらいを求めるでしょう。三菱UFJは6%台なので大きな積み立て不足状態なのです。私が銀行からの復権相場を狙いましたが、このような世界の背景を知らなかったのですね。新聞は意図的な情報しか流さないから自分で努力して必要な情報を探さないとなりません。最近、銀行株の話題を取り上げなくなったのはそのためです。しかし都心に一等地を持ち割安なことは事実です。年間1兆円近くも稼げるので、時間が経過すれば何れ解決します。まぁ期間利益だけなら、正常化に、あと5年ほどかかるかな? おそらく8%が基準に採用されるでしょう。

このような背景があり日本株は正常化問題へ向け、時間がかかるように思われるかもしれませんが、株が上がると全ての問題は解決します。年金積み立て不足も買っている資産の株価が上がりますから、あっという間にプラスの状態になるでしょう。銀行の自己資本問題は、今は債券を売り株式を買うべきときですね。貸出先がなく国債を買っているようじゃ…銀行の責務を全うしていませんね。背景に存在するのが硬直化した金融庁の査定問題です。日銀や金融庁に貸し出し目標ノルマを与え、それを職務評価基準とすれば、世の中激変するでしょう。あとは政治の力です。政治家が勉強しているかどうか…お近くの代議士事務所に出向き、代議士に現状を話して下さい。

日本の癌は資産デフレで、その理由は硬直化した検査姿勢にあります。早い話、全ての不動産を担保に路線価の70%まで無条件で融資を実行すれば、役に立たない地価は価値を帯び、価格は上昇し正常な経済状態に向います。株担保融資でも同じです。国が財産保全の為に、この価格で担保物件を全て買い取る法律を立案すれば良いのです。担保に取った土地は外人に売り移民権を付ければ解決ですね。田舎でも外人が住みグローバルな社会環境が構築されます。株の場合は50%程度の基準にすれば良いでしょう。そうすれば冒頭の株式のPBRの1倍以下の比率は減少し正常化のレベルである10%以下まで下がるでしょうね。まぁ、株屋には現状の清貧思想社会は如何ともしがたい現象です。日経新聞は悪い部分だけにスポットを浴びせて報道しています。このマスコミの姿勢が世の中を暗くしています。

ビスタの特別情報の方は本日の原稿を是非読んで下さい。出来上がりは夕方の予定です。

投稿者 kataru : 08:30

PBRを考える

今日は如何に日本株が割安か…その改善はいつなのか?と言うテーマです。
現在、国際会計基準が整備され、世界共通の物差しを作ろうとしておりその移行期間です。レオパレス21の下落もそのリース会計の変更が背景にあると思われます。本日の「日経ヴェリタス」には、その関連記事が載っています。今日はPBR1倍以下の状態が異常なのに…なかなか新聞が小さな記事でしか指摘しないことを採り上げたいと考えます。

下にはネット上にあった見やすいデータを参考しにして最新のデータを組み合わせました。
1996年ごろから異常な状態が始まり、小泉政権誕生を切っ掛けに一旦は株価の異常な状態は修正に向います。しかしブルドックソース問題(グリーメラーの株主権利は認められない)を切っ掛けに、再び異常な世界に向かいます。その様子がグラフから分かりますが、何もブルドックだけの問題ではありません。今日の日経ヴェリタスでは年金債務の話しを取り上げていますね。SEC基準と日本基準では大きな違いがあるようです。

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この違いは退職給付債務から実際に積み立ててある年金資産を引いた残りが、積み立て不足になりますがSEC基準では即時に負債として認識し、その時点で処理されています。だから実際の不足はありません。しかに日本基準は積み立てる義務がないので、富士通の3866億円、NECの2149億円、日産自動車の1869億円などは、何れ処理しなくてはなりません。IRNETでも何度か問題にした東芝ですが2009年10月20日号のエコノミストの記事をもとに作成しましたが日本基準のみの意図的な記事だったようです。それを鵜呑みにしたかたる君が解釈を間違ったのですね。雑誌の記事も新聞もそうですが、作者の意図的な解釈を克服しなくてはなりません。

東芝の期末の予測給付債務の残高は1兆5239億10百万円ですが、実際の期末の年金資産は8008億83百万しかなく、積み立て不足は7230億27百万円あります。しかし決算期のBSには、未払退職および年金費用が7256億20百万円計上されており適正に処理されています。(2010年3月期末の決算数字)ここで考えられるのは今後、富士通やNECなどは公募増資の可能性があると言うことですね。

多くの会社の会計が日本基準なのでPBRが割安なのかどうか?
そんな事はないでしょう。どちらにしても国際会計基準が採用される予定の2012年にはハッキリします。不透明感がなくなり公正なルールの下での世界競争がスタートしますね。銀行の自己資本比率問題も解決しなくてはならない問題です。おそらく国際基準は8%から11%ぐらいを求めるでしょう。三菱UFJは6%台なので大きな積み立て不足状態なのです。私が銀行からの復権相場を狙いましたが、このような世界の背景を知らなかったのですね。新聞は意図的な情報しか流さないから自分で努力して必要な情報を探さないとなりません。最近、銀行株の話題を取り上げなくなったのはそのためです。しかし都心に一等地を持ち割安なことは事実です。年間1兆円近くも稼げるので、時間が経過すれば何れ解決します。まぁ期間利益だけなら、正常化に、あと5年ほどかかるかな? おそらく8%が基準に採用されるでしょう。

このような背景があり日本株は正常化問題へ向け、時間がかかるように思われるかもしれませんが、株が上がると全ての問題は解決します。年金積み立て不足も買っている資産の株価が上がりますから、あっという間にプラスの状態になるでしょう。銀行の自己資本問題は、今は債券を売り株式を買うべきときですね。貸出先がなく国債を買っているようじゃ…銀行の責務を全うしていませんね。背景に存在するのが硬直化した金融庁の査定問題です。日銀や金融庁に貸し出し目標ノルマを与え、それを職務評価基準とすれば、世の中激変するでしょう。あとは政治の力です。政治家が勉強しているかどうか…お近くの代議士事務所に出向き、代議士に現状を話して下さい。

日本の癌は資産デフレで、その理由は硬直化した検査姿勢にあります。早い話、全ての不動産を担保に路線価の70%まで無条件で融資を実行すれば、役に立たない地価は価値を帯び、価格は上昇し正常な経済状態に向います。株担保融資でも同じです。国が財産保全の為に、この価格で担保物件を全て買い取る法律を立案すれば良いのです。担保に取った土地は外人に売り移民権を付ければ解決ですね。田舎でも外人が住みグローバルな社会環境が構築されます。株の場合は50%程度の基準にすれば良いでしょう。そうすれば冒頭の株式のPBRの1倍以下の比率は減少し正常化のレベルである10%以下まで下がるでしょうね。まぁ、株屋には現状の清貧思想社会は如何ともしがたい現象です。日経新聞は悪い部分だけにスポットを浴びせて報道しています。このマスコミの姿勢が世の中を暗くしています。

ビスタの特別情報の方は本日の原稿を是非読んで下さい。出来上がりは夕方の予定です。

投稿者 kataru : 08:30

2010年08月15日

正常な価格は何処に消えた

未来かたるは株を買うことしかしません。
多くの投資家が信用取引はできずに現物投資だからです。おそらく8割程度のお客様は買いだけなのでしょう。皆さんには信じられないでしょうね。1989年以降、株式相場は下がり続けています。様々な理由がありますが一番は日本がグローバル対応に弱い島国育ちの国民だということでしょう。根本は教育問題に行きますが、内外価格差などの内部要因も抱えていました。要するに鎖国時代の江戸時代から文明開化で明治時代に移行した時期と同じ構造内容を抱えています。今日はそんな話より、何故、かたる君が最近ショックを受けているかと言う話です。0%と言う金利はありませんが、機関投資家は常識をはずれ株式を売り債券を買っています。10年債の金利が上がると、大きく損失を抱えるのを知っている常識派の機関投資家が1%以下の国債を買い入れています。

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売られる株式が常識的な水準なら構いません。しかし最近は三菱UFJにみられる様に、黒字で配当をしており、尚且つ、資産は都心の一等地なのに…純資産以下に株価が下がる現象が多発しています。銀行は自己資本比率が低く、三菱UFJでも未だに6%台でしょう。だから増資リスクが存在するから、売られると言う常識的な判断があるならわかります。しかし他にも多いですね。この純資産割れの会社。考えられるのは資産デフレ現象です。今回の決算で非常に目立つのが「資産債務除去損失」と言う言葉です。一体どれくらいの金額が資産デフレにより消えているのでしょう。しかし日経さんは書きませんね。書くと都合が悪いのでしょうか? この関連記事を…。

まぁ、それも我慢しましょう。しかしスポットがあたる筈の花形銘柄に育つ会社が沈んでいます。ながくお読みの読者はお分かりかと思いますが、早くから、かたる君は携帯コンテンツ市場に注目していました。携帯電話の会社は、毎月、決まった収入が入ります。しかし既に日本では飽和状態。この市場に魅力を添えるのは携帯コンテンツです。アップルの素晴らしさは土台(プラットホーム)を提供して、サイドパーティーと呼ばれる仲間の企業が共に成長していることです。優秀なコンテンツを提供する会社をユーザーが選択しています。そうです。日本が得意にする分野のゲームなども一例でしょう。

実は最初は携帯コンテンツが有望だろうと考え、サイバードと言う会社を買っていた時期がありました。その後、MBOに遭い仕方なく同業最大手のINDEXに銘柄を切り替えました。その過程でDENAも多少持っていました。そのDENAが昨年から、あれよ、あれよと上がり始め、最初は手持ち株を売ったのです。そうしたら、強いのなんの…。今年の春にあまり強いものだから再び調べたら、ゲームを提供し儲かり始めたことが判明しました。既に高値圏の株です。しかし昨年の8月にサービスを提供したばかりです。まだ成長途上だろうと考え、調べたら成長率鈍化の兆しはありましたが、売り上げは伸びることには違いありません。

更にグリーと違い国際展開も3年前からやっており、そろそろ此方も収益に寄与し始める時期です。DENAは昨年、米国のアップルパーティーのオーロラフェイントと資本提携をしました。儲かり始めたDENAは世界展開の加速を考えています。米国だけなく中国でも「天下網」で布石を打っています。足元の業績は絶好調で、しかも世界展開の夢が広がります。この銘柄がPER10倍台の評価なら、どの株も上がらない。せめてPER20倍から30倍まで…。だって足元の企業業績は成長率が減速はしますが、売上げが1000億円規模の世界の話です。10億円台のレベルではありません。同業のグリーもすごいですね。僅か3年程度で売上げが100倍ですよ。しかし…どの分野もそうですが、伸び率には限度があります。1000億円レベルになれば、国内だけでは、ここから大きな伸びは期待できません。でもこのクラスになると、次のステップの世界展開が見えてきます。任天堂が世界に羽ばたくときPERは50倍程度まで買ったことがあると思います。

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…にも拘らず、PER20倍にも評価しない市場は、極端な買い手不足の現象なのでしょう。日本の新興株が世界へ羽ばたく企業に生まれ変わる瞬間です。嘗てのトヨタやソニーなど、みんなそうでした。しかもこの3Gの世界は技術的にも世界のトップグループの分野です。日本が早くから育ててきた独自の分野です。SNSの世界は日本の得意分野です。最近になって、グーグルやディズニーなどの世界の有力企業が、この分野へのM&Aを加速させ注目している成長分野ですね。この企業を育て1万円台で公募増資を実行させて、世界的な大企業へ育てたい。僕らの力で…証券マンのロマンスです。まだ従業員が624人足らずの弱小企業ですが、やがて努力が実るでしょう。せめてPER20倍台の市場評価を期待するのです。

何故なら、この会社は世界景気の二番底懸念にそんなに影響を受けません。為替にも業績は左右されません。補助金がなくなっても、為替がどんなに円高になっても問題ありませんね。むしろ円高の方が国際展開を考える上で追い風になります。買収資金が少なくて済みますね。会社発表の1株利益は180円程度ですが、馬鹿な広告宣伝費の使い方をしなければ200円以上は確実でしょう。だから新高値を更新できる数少ない銘柄の筈です。

でも元気がないのは、この現象ばかりではありません。
例えば鬼怒川ゴムの決算数字です。下の会社四季報の予測数字と実際の決算数字の推移や最近の決算短信の予想です。この会社の株価が350円台でウロウロしています。日産自動車は、いまやグロ-バル展開を加速させ、販売台数が大きく落ち込むかどうか…。にも拘らずPER6倍台の評価が正しいのでしょうか? こんな例は最近、腐るほどありますね。如何に市場が悲観的になっているか物語る実例です。このような異常な株価水準が長く続くことは市場が機能しなくなっている証拠です。

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何故、市場にお金が入らないのか?
最近は新聞記者やマスコミの影響だろうと考えています。多くの人は現実を分析する能力がありませんから記者の観測予測どおりに受け止めます。しかしいくらなんでもやり過ぎですね。国債金利が0.9%台か…。こんなデフレがいつまでも続くのでしょうか?

投稿者 kataru : 17:33

2010年08月08日

自分で考える(米国雇用統計)

米国の雇用統計が発表され金利が下がり株も下がる展開になりました。しかし一時、大幅安しましたが引けにかけ戻しました。しかし日本の新聞は一様に雇用統計が2ヶ月連続の大幅減と報道し如何にも景気の回復が躓いたような報道です。
報道が本当なのか? 調べてみました。

雇用には当然ながら民間部門と政府系部門があります。統計として発表されているのは非農業分野の雇用数字です。米国では1億3024万2千人が働いており、内、政府系は2250万5千人だそうで、民間の雇用は1億773万7千人だそうです。5月の一時的な政府雇用により38万1千人が増え、この臨時雇用が6月に25万2千人、そうして7月に20万2千人が減りました。一方、民間部門は予想以下と言っても増えており5月は5万1千人、6月は31千人、7月は7万1千人増えています。以下のグラフは民間雇用部分のみの総数と前月比のグラフです。

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上は一般的な雇用統計数字、下は民間分のみ、詳しくは此方からどうぞ

NHKを含め、一般的な報道が正しいかどうか、今では自分で簡単にインターネットを使って調べることが出来ます。英語力が問われますが、英語が分からない僕でもまごつきながら何とかデータを集めることが出来ました。

同じことが株価の背景にあります。人気の株価に隠された真実を探ることが出来れば、今上がっている株価が本物の株価上昇なのか? それとも需給バランスだけに支えられた偽者の株価上昇なのか? 分かります。誰にでも簡単にインターネットで業績の数字を手に入れることが出来ます。自分で決算書を見てエクセルを使い分析すれば業績が上向いているのか?下向いているのか?分かりますね。

自分なりに努力して賢い投資家を目指しましょう。

投稿者 kataru : 11:18

2010年08月01日

国立演芸場

今日は暑いに日でしたが、久しぶりに寄席に行こうとおもい、池袋に行ったことがなかったので柳家小三治師匠が主席を務めているので足を運びました。演芸場に着いたのは12時28分です。丁度、良いかな?…とおもったら、既に立ち見とか…流石、小三冶師匠ですね。多少、ビックリしました。だって寄席なんか空いていると考えていました。鈴本や末広亭には行った事は何度かありました。しかし池袋は初めてだったのです。

横着なかたる君は立ち見までして観る気にはなりません。仕方ない、帰ろうとおもいましたが、考えてみると池袋―月島の間に国立演芸場が永田町にあります。あそこなら空いているかも…と思い足を運びました。初めての国立演芸場、行きは順路どおりグルグルと周り演芸場に…ところが、帰りは森ビルの中を通る近道があるのですね。知らないことは分かるまでは、時間がかかるしお金も掛かります。

もし、誰かが教えてくれたら、試行錯誤して調べる手間が省けます。最近はインターネットが充実しており知りたいことが分かりますね。ただ、真実かどうか…保証の限りではありませんが、日本人は意外に真面目な人が多いですから、ネットで検索すれば大概は知りたいことの核心に近づけます。

演芸場の席は60%ぐらいの入りでした。最初は前の方で見ていましたが、両隣にお客さんが居るから足も組めないし…、中入り後、かたる君は後ろの席に移りのんびり足を組みながらリラックスして後半の演目を楽しみました。主席は春風亭一朝さんです。あまり馴染みがありません。後半戦の始めに内海圭子さんが都都逸を披露してくれました。客席との掛け合いの仕方は、流石です。今年、米寿を迎えるとか…まだ現役ですからね。少しビックリしました。

東京駅の階段から36段も転げ落ちたとかで腕を怪我したらしく、その話しをしていましたね。36段も転げたら、骨折ぐらいなら儲けものかな? 夏だから階段が怪談なら涼しく良かったのに…。彼女は素晴らしいですね。88歳だから生きていれば…親父より年をとっています。流石の都都逸(どどいつ)です。
三味線を手に持ってチコ、チャン、テン…


嫌な事でも     いやなことでも 
一日過ぎりゃ    いちにちすぎりゃ
いつか忘れて    いつかわすれて
いるものさ     いるものさ


老化現象      ろうかげんしょう
論づるよりは    ろんづるよりは
老化防止の     ろうかぼうしの
廊下拭き      ろうかふき

早寝、早起き    はやね、はやおき
歯磨き、嗽い    はみがき、うがい
話す言葉は はなすことばは
はっきりと     はっきりと

二世か、三世か  にせいか、さんせいか
二階のあの娘   にかいのあのこ
日本の着物が   にほんのきものが
似合う女     にあうひと

本気で言われりゃ ほんきでいわれりゃ
本気で聞くが   ほんきできくが
本気にゃ聞こえぬ ほんきにゃきこえぬ
褒め言葉     ほめことば

ヘタな川柳    へたなせんりゅう
ヘボくた将棋   へぼくたしょうぎ
屁理屈こねてる  へりくつこねてる
変な人      へんなひと

今日の都都逸は違いますが、こんな感じです。
最後にやっこの舞を披露してくれました。くるりと回る姿にハラハラしていました。何しろ88歳のおばあちゃんです。ところが、どうして…流石、舞台に立つ芸人らしく見事なものです。

昔、田中角栄の友達であるNSTの創設者の駒形十吉さんの米寿を祝う会がありました。なんとその祝う会の引き出物のために、東山魁夷や平山郁夫さんが、わざわざ米寿を祝う為に描いてくれたのです。あの時、かたる君はペイペイで常務のお供でかばん持ちでした。その僕に「おい、若いの。さぁ、もっと喰いねぇ。」と菓子やら果物やらを勧めてくれました。書生さんがコーヒーを運んでくれたり、いつも着物姿で粋でしたね。内海圭子さんが米寿だと聞いて、ふと駒形十吉さんを想い出しまた。酒井専務はまだご健在でしょうか?ずいぶん、昔にお世話になりました。

いつも穴倉生活で黙々と考えてばかりでは、鬱病になります。デフレ時代ですが、暑い日が続きますが、外出して鬱憤を晴らすことが、やはり必要なのでしょう。是非、皆さんも国立劇場にインターネットで予約して、のんびり寄席など如何でしょうか?

投稿者 kataru : 18:31