株式教室 http://www.irnet.co.jp/kyoshitsu/ ja 2015-02-21T11:19:04+09:00 紙芝居の始まり、始まり… http://www.irnet.co.jp/kyoshitsu/archives/2015/02/post_448.html 先ず、お知らせです。昨日よりIRNETはリニューアルしました。トップページの此方にブックマークを変更してください。宜しくお願いします。来週からは此方のサイトは更新されません。今日の市況も、株式教室もコラムも、随時、日付順に更新されます。右の方から、株式教室やコラムをクリックすれば、それだけを見ることも出来ます。

先週の株式教室は、「いよいよデフレ脱却相場」との題目で原稿を書きました。国債金利の急反転する上昇を見て…の原稿でしたね。同時に、PBR1倍以下に放置される株価の原因を、日経新聞は資本コストを下回るからPBRが1倍割れになるとの解説でしたが…カタルはこの解釈が間違っていると思っていました。その為に三菱UFJのROEは8%を超えるのに、何故、PBR1倍以下なのか?…と原稿に書きました。国債相場の反転は1月29日が分岐点です。同時に三菱UFJの株価上昇の起点は1月30日です。見方によれば、1月16日とも言えますが…まぁ、どちらにしても1月下旬です。

ほぼ同じ頃、G20から生まれた自己資本比率規制の強化への対応が2年目を迎え、今年は昨年3月より早く、しかも調整は軽く済み、1月一杯で、ほぼ終了したようです。原油価格の反転も1月28日を起点にしています。要するに、オルタナティブ・ファンドなどの縮小の動きが、大きく影響したと思われます。原油の下げの起点は、米国金融の縮小の動きを反映したのでしょう。多くのファンドのポジション整理に目途がついたのが、その時期だという訳です。色んな理由を付けて解説されて来ましたが、所詮は、お金の流れの話しなのですね。

今週の月曜日に、昨年10月―12月期のGDP速報が発表されました。事前予想より悪かったのですが…相場は、邦銀株中心に堅調な動きに推移しました。この理由はGDPデフレーターの改善です。17年ぶりと言うより、実質的にバブル崩壊以来、初めて…名目成長率が実質成長率を上回りました。カタルは希望に燃え、歩合セールスの道に入りましたが、このデフレ環境の中で逆風が、吹き荒れる中で生活をしてきたわけです。IRNETと言うか…カタルがネットの世界で相場を語るようになったのは、1998年頃の話です。それから毎日原稿を書いたおかげで…自分の考えを整理する事が出来、時には間違った解釈も多く存在しましたが、それなりに成長してきたようです。

相場で多くの人は、儲けることが出来ません。それは仕組みを知らないからですね。市場経済の仕組みを知る為に、最もいい方法は勉強をして、経済研究所など…あるいは一流証券会社に就職する事でしょうが…至難の業ですね。ハードルは非常に高いのでしょう。カタルは地方の証券会社出身で、実務経験から失敗を繰り返し、いろいろ学んできました。でもネズミの迷路のような試行錯誤を繰り返すより、先人の教えを学んだ方が、どれ程、早い事か…しかし多くの本は、みんな嘘ですね。書いている本人が分かってないのです。その証拠に、儲けている人は、皆無に近いですね。仕組みで他人を騙して儲けた人は何人かいます。しかし勉強をして相場を当て続け、儲けた人は米国には存在しますが、日本ではいませんでした。

ようやく、カタルも入り口に到達したような心境です。GDPデフレーターが順調にプラス乖離するかどうか、まだ政策次第なので分かりませんが、ようやく、矛盾の修正が始まります。日本に於いて、ようやく資産効果を発揮できる環境が整ってきたようです。ダヴィンチの金子さんは正しかったのでしょうが、落とし穴に嵌りましたね。今でもおそらく地方の不動産利回りは10%を大きく超えていると思います。だから本来なら、金利裁定の動きが拡大し、不動産価格の上昇に繋がる筈です。昨年は北陸新幹線の影響で、金沢駅西口が上昇していましたね。本来は利回り裁定から言って、地方の高利回り不動産は価格が押し上げられ、投下資本利回りは下がります。金融機能が正常に働けば、安い金利でお金を調達して(国債金利の上昇)、不動産投資が活発になる訳です。(リート利回りの低下)

問題は、日本と言う国に、投資を受け入れる魅力があるかどうかです。この魅力とは、未来に対する「夢」ですね。日銀は物価目標を打ち出していますが…、資産効果を期待させることが出来るかどうか…なのですね。お金は儲かる所に、集まる訳です。原油価格を見ても分かりますが…お金と相場と言うか、市況は「鶏と卵の関係」ですね。相乗効果を発揮するのが期待インフレ率なのです。この期待インフレ率は、名目GDPと実質GDPの鞘で生まれるのですね。日本は長い失われた時代の経過があり、中国の文化大革命と同じ状況下にあるのです。その時にベルリンの壁が崩壊し、鄧小平は「富める者から先に豊かに成れ」と格差拡大を認めました。故に固定資本投資が起り、世界でも稀なスピードで高い成長率を維持できたのです。かなり噛み砕いて解説していますから、皆さんにも分かりますよね。固定資本形成とは、公共投資と考えても良いのですよ。道路や鉄道、港湾設備に電力や通信の整備など社会インフラ投資と置き換えても構いません。

今、先進国はユビキタス時代を迎え、クラウド環境の整備に躍起になっています。通信会社の4G投資も光ケーブルもその範疇です。スマートコミュニティーの源は、情報の利用なのですね。カタルは米国のナスダック市場の最高値更新に関心を持っているのも、理想買いから(ITバブル)、現実買いに変わる瞬間を意味しているからです。だからその前に日本は早く、信用創造機能を復権させないと、世界の成長に付いて行けないのです。ようやく名目数字が実質値を上回り、邦銀株の株価修正が始まったのですね。歴史的な転換位置に、今、我々は生活をしている訳です。確りと時代を見極めてくださいね。

おまちどうさま…いよいよ紙芝居の始まりと…述べましたが、この事を指します。確かにカタルの予測より、市況の上昇は緩やかです。不動産賃料を見ても明らかですね。最初、カタルは株屋らしく、直ぐに2007年の再来を読んでいました。だからケネディクスの収益も、直ぐに一株利益が100円台に入ると思っていましたが…でも、実際は緩やかなものですね。しかいようやく邦銀も、水準訂正をスタートさせましたからね。

かたるは何度も、銀行も証券も同じ事です。カタルはハイリスク派だからケネディクスを選択していると述べています。同じことなのです。株価の上昇スピードが、なかなか上がりませんが…時間の問題でしょう。多少もたついても…市場原理は変わりませんからね。資金力があるなら、大掛かりに仕掛けるチャンスなのですが…カタルにはその力はありませんからね。きっと、日本のこの変化に気付き、大手のヘッジファンドが関与してきますね。これはもう決まっている事なのです。問題はいつか?と言う話だけ。そう遠くない近い未来に起る現象でしょう。

株式投資で儲けられるかどうか…は、銘柄を当てることではないのです。この意味を何人の人が理解しているかどうか…。大きな勝負をするに相応しい銘柄とチャンスをどうやって活かすか…この活かすに掛かる訳です。多くの人は折角のチャンスを見逃すのですね。カタルが上京して26年になります。じっと辛抱した時間が26年間、毛沢東の文化大革命と似た現象ですね。非常に厳しい「厳寒の期間」があるから、春は一斉に華が開くのでしょうね。鄧小平が中国を躍進に導いたのは、周恩来の布石がありました。毛沢東から守り通したから、中国の現在があります。

まぁ、先の事は政策次第なので…何とも言えませんが、今は久しぶりに、晴れ晴れとした気分が続いている今日、この頃なのです。2月16日は、きっと記念すべき一日ですね。果たして日本株は38915円の奪還を、いつ達成できるのでしょう。この水準を達成したとしても、世界からみれば…周回遅れですからね。今週末の日経採用銘柄のPERは再び下落し、15倍台に下がりました。ROEは若干上昇しています。経営者の意識革命が続けば…日本は世界でも、類をみない高成長を再び取り戻せるのでしょう。その原動力は、やはり人材ですね。優秀な奴は本当に少ないですからね。それでは、また明日。

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kataru 2015-02-21T11:19:04+09:00
いよいよデフレ脱却相場 http://www.irnet.co.jp/kyoshitsu/archives/2015/02/post_447.html カタルは国債長期金利の急低下と急上昇を見て、日本はデフレ局面を明確に脱しつつあるのではないかと…考えています。所謂、安倍さんの公約である「脱デフレ」の成果が出つつあると考えています。理由は批判の多い、日銀の異次元緩和から、ハローウィン緩和による効果がようやく表れ始めていると思っています。2013年春に実施された異次元緩和の導入で三井住友銀行を中心とする金融機関による長期国債の売却で、金利は一時急上昇しました。しかし明確な脱デフレと言えば、国債金利は2%の壁を破ることが求められます。つまり名目成長率が大きく上昇する訳ですね。2年目を迎える賃金上昇の流れは、その原動力の一つです。

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名目を大きく押し上げる背景は、新時代革命のスマートコミュニティーの発展により、世界の…人類の進化が大きく進むのですね。その為に世界の金利は上昇するものと思われます。今は歴史的な量的緩和時代、このピークを、今、通過したと考えています。ベルリンの壁崩壊から始まった新興国の台頭と言うパラダイムショックに翻弄され続けてきた日本は、全ての仕組みが変わりました。60年ぶりと言うJA改革は、その象徴的な現象の一つですね。そうして0.2%と言う国債金利の低下、今では、マイナス金利などと言うバカな論理が、垣間見られますが…この歴史的な現象がターニングポイントになるのでしょう。正常な利回り裁定が起こるなら、調達金利は上昇する筈です。

日銀自らが危険資産である株式やリートを購入しているのは、ある意味で価格保証ですね。日銀がこの購入を止めるまで…あるいは、買い入れた資産を民間に売却し、それが完了するまで、これら資産価格の上昇は続くのでしょう。その様子を表したのが国債金利の動きとも言えます。カタルは異次元緩和導入から、直ぐに、今の相場の流れを感じ取りましたが、実にまもなく2年の歳月を要したことに成ります。カタルの大きな読み違いは米国景気の回復と外人投資家の動向の読みでしたね。

当初、異次元緩和は円安と言う副作用とも呼べる現象を、株価が優先して織り込みに行きました。米国景気の回復もあり自動車を中心とする外需依存銘柄の上昇ですね。円安効果により企業業績が膨らんだからです。しかし本筋は日本の「デフレ脱却」なのです。ようやく、最近になって、おかしいと…思っていた株価の修正が始まったようです。邦銀株の上昇は、まさにその代表的な事例ですね。本来、日銀券をばら撒けば、日銀券は劣化し、資産価格は上昇します。ところが長く続いた構造改革の為に、誰もが日銀の行動に疑問符をつけ、批判を続けています。その為になかなか金利裁定機能が動き出さないのですね。そればかりか…目先論理で、計算に合わない国債を求め買い入れる有様です。それが先頃付けた0.2%水準の国債金利ですね。しかしここに来てようやく金利裁定と言う市場経済では常識的な現象に回帰し始めたようです。

リートの利回りは低下し、国債金利は上昇する。不動産価格は上昇し、株価も上がるのです。日銀が資産価格の上昇と言う期待インフレ率が生まれるまで量的緩和を実施続ければ…やがて劣化する日銀券の信望は、失われ始めるでしょう。公務員や年金生活者優位の政策から、働く若者優位の名目成長率を重視する正常な経済成長に突入しますね。これは一つの歴史的な変わり目です。ベルリンの壁崩壊から始まった、「モノ」の価値観の変化ですね。EMSと言う受託生産製造の流れがピークアウトするのです。アップルがフォックスコンに生産委託した現象ですね。TSMCなどのファンドリー企業のピークアウトと考えても良いでしょう。モノへの価値観が変化し始めているのです。

この背景はインターネットの発展でクラウド環境が整備され、人類の価値観が大きく変化し始めている表れだと考えています。最終的には、有意義な時間の共有であり、物から文化への傾斜を示します。スマフォのゲーム産業のROEをみれば分かると思います。知的への要求など…、目に見えない付加価値が大きく評価される世界です。カタルが007に高評価を与えている理由の一つでもあります。既に何度も述べていますが、先ずは信用創造機能の復権、信用創造ですね。具体的には株価の上昇や不動産の上昇と言う二大資産価格の上昇です。そうすると、社会にユトリが生まれ、冒険が可能になります。

カタルが金融庁批判を長く繰り返してきたのは、清貧思想が行き過ぎると、人々は委縮し積極的な行動が阻害されます。そうして些細な現象を、社会が一斉に批判しますね。NHKが、たかが万引き程度のユーチューブ映像を大げさに報道し、警察が血眼になって犯人捜しをするような非効率極まりない現象になって現れています。すべて清貧思想の蔓延に由来します。社会にユトリがないのです。もともと道徳などの教育制度が問題ですね。躾は小さい時の教育が大切なのです。英語教育など、どうでも良いのです。先ずは人間としての基本的な資質を育てる昔の「修身」のような教育が必要なのでしょう。これは日本社会の原点ですね。

相場はようやく、正常化への道を歩み始めたように感じています。そこで…何故、三菱UFJやみずほが、安いままの市場評価なのか? 昨日の日経新聞に資本コストを下回るとPBRが1倍を割れるとの考え方の基本が述べられていました。もっともらしい解説ですが、三井物産を始め、どうしてROEが10%以上なのに…PBRは1倍以下なのでしょう。企業経営者の怠慢ですね。村論理で守られていたので、経営者はその歪みを正さなかったのです。ユナイテッドアローズがABCマートにTOBを掛けられ、買い占めにあったのは最近の事例です。それに懲りて…今回は企業業績が悪いのですが、自社株買いを実施しましたね。このような企業は調べたら、100社程度、存在しました。ROE10%以上でPBRが0.8倍以下の企業群ですね。更にPERと言う20倍以下と言う箍も設けました。故に住友商事は外れましたね。一時的な損失の為にスクリーニングから外れました。それでも100社もリストアップされるのです。時価総額上位の銘柄をアップしました。

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しかしスチュワードシップコードの導入や三菱UFJの委員会設置に代表されるように、社外取締役の法令化の動きにより、グローバル基準の導入が加速します。故にROE経営が定着しこれらの銘柄も、何れ株価が是正されるのでしょう。ただ安いのは訳がありますから時間を要するでしょうね。

おそらく…資産価格の上昇をテーマとする相場の流れは、続くのだろうと思いますね。異次元緩和に実施から、2年遅れの政策の表面化を、市場は評価するのでしょう。邦銀株やケネディクスなどの株価ステージが大きく変わる局面と考えております。果たして、この考え方は間違っているかどうか…どっちにしても、夏までには真価は明らかになるでしょう。本当は2012年10月から異次元緩和実施で、円安効果の銘柄から内需に転向するのが正解だったのですね。それをカタルは脇役の円安効果を読み違え、本筋を強調するあまり、待たされ続けたと…現在は考えています。単なる配当狙いの金利裁定なのか…まだはっきりしませんが、2年も経過しているので「デフレ脱却」の資産効果を評価しても良いですよね。やがて邦銀株も東京海上の様な動きに変化し、2006年~2007年の高値を奪回するのでしょう。本筋は、故に、トヨタの売却から三菱UFJの買いなのでしょうね。それでは、また明日。明日は007の決算を考える予定です。

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kataru 2015-02-14T13:09:12+09:00
空売り比率とROE http://www.irnet.co.jp/kyoshitsu/archives/2015/02/post_446.html 今日は…じつに困りました。頭の中の…事前予想の原稿を書こうとデータを集めていたら、データがカタルのイメージ通りにならないのですね。その為に、何故?…と考えており、追加の様々なデータを集め、グラフにしたりして検証していたために、時間切れになったのです。既にお昼寝の時間を過ぎ眠くなっており、原稿を書く気力もなくなっています。その為に一つのグラフは、カタルの推測を裏付けており、それを示して本日は終了します。実際に原稿を書いていると、様々な事があるのですね。

仮説の一つが、最近の日経平均株価の高止まりの原因です。

個別の個人好みの人気株の相場は弱いのに…指数、例えば日経225銘柄などは日銀のETF買いなどにより、価格が維持されていると思われます。その為に先物指数による上下する相場と…よく表現されている訳です。別に先物が相場に影響を与えているという意味だけではなく、指数の売り買いにより相場が上下に揺れているから、簡単に一般的には指数売買による影響を、先物による影響と言う場合もあるのでしょう。実際は、厳密に言えば違うのです。先物相場の先行による上げ下げと言うのは、普通は大証の日経先物を買ったり、売ったりして、この動きに連動し、裁定買い残が減ったり増えたりして、株価が上下する様を、厳密に言えば、その事を示しますが、言葉のあやの中で、「先物による上下…」と表現する広義の意味で、指数全般を指し、個別は賑わってないが、日経平均株価採用の高株価銘柄などが上下して、日経225が大きく動く事を、証券マンは一般的に、先物相場による上下と…表現していますね。

本当に良い相場の時は、規制銘柄がガンガン生まれ、スター株が誕生する個別相場を示し、今のような全般ムードによる上下の相場を、一般的に先物主導の指数連動相場と表現しています。分かりますね。

でも最近は、企業業績の影響を受け、ソニーや日立の様に上下しています。しかし大きな波及効果はないですね。スター株が生まれていませんね。ソニーがどうなるか分かりませんが、既にかなりの乖離状態です。一般的には危険ラインですね。実は最近は26週乖離(200日線乖離)が高止まりし、25日線乖離がマイナスの局面が多いのですね。下げそうで下げない相場であり、この影響は日銀などの指数買いによるものと思われます。その為にその影響度を現れているのが、空売り比率と言うものです。先日も観ましたが、1月の統計値が発表され、改めて、その様子を見てください。ご覧いただくと分かりますが、昨年のハローウィン緩和以降、日銀はETFの買い入れ額を増やしています。その影響が空売り比率に影響を与えているものと思われます。

事実、規制ありの、アップティック・ルールのよる空売り比率が上昇しています。たぶん、カタルの認識で正しいと思うのですが、このアップティック・ルールは、安値を売り叩けずに上値で指値をするわけです。そこに日銀が、株価が下がっているのを見て、ETFを374億円かな?買いに行くわけですね。そうすると指数が上がるので上値の指値の売り物が随時、消化されますね。おそらく、その影響により規制ありの、アップティック・ルール下でのカラ売り玉が日銀の指数買いで消化されているものと思われます。

これはあくまで空売りですから、未来に於いても株価が下がらずに推移すると買戻しをしなくてはなりません。ない株を売っている訳です。実売買のおよそ3割が、カラ売り玉であり、日銀が不退転の態度を継続しm買い続ければ、何れ売り物は切れ、この買い戻し玉が起爆剤になり、相場が二段上げに向かう可能性は、非常に高いと思っています。加えて決算を見ていると…自社株買いの評価方法の変更か…、あるいは好業績によるPERの低下が見られます。先週までは18倍だったものが、今週は14倍台に低下していますね。これはカタルが、以前から、述べているように企業経営者がROE経営に目覚めている可能性が高いのです。

赤字や減額修正銘柄までもが、自社株買いを発表しています。カタルが以前、述べましたね。ユナイテッド・アローズは、昔、安値を放置していたために、ABCマートの株の買い占めに合い、高値で買い戻しています。その羹に懲りて、今回は、業績が悪いのに自社株買いを発表していました。グリーもそうですね。勿論、好業績企業も自社株買いを実施しています。企業の現預金残高は240兆円もあると…年初に、日銀の資金循環の表を提示しています。カタルは今年の予想として、この企業の現預金の行方と当座預金残高の170兆円の資金、更に個人金融資産の1654兆円の金利裁定分が株式市場に流れると…年初に予測を述べました。覚えていますか?

ROE経営を企業経営者が実践すると、この意識革命だけで日経平均株価は38915円の過去最高値を更新しますね。JTの様に、利益率の低い飲み物事業を売却し、効率経営に目覚めるわけですね。つまりPERも低下して行きます。此処に、日銀が買っているのに…空売りが増えているのが現状です。故に日経平均株価が、まもなく2万円を大きく超えて上昇を続ける可能性があるという推測をしている訳です。その様子が、この空売り比率グラフです。

怠け者のカタル君、もう時間切れです。あとは自分で考えてくださいね。中途半端ですが、電池切れ…なのです。それでは、また明日。

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kataru 2015-02-07T16:28:46+09:00
気になるNY市場と日本株 http://www.irnet.co.jp/kyoshitsu/archives/2015/01/post_445.html 昨晩のNY市場の動きは、やはり気になります。この辺りの考え方を少し解説して置かないとならないと思います。NY市場は金融危機後、量的緩和を中心とする金融政策により、リーマンショックを緩和して経済活動を活発化させてきました。しかし米国金融株の動向をみると分かるのですが、実際はこの回復は砂上の楼閣なのですね。力強い経済回復とは違い、人工的に作られた現象のようなものです。その証拠にNYダウ平均やSP500は新高値を付けましたが、ナスダックはITバブル期の高値を抜いていません。此処にカタルが拘るのは、次の先進国の飛躍期が、スマートコミュニティーへの新時代との確信があるからですね。つまりSF(電脳社会)の世界への移行なのです。

更に、金融危機後、一度も大きな調整をせずに、米国株は上昇しています。長期的な乖離はかなり広がっており、何処で調整波動が入っても…不思議ではありません。そんな時にFRBが量的緩和を停止し、利上げを視野に入れていると言います。確かに最悪期から見れば、随分と経済は回復したのですが…、内部は盤石ではありませんからね。カタルの宿題である1937年問題が、懸念される所以です。大恐慌から世界景気は、一旦立ち上がりますが…人々は勘違いをして、マネーを絞ったのですね。その為に世界戦争に突入しました。今のイスラム国の台頭を考えると分かりやすいですね。

米国の出口戦略が、今は当然と見られていますが…、実際、金融機能は脆弱なままで、金融機関にはユトリの貯蓄がありませんね。金融危機で蓄積を吐き出した後なのです。日本のバブルの整理をみると、一度バブルを作り、潰した後の弊害は、嫌と言うほど時間が掛かるのが良く分かります。未だに日経平均株価は1989年に付けた高値38915円を抜いていませんね。日本人はこの25年の間、日本村の弊害から脱皮し、グローバル展開に向け、時間をかけて移行してきたのです。その閉塞感が「流動性の罠」に集約されていると言っても良いと思います。

オバマ大統領は、2000年代、前半の日本の金融庁と同じです。清貧思想の塊のような存在です。確かに…行き過ぎた金融デリバティブは破たんをしました。しかし、このおかげで新興国が台頭し、グローバル化は進みましたね。これまでは恐くて投資できなかった共産圏の中国などにも、リスクが限定されるCDSの開発のおかげで投資が進み、世界のグローバル化が一気に加速しました。しかし、その為に安い労働力を武器にした製品のおかげで、先進国の空洞化が進みました。米国は比較的に早くから中南米に門戸〈市場〉を開放していましたから、日本化現象と言う空洞化の弊害を受けにくくなっていました。しかし欧州は、東欧諸国の参入が日本の場合の中国と同じで、やはり日本化が深刻ですね。

でも一番の弊害は日本ですね。長いデフレ環境が続いたのも…このようなパラダイムショック(枠組みの変更)なのですね。全てはベルリンの壁崩壊からスタートしたのです。しかし本当は、その前段階の1985年のプラザ合意が切っ掛けなのです。この辺りの仕組みを何度も解説していますが…、これが理解されてないと、今、起こっている現象も、なかなか理解が進まないのです。故に、この話をしつこく、何度も繰り返しています。今日もパナソニックのテレビ事業の縮小が話題になっていますが、EMS(受託生産)の流れは、基本的に1987年にISTMの創設が、時代の分岐点になっています。ISTMはモリス・チャンがテキサス・インスツルメンツから独立して、台湾政府と共同で設立した会社ですが、ファンドリーとして躍進と遂げました。この流れに乗ったのがアップルです。しかしNECや富士通などは垂直型経営に拘ったのですね。リカードの比較優位と言う経済理論に逆らった結果、エルピーダなどの消耗戦を、日本は選んだわけです。メディアの「ものづくり」への拘りが、日本人の概念を、間違った方向性に誘導したのです。

今は、何が起こっているか? 切っ掛けは2009年から2010年に起きた100円を大きく割れる円高の政策を堅持したために、行き過ぎた生産移転が起ったのですね。その為に日本企業は、必要もない範囲まで、海外へ生産移転を進めました。空洞化が行き過ぎたのでしょう。だって常識的に考えてみてください。マーチなどの大衆車は、1台当たりの利益は5万円程度でしょう。それを、輸送費を掛けタイから運ぶと、いくら儲かるのでしょう。人件費の差は、年々、縮まっています。家電業界の最近の回帰現象は行き過ぎた空洞化の揺り戻しでしょうね。

しかし…人間の嗜好は、ものより、時間の有意義さに、お金をかけるようになっていますね。ゲームの利益率の高さは、その事を示しています。文化なのですね。幸せと感じる時間に対価を払うのです。物質的な物ではありませんね。パズドラやモンストは、単なる時間つぶしと言えば、それまでですが…、敵をやっつけて、ステップアップできる「達成感」を売り物にしています。

どうせなら…、株式投資の面白さに、時間を費やして実利益を上げながら、時間を潰して欲しいものです。カタルのレポートを、毎日読んでいれば…その内、その辺に居る証券マンより、ずっと高度の知識が付くと考えています。だからカタルは有料でも良いと思っていますが…まだまだ日本人は、情報に対する対価を払う事を嫌がりますね。ビスタニュースは、そんな失敗でした。カタルの狙いは、今でも良いと思っています。メディアが押しつけるニュースではなく、読者が書き手の順位を決めるのですね。対価を決めるのです。丁度、AKB48の株式版のようなものです。でも時代が早すぎたのでしょう。かたるの株の選択と同じですね。

話しが外れたので元に戻しますが、要するに、先進国における新時代であるスマートコミュニティーの時代進化が、いつ始まるのか? ここが焦点です。その事前準備が進行しているとも考えられますね。しかし流石グーグルです。スペースXに投資を決めましたね。時代は確実にステップアップしています。宇宙だけでなく、医療もそうです。再生医療のトップ企業のJ・TECの株価が、こんな水準で評価されている現実が、おかしいのです。国は地方創生も結構ですが、新時代の社会資本整備である衛星の打ち上げや、スパコンの利用促進などに、もっと力を注ぐべきですね。最近、民間企業のスパコンの利用率は上がっていると言います。信号機の運営など、そろそろ自動で運営されても良いですね。スマフォにはGPS機能が盛り込まれており、キャッシュを引き出した人間の追跡捜査も出来る時代になって来ています。監視カメラと併合すれば、振り込め詐欺など、一掃できますね。その前にキャッシュレス社会を早く創設すべきです。

民間企業は、ROE経営をもっと加速させましょう。社会的責任を果たすかどうか…トヨタの対応は、注目されます。何もラリーを再開したり、下請け企業の値下げ強制を凍結したりすることが、使命などと勘違いしないで欲しいものです。やはりROEの流れを、より鮮明にさせるべきですね。早い話、借金を増やして、自社株買いをしても、論理的には…充分な投資活動になります。

確かにNY市場の動向は気になるので…、週末の今日に市況にも、NY市場のチャートを掲載しました。GDPが予想より悪かったようですが、現状は乱高下を繰り返しており、強弱感が対立し始めています。日本株は世界で、一番、外部環境に恵まれています。日本企業は無駄が多いので、ROE経営に目覚めると、捨てる経営を出来るのですね。そうすると…利益率が上がり、ROEの伸びが大きくなります。だから論理的にも、株価2万円台に向けスタートを切れるのです。現状のPER18倍、ROE8%は妥当水準ですが、潜在的な伸び率が大きいのですね。ようやく自社株買いが、定着し始めています。日銀だけでなく、GPIFだけでなく、企業も株を買っていますね。その為に陽線率は上がり始めています。今日は、その様子を感じてください。「陽線率」とは…引け値と寄り値の差を数値化したものです。カタル独自の指標の一つですね。NY離れが鮮明になるかどうか…2月は、その行方が試されます。その為に、この時期の人気株には、注意を払わねばなりません。

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kataru 2015-01-31T12:42:48+09:00
国際収支からみた日本の立ち位置 http://www.irnet.co.jp/kyoshitsu/archives/2015/01/post_444.html 今日は昨日の「今日の市況」からの発展課題です。その理解を進める為に国際収支の動向を調べていました。資料元は日銀からですが、グラフは2014年は12月の数字が、為替は年末値が入っていますが、経常収支などの統計は1月から11月までの合計で12月は未発表なので含まれていません。それではこのレポートには影響がないので、このグラフを採用しました。

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この統計を調べることは、相場観に重要な影響を与えます。これまで述べたように、プラザ合意(1985年)以降、日本の官僚組織を中心とする司令塔は、間違った判断の下で日本の政策を運営してきました。農業政策は筆頭ですが、一番大きいのは、グローバル化への対処の欠落ですね。その為にプラザ合意を、切っ掛けとして躓く訳です。当時、竹下大蔵大臣の下で、NYのプラザホテルで結ばれた円高に向けた為替の協調介入の政策です。しかしこのグラフによると、所得収支が貿易収支を上回るのは、2005年から2006年にかけての話です。(所得収支とは、海外で営業している企業などからの配当収入などの金額です。)

ようやく、東西冷戦の構造改革に追い付いたところで、米国の金融危機が起こります。その為に、折角、構造調整が済んだのに、イレギュラ―的な二段下げ?二段上げの為替相場に入り、100円割れから80円割れまで追い込まれ、本来は国内生産をすべき生産財まで、中国を始めタイなどへ生産移転が進みました。これが余分だったんじゃないか…と考えていますね。最近はインバウンド消費が注目され、サービス収支も改善しており、グローバル化の定着が見られますが、同時に、雑誌「アエラ」の此方の報道ぶりは、清貧思想を貫いた日本の異常な様相を感じられると思います。ずいぶん、日本は貧乏をしたものです。資源大国、オーストラリアの42万4千円の初任給って本当なのでしょうか?

もともと東西冷戦の崩壊から加速したEMSと言う受託生産の流れを読み違ったのですね。これはメディアの責任も大きいと思っています。悪戯に、日本の「ものづくり」を強調する余り、グローバル展開が遅れたのですね。その為に運命のいたずらと言うか…米国の金融危機と重なり、行き過ぎた生産移転が起ったのではないかと推察している訳です。国内消費分まで、海外で生産したのですね。日産マーチの逆輸入は象徴的な事例でしょう。シャープの二段下げと言うか…二番底の確認相場は、その様な現象が、市場の株価となって現れている現象ですね。

基本は2003年からの復活が、正しい方向性だったのですが…その後の政策の選択ミスや米国の金融危機の影響を受け、日本は二段下げの構造調整を迫られた印象を抱いています。ただグラフらからも分かるように…海外からの第一次所得収支が大幅に増えているのを見ても明らかですが、日本は完全にグローバル化に脱皮しました。伊藤忠の1兆円投資を観ても分かるように、商社を中心に、我が国は海外からの配当収入などが大きく膨らんでいます。ただ残念ながらまだ門戸が開かれてなく、外資系企業の活躍は鈍いままです。最近のサービス収支の改善などを見ると、この辺りも変化の兆しが感じられます。

この雑誌「アエラ」の報道は、たぶん大げさなのでしょうが…それでも嘘ではないのでしょう。つまり日本がデフレ環境で沈む間に、国際社会から大きな水を開けられたわけです。実質評価ばかり前面に打ち出す政策は、人間心理を考えないものですね。だからこんな結果になったのでしょう。日経新聞を読むと輸出企業の利益は膨らみますが、株式市場は変化率を常に問題にします。今年は大きくこの変化率が沈み、グローバル銘柄は、既にかなりの高評価になっています。PER18倍で、ROE8%弱の評価は、既に比較感から見て「のびしろ」は大きくありませんね。だからカタルはROE経営を目指せと述べています。日本企業は総資産経営だったため、全体としての利益を重視するあまり、個別の利益率を無視してきました。その為に総花的な経営になりましたね。日立など、どの分野が得意分野なのか…? 利益率の低いと産業まで手掛けている為に、従業員ばかりが膨らみ、利益率が下がっていたのですね。その方向性を現在、改善し始めています。でもまだまだ…なのですね。

資本に関する考え方も、同じです。人と同じで資本も高い利益を求めますね。人も質を問題にし、利益率の低い産業は、ドンドン門戸を開放しなくてはなりませんね。だからスマートコミュニティーの推進なのです。IVIが準天頂衛星から電波を受け、自働で走るトラック運行システムの構築などが急がれます。様々な効率社会を促進させないとなりませんね。最近は物流リートが生まれ、基幹産業の拠点づくりの資本調達も容易になっています。何故、ケネディクスに拘っているか? 現在は、確かに信用買い残が重く、大きな資金が入らないと株価は動きませんが、ケネディクスが栄えると、日本の為になります。特養の待機老人の解消も介護リートが受け皿になります。基本の政策は、お金は出す事ではありませんね。お金がスムーズに流れる、流れを作ることです。

ところが…現状の邦銀株の動向は、横這いのまま…デフレの流動性の罠から抜け出せていません。黒田さんは原油安のCPI見通しを責められています。黒田さんは怯むことはありません。先ずは、現状を素直に認めることですね。問題点を否定するのではなく、素直に見通しの甘さを認め、対策の手を打つ事ですね。先物価格が現物価格と同じような状態が長く続くことは…黒田さんの敗北を示しています。日銀には様々な手段があります。邦銀株を、利回り裁定で買い上げても良いですね。いくらでも方法論は存在します。期待インフレ率を市場関係者に植え付けないと、なかなか新しい時代は拓かれません。今の相場はこの辺りが焦点だというのが、データからも理解されると思っています。

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kataru 2015-01-24T13:58:13+09:00
空売り比率 http://www.irnet.co.jp/kyoshitsu/archives/2015/01/post_443.html 今日は阪神大震災から20年と言う月日が経つと言います。1995年は忘れることが出来ない年です。年初に阪神大震災が起こり、不動建設が仕手化した年ですね。そうして3月に地下鉄サリン事件が起こりました。この震災を受け、復興需要が生まれるので不動建設が人気株に選ばれ、品川自動車の早川さんが相場を仕掛けました。当時、カタルは和光証券に在籍しており、新宿支店が機関店となり相場を作って行ったのです。だから仕手株って…、こうやって人気株を作るのか…と、記憶が鮮明に残っています。推測ですが…鮫島だったかな?…にある品川自動車は膨大な借金を抱え、カタルが世話になった興銀の杉下常務がこの不良債権を救い、たぶん早川さんは、その恩義に報いる為に、和光証券に手数料を落としたと推測しています。一度だけ、カタルも早川さんを顧客化しようと思い、面会したことがあります。でも所詮、大口は紹介がないと駄目ですが…。

まだバブルが崩壊したばかりの年でしたね。だから不動建設も1000円台の動きで…仕手化していました。連続して20万株単位での買いを、何回か入れ、下値に買いが集まるとその玉を外す回転売買と言うやり方です。今なら、継続してこのような売買をすると、おそらく株価操作…と疑われる案件かと思われます。でもカタルは金融庁のこのような態度は、行き過ぎの様に感じています。本来は、市場は自由であるべきで…高いと思えば、大株主も持ち株を売ればいいのですね。理屈上、高い株価は証券会社が担保として採用しなくなるし…誰もその価値を認めませんからね。兼松日産などの事例は…親会社の兼松が、馬鹿なのですね。たとえ経営権を手に入れても…宮地鉄工の様に失敗するわけです。やはり投資家保護の目的で、官が権力を行使して、指導するというのは驕りでしょう。

空売り残が増えると…直ぐに規制されるのも、どうかと考えています。人気が過熱していると思ったら、どの銘柄も注意喚起程度の処置で良いのでしょう。増し担保規制や売り禁などは、出来るだけ避けるべきだと考えています。その反面、規則一辺倒で、基準から外れないと人気が失われ低迷していても…ケネディクスの様に、信用買い残が減らないからと言う理由で、なかなか注意喚起から外れないのも、どうかと思いますね。基本的に市場は自由であるべきです。ルールを統一させ、実質的に倒産している東電などの…例外事例を設けるべきではありませんね。今度、日経新聞は自社株買いによる自社株を、減らして一株利益表示すると言いますが…、世界基準は一体、どうなのでしょう。確かに自社株買いのあと、償却するケースは多いようですが…M&Aなどにも利用するケースもある訳で、作為的にBPSを増やす作業は、眉唾との批判を免れませんね。この辺りは大きな問題を孕むので、カタルももう少し考慮する必要があるように感じています。株高を望むカタルですが…、何故か、「勘では」この処置が引っ掛かるのです。昔の村論理に戻る持ち合い制度のような印象が、ダブるのですね。世界はどうなのか…続報はありませんね。

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さて今日は、「空売り比率」の話題の続きですね。カタルが苦労して、データを手入力してグラフを作成しました。その様子が此方です。確かに近年、この空売り比率は上昇しています。この現象はやはり一昨年の5月を起点に上昇し始めています。つまりバーナンキが突然に量的緩和からの縮小を示唆した時期に一致しています。この比率が30%を超えたのが昨年の1月なのですね。そうして日々の数字では1月6日の37.8%が最高になっています。ただ空売り残高では、ありませんからね。たぶん、この数字統計は、日々の売り金額から、空売りの玉を集計したものです。だから日々30%を超え続けることは、残高は溜まるのでしょう。ただ買戻しは…どの程度か分かりません。

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カタルがこのニュースに興味を持ったのは昨日も少し触れましたが…日銀ETFやGPIFが実弾(現物買い)で株式を購入しており、どんどん浮動株が吸い上がっている筈なのです。勿論、過去、外人投資家は相当量の日本株を買っていますから…そのつなぎ売りの意味もあるかもしれません。しかしNY市場が下がったのに…、15日の日本株相場は世界の下落の動きに逆行して上がったわけです。この現象を説明するために、最近は空売り残が多く、その買い戻しだとされていました。

外人投資家は最近、アベノミクスに失望感を持っており、その為に日本株を売っていると解説されていますが…企業業績推移は改善されており、日立の様に無駄は省き始め、ROE経営に切り替えている会社が多く存在します。カタルは233兆円もある企業の現預金は過大であり、株主還元されるべきだと思っています。今日も日経新聞に銀行貸し出しの動向が載っていましたが、日本はようやく、長い「失われた時代」、デフレから脱出しようとしている時です。地価も上昇を始め、今年は更に北陸新幹線の開業もあり地方の地価動向も動意が見られるでしょう。北海道もそうですね。地方創生の予算が組まれ…景気が拡大する可能性は高いですね。

ましてインドネシアの積極政策を始め、インドが新政権に変わりアジアの成長は有望です。ギリシャなどの部分問題で大きく日本株が下がるのでしょうか? 欧州でも失業率が高いイタリア国債は2%を割れており1.7%台で推移しています。ギリシャ問題が波及する様相は全くありませんね。だから空売り比率が高ければ…この売り残が起爆剤になり、日本株はステージを一気に2万円台に上げるのではないかと…考えた訳ですね。だって日銀は無限の資金があるのですが…株式の発行済みか株数は限定されています。更にROE経営が広がるなら…企業の現預金残は自社株買いに変化する可能性が高いですね。空売りを仕掛けているヘッジファンドは買戻しを強いられます。

だって原油安で消費量が大きな先進国の経済がおかしくなるという論法は明らかに間違っています。確かに無理をしたシェールガス会社がデフォルトを起こすでしょうが…比較すれば、圧倒的に消費国の先進国が有利ですね。ドバイなどに融資している欧州の銀行は大変でしょうが…相対論で見て、世界の株式は上昇に向かう筈です。ただ最も心配なのが…やはり1937年問題です。米国の消費者物価は予想以上に低迷しています。この状態で利上げ?本当かいな…と、6月利上げ説を流すメディアの見識を疑います。おそらく空売りを仕掛けているヘッジファンドは、この利上げを念頭に行動しているのでしょう。でもイエレン女史はそんなに馬鹿には見えませんね。利上げなどしなくても量的緩和で買った国債は償還を迎え、自然にマネタリーベースは減る方向にあります。問題はこの減少分を民間の金融機関が補えるかどうか…だから金融規制に走るオバマ政権の清貧思想が唯一の懸念材料なのですね。今まで現政権に楯を付かずに時間優先で制裁金などを粛々と払ってきた米国金融界でしたが…共和党が主導権を握り、初めてメットライフが提訴するのですね。政策を争う姿勢に変化しています。この背景は前回の中間選挙で共和党が圧勝したことにあるのでしょう。

このような読みが働き、相場は意外に早く戻るかもしれないとの考えもあり、空売り比率の数字を自分で調べてみたのです。カタルの考え方のプロセスを分かりやすく書いたつもりです。このレポートを読んだら…証券マンは、本当は…カタルと同じ作業をした方が良いのですね。面倒だから…省いても買いまいませんが、せめて自分で実際にイタリア国債の相場を観てみると良いですね。スペインも含めてね。2011年のギリシャ危機の時は7%を大きく超えていたのですよ。市場で言われているギリシャの離脱やデフォルトがそんなに波及するとは考えていません。でも皆、怠け者だからイタリア国債の利回りのグラフもネットから引っ張って貼り付けておきます。此方はブルームバーグのものです。上記の空売り比率は、東証の資料からデータを持ってきています。

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kataru 2015-01-17T13:43:23+09:00
乱高下する市場を考える http://www.irnet.co.jp/kyoshitsu/archives/2015/01/post_441.html 本日は昨日、「今日の市況」で述べた、最近の株価の乱高下について考えてみたいと思っています。一昨年、5月にバーナンキ議長が、突然の出口政策に対する言及で、株価が大きく下げました。それまではQE1、QE2、QE3と…立て続けに、中央銀行が大量のマネーを市場に供給するという強硬策を取ってきたのですね。世界の基軸通貨はドルですから、この流動性は極めて重要です。このバーナンキ発言に対し、新興国の中国などを中心に世界経済に対する配慮を求められましたが、米国は米国経済を優先して政策を実行する…と、このような批判を、一蹴しました。イエレン女史に変わり、最近は多少、他国へも配慮する発言がありますが…基本は米国経済の動向で、米国の金融政策は決まります。

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オバマ政権は金融危機を受け、その張本人である金融界に対し、依然、非常に厳しい態度を継続させています。その為に、様々な金融行動を縛る規制を連発させています。制裁金も、兆円近い金額が連発しています。一例を掲げると、大きく政治問題になったパリバへの89億7000万ドルの制裁金ですね。今の為替水準では1兆円を超える金額です。2014年7月当時は9100億円ですが…。この制裁金は、金融危機時のサブプライムローンに絡む住宅ローンの返済請求で、15兆円規模と言う報道が2011年秋にありましたね。如何に巨額か、分かるかと思います。これと同時に、金融の行動に手足を縛った規制を設けています。先頃カタルが、何度も話題にしたG20の自己資本比率規制問題も、その一例です。この動向を受け、最近、スペインのサンタルデール銀行は、約1兆円の増資報道が、昨日ありました。

カタルが注目している「デフレ脱却」銘柄の邦銀株の下落は、この増資懸念もあるのでしょう。でも三菱UFJは、G20の話し合いの過程で、新基準にも十分対応できるとして自己資本比率に影響はないとして、先ごろ、自社株買いに踏み切りました。だから世界で一番、日本は健全なのです。カタルは、金融庁批判を繰り返してきましたが、ある意味で金融庁の清貧思想の恩恵とも言えます。でも総合的評価では間違っています…がね。弱体しているドイツ銀行は、どうするのでしょうね。パリバもそうです。欧州の銀行は非常に脆弱なのです。日本はバブル崩壊の影響もあり、金融デリバティブに対し、距離を置いた為に、今回の金融危機の影響は、一番、軽いのです。事実、2011年の住宅ローンの返済金も、邦銀は…ほとんど、なかったと思います。リーマンを買収した野村が20億ドル程度でしたね。他は軒並み100億ドルを大きく超えるのです。メリルが248億ドル、JPモルガンは330億ドル、RBSは304億ドル、ドイツ銀行は142億ドルなど…挙げると…キリがありませんが訴訟の対象になっており、それぞれ和解が成立していましたね。この収束が…昨年なのです。バンカメは、昨年8月に1兆7000億円で和解すると報じられていました。

何故、株価に関係ないと思われる、これらの材料を、カタルがいちいち挙げているか? 理由があるのです。カタルは今の世界経済は、民間銀行が金融デリバティブを中心に行ってきた信用供与が金融危機で縮小したために…、この信用収縮分を中央銀行が量的緩和と言う形で補ってきたと思っています。その為に経済が大きく落ち込まず、立ち上がってきたのです。カタルの以前のレポートを読めば分かりますが…米国の自動車販売が大きく落ち込んだ背景は、信用供与を民間銀行が大きく絞ったのですね。貸し出し基準を厳格化し、ローンを受けにくくしていました。その為に米国の自動車販売は、リーンマン・ショック前は1700万台代で推移していたのに…、2009年には1060万台に落ち込むのですね。(グラフは日本自動車工業会よりの資料)

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富士重工やマツダなどの株価の躍進は、このような布石があったのです。だからカタルは2010年において、米国は、必ず元に戻るから…と述べ、当時、輸出比率が高く、赤字になっていたマツダを、買い推奨していたのです。勿論、中国の躍進が念頭にあったので、スバルではなく、マツダだったのです。実は、この推奨も2年ほど早かったのですが…。話が、逸れますね。経済が活発になるためには、金融機能が正常に働かないと実体経済は落ち込むという事例を、示したわけです。当時の米銀は大量の不良債権を抱え、信用許与が厳格だったのですね。この落ち込み分をFRBが量的緩和で補ってきたので、米国景気が改善してきたのですね。昨日、発表された雇用統計値や失業率もそうです。最近は今まで話題にされなかった「雇用の質」である賃金の時給水準が問題になって来ましたね。完全雇用状態は、見せかけの弱い経済回復なのが…この「雇用の質」で分かります。イエレン女史は、この事を公聴会などで指摘していたのです。

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ここで日銀の戦略とFRBを比較すると、政策指導者の資質の違いが分かりますね。見せかけの景気回復にもかかわらず、日銀は2006年にマネタリーベースを前年比で20%も削減し始めたのですね。此処に米国の金融危機が重なったので、日本経済はバブルパンチを浴びたのです。さてカタルの宿題として、1937年問題があります。当時も世界大恐慌から経済が立ち上がり、出口戦略を模索したために、景気後退が激しくなり、結局、世界大戦に突入して、破壊を繰り返し需要を喚起しました。おそらく、この当時も末端の世界の人間は、生活が苦しかった筈です。人々の不満が潜在的にあるから、爆発しやすいのですね。イエレン女史は雇用の質を問題にしている理由が、推察できるかと思います。だからクルーグマン教授は、世間一般的な予測の6月利上げ説を否定し、今年、米国の利上げはないと述べているのです。

今日も…少し難しいですかね。かなり、分かりやすく解説しているつもりなのですが…要するに、金融機関が弱いと実体経済は強くないのです。今の米国の軽善は、ようやくICUから抜け出したイメージで、一般病棟に移ったとの判断が正しいのでしょう。それをメディアは健康体の様に錯覚し、報道しているので市場が警告を発しているのです。だっておかしいでしょう。例えば…こちらのニュースです。ブルームバーグでは「ヘッジファンド運営会社のブレバン・ハワード・アセット・マネジメントでは、運用資産が3カ月間で4分の1減少。」と報じていますね。昨年の年間リターンはマイナスだったそうです。好調な経済なのに…金融取引はマイナス? 

全て、オバマの清貧思想のおかげです。世界には投資マネーが不足し始め、悲鳴を上げているのですね。それが原油相場にも現れているのです。ギリシャ問題や原油問題の大元は…G20の金融規制強化なのですね。本当は、原油安は経済活動にとって、プラスの材料なのに…懸念を優先して、市場に警告を発しているのです。実体経済の政策運営が誤った判断を下すと…、日本の様に世界の株式市場は、二番底に突入するのでしょう。つまりイエレン女史の判断は、非常に重要ですね。昨年、日本株投資が低調に終わったのは、このような背景があるのでしょう。ケネディクスが折角、ハローウィン緩和で649円まで伸びたのに…、おそらく外人投資家の利食い売りを浴び、低迷しているのも…この影響でしょうね。

でも世界で一番、日本株は諸条件が優れており、株高になる要素が満載です。日銀はFRBとは違い、ガンガン応援しています。GPIFも、共済年金も、政府も、みんな経済活動を応援していますね。だから目先のブレに、そんなに神経質になる必要はないと考えています。1月25日にギリシャの総選挙とか…でも既に緊縮体制で規模が縮小し、たとえ離脱を選んでも、イタリアやスペインに波及はしないでしょう。逆にECBは量的緩和方向に歩んでいますね。メディアに登場しているアナリストが、盛んに言っている米国利上げは…今の所は、「ない」と考えています。明日は、この「雇用の質」問題を考える時間があるかどうか…。今日は少し色んな資料を引っ張り、力を入れすぎました。

皆さんに、カタルの頭の中の理解を促進させようと…苦労している訳です。短絡的に株価が下がると、直ぐにケネディクスは、駄目なんじゃないか?との問い合わせも頂きますが…全ては、これから行われる政策により、株価水準は決まるのですね。未来の事は確定されておらず、誰にも分からないのです。しかし政策が正しい方向性を維持するなら、間違いなくケネディクスは、スター株の座を射止めると考えています。

何故、2年近くも信用取引残が減らずに、維持されるのでしょう。先日、ハローウィン緩和を受け4000万から6000万株に、信用残が増える過程で株価が飛びましたね。だから…おそらく浮動株は、既に、かなり吸い上がっており、あと2000万株ほどなのでしょう。もう少し応援するヘッジファンドなどが参加すれば…スターの座を射止めることが出来るのだろうと考えています。間もなく復配が確定され、今まで配当制限などで株を持てない共済年金なども、株式を買えるようになります。事実、週刊朝日には、岡三証券の小川氏がケネディクスを推奨しているとか…。フィスコのレポートにも登場し、ようやく、一般の人間が取り上げる段階になって来ましたね。

2月には昨年の数字が固まり、いよいよ急角度の業績の上昇が、確認される年になりました。楽しみにしていて下さいね。下がれば、お金のある人は、買えば良いのです。ドル平均法で買い下がるのですね。かたるような貧乏人は、逆に無理をせずに、信用分は追証など入れずに、建玉を外せばいいのです。カタルも、貧乏人だから、事実、ピーク時から手持ち玉は減りました。仕方がありませんね。貧乏人は、なかなか泥沼から這い上がれません。

カタルは、何度も経済的な背景を述べています。日銀が国債をドンドン買い入れているので、地銀を筆頭に、どの金融機関も資金の運用先がないのです。だからリートの購入が盛んになります。こんな事は前から述べていますね。実際の数字も掲げています。地銀のデータを金融庁や日銀から持ってきて解説しています。自分で調べれば分かりますよ。日銀は絶対に負けないのです。黒田さんが批判に怯まずに、堂々と緩和政策を維持すればいいのですね。さらに当座預金に対し、マイナス金利にすれば…170兆円の資金は、どっと市場に溢れますね。その為に年初に資金循環表を添付し解説したのです。

自分自身で様々なデータを調べれば…自ずと、未来が見えてきます。自分で調べないから、不安になるのですね。今日は、こんなところで…お終いです。証券マンはまず、自分自身が世界の背景を理解しないと…お客様に説明のしようがありません。確りとニュースを集め、そのニュースは何を示唆しているのか? イスラム国の誕生などは基本的に喰えないからテロが起きるのです。投げやりになるのですね。フランスの問題もそうですね。G20の代表者は、良く考えないとなりません。今はデフレ状態で日本化現象を畏れているのです。中国もディス・インフレのようですね。FRBは大丈夫でしょう。何しろ米国は市場主義の国なのですね。メディアの6月利上げ説などが…背景にあり、ヘッジファンドの資金が不足しているのですね。だから市場が乱高下を繰り返すわけです。この過程では、水面下で玉が移動し、安定ラインを模索している訳です。市場と政策は、表裏一体で鏡なのです。

自分を中心に物事を考えるから、間違うのですね。自分は、経済活動の中のほんの小さなゴミのような…いやチリのような存在ですね。もっと大勢を観て欲しいと願っています。今日は、長くなったなぁ~。それでは、また明日。

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kataru 2015-01-10T13:55:55+09:00
先行するサイコロジカル http://www.irnet.co.jp/kyoshitsu/archives/2015/01/post_442.html カタルが有料のレポートを書くとしたら、どんなテーマを採用するのでしょう。まず、有料なので価値のあるレポートでないと意味はありません。でも本当に儲かるなら、自分で有料のレポートなどを書かずに、自ら投資をして儲けるわけですね。こんな事は常識です。だから、世間一般で出回っているレポートなどは、みんな「ザル」だという事です。価値のあるレポートとは、ヒントを多く含んでいるモノを言うのでしょう。

カタルは、いつも思っています。ニュースを集める為に1~3時間ほど時間をかけ、更にテレビも情報源だとすれば、毎日5時間程度を、この情報集めだけの為に、データを蓄積している訳です。しかし当然ですが、その過程で、つまらない意味のない時間を費やすのですね。このフィルターが欲しい訳です。

一例を掲げると…、カタルは良いテクニカル・データを探そうとしており、日々の株価データの蓄積をしています。リストには、必ず、人気株がヒットするようになっています。例えばTICK指数と言うものがあります。売買代金や売買高、勿論、値上がり率や値下がり率にはない、実際の人気度が分かる指標ですね。これを毎日蓄積しており、どんな株が人気株に育つのか探っているのです。

例えば、大納会は「OTS」(4564)が27376回で、TICK回数では人気が第一位ですが、売買代金では「日経レバレッジファンド」(1570)です。これは個別銘柄より遙かに多く、「トヨタ」(7203)のおよそ2倍の売買代金を、このところ、コンスタントにこなしています。他に、ETFなどの影響も受け売買代金上位には、いつも値嵩株が並びます。ソフトバンクに、ファーストリテイリングなどは常連組ですね。どうしてかと言えば…値嵩株は、日経平均株価に寄与する割合が高く、連動性が強いので、指数関連ファンドのコア株に選ばれ運用されているからです。

逆に値上がり率でみると…、時価総額が小さい銘柄が多く、毎日、メンバーがコロコロ変化します。これは当たり前の理屈ですね。でもこんな指標は、あてになりませんが、みんなが売買を活発化させている様子が分かる指標が、「TICK」回数と呼ばれるものです。これは1日の立会時間中に、何回、値付けが行われたかを示す指標です。新聞には一般的に取り上げられませんから、普通の知識レベルの人は馴染みがないでしょうが…、証券マンにとっては非常に重要な人気のバロメーターですね。

大昔…の話です。株価を知る手段がない頃、株価通報テレビ(=クイックも含め、今ではパソコン画面に変化)で株価が分かるようになったのは、実は、最近の事なのですね。昔は立会場から短波で株価をラジオ放送していたのです。その頃は、その短波放送を聞きながら、黒板に、短波を聴きながら株価を書く仕事が、株式部員の新米がやる仕事でした。アナウンサーが、建設業からサービス業まで順番に株価を読み上げるのですが…、途中で何度も、人気株の株価の気配を伝えるわけです。そうなると…、人気株の株価欄は大変な混雑になり、株価を書くスペースがなくなります。時計の針がチクタクと進むように、株価を刻むわけですね。TICK回数の由来は、そこから来ています。つまり市場の人気株を探るのには、このTICK回数を観ることが、非常に、大切だという事です。

まぁ、新米の証券マンが、このような経験則を、実感として自分で掴むまで、実際は何年も掛かるのですよ。カタルは先輩から、昔、クイック(株価通報テレビ)の見方を教えて貰い、同時刻の値付けが早くなると…先輩は、株価が上がるサインとして、注文を発注していました。昔は売買を整理するために、手作業でしていた訳で…売買が集中すると、一旦注文の受付を止め、売買を整理する「板寄せ」と言う作業がありました。

場内で笛を吹き、注文受付の中止を知らせるわけです。所謂「笛吹き」です。大概、先輩が注文を出すときは、この板寄せに引っかかります。あるいは…運よく板寄せ前に注文が入ると、その作業で買い注文が多いと、買い気配表示になり、売り注文を待つわけですが…、その間、どんどん気配値が上がるのですね。実に、活気のある場面だったのです。だから注文を出す市場部員を、体格のいいラグビー部員を採用していた証券会社もあったほどです。人垣が出来る中を、人込みをかき分け、他人より早く、才取会員に注文を提示するわけです。まるで戦争で、体力勝負ですね。今では過去の遺物ですが…。

さて…話を戻しましょうね。だから、価値のある話題だけを集めるサイトがあるなら、いくらかの情報料を費やしても欲しいのです。自分で情報を集めるのは実は大変な作業です。一定の経験がある証券マンの目で、掬った(すくった)情報が欲しい訳です。でもこの作業は大変なのですね。能力のある証券マンは少ないのです。大概は、ザルの情報ばかり集めます。たくさんの新聞報道や雑誌報道から、相場の裏を知る情報を得る為に、どれ程の能力が要求されるか…。カタルは、既に公開でレポートを書くようになり、17年程度が経過します。それでもこのレベルですよ。証券マンで30年以上経験し、歩合の世界で数々の経験をして、このレベル。情報を集めるのが、如何に大変か…という事が分かるかと思います。でもこのカタル情報を鵜呑みにして、表面しか見ていない読者も大勢います。多くの情報の中から、シナリオを選択して、銘柄を選定するわけです。一般の人は、まず無理でしょうね。

だから、このカタルレポートは、月に1万円程度から10万円まで…払っても良いようにカタル自身は思っています。しかし一般の人は、どの程度、この情報にお金を払うのでしょう。日経新聞は4500円程度ですから、これが最低限の水準でしょう。例えば、カタルは、この正月休みに、あるデータを収集しています。その前提条件を探る為、基礎データのグラフを提示しましょう。

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このグラフは、昨年の日経平均株価と日経225採用銘柄のサイコロジカルの数字と14日平均値の動きを示したものです。サイコロジカルの説明は、此方です。個別株のサイコロジカルラインの平均です。日経平均株価の上下による直接の数字ではありません。あくまでも個別銘柄の平均値ですから、精度はさらに高いでしょう。何故、サイコロジカルかと言えば…、一般的であり、いろいろ試した結果、日経平均株価に先行して、明確に、連動している様に感じられるからです。この実感を得る為に、実は4年程度の歳月がかかっています。いろんなものを…試したのですね。

株価を動かすものは、人間心理が行方を決めます。その人間心理を動かすものは…株価の上下ですね。人間と言うものは人気が出てくると…だんだん、その気になるものです。だから株価が上がる回数が増えれば…、どんどん人気が過熱するのです。さて、このグラフを観ると…確かに大きくマイナス乖離した後に、株価は底入れしているようです。相場のイメージは掴めますが…これも今一です。

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今度は上昇率と下降率の比率、つまりRSIと言う指標があるので、これを元に見てみると…日々のRSIより、週間のRSIは、より綺麗に、株価のイメージを表しているようです。相場が上昇するためには、何度も何度も、日々のRSIが、週間のRSIを上方乖離する動きが連動すると…、実際の相場は良くなって行くようですね。

確かに…昨年、儲かった時期は、日本通信が生まれた3月から6月にかけての相場ですね。最初は、何度も日々のRSIが、週間のRSIを上方乖離している様子が分かりますね。つまり…この変化を待てば…いいのでしょう。それでは…具体的に、どのようにして、この変化の中で銘柄を選別して行くか?

さて新春を飾るレポートは此処までです。この正月休みにカタルが勉強した成果の一端をレポートにまとめました。参考になりましたか? このデータを蓄積する作業も、実は大変なのです。このようにして試行錯誤して、実際に投資をしてみて、検証を繰り返すわけですね。まるで新薬開発をして臨床試験をしているような気分ですね。

カタルの本質は、テクニカル分析で銘柄を選別する事ではありませんが…、実際はテクニカル面のデータも、本文を書くにあたり、参考にしています。こんな感じで、今年もスタートするわけですが…、皆さんも、何度も述べていますが、カタルの意見は、市場に存在するたくさんの意見の中の、一つに過ぎません。だからカタルの意見を参考にするのは構いませんが、あくまでも最終的な投資の判断は、自分自身で決めているのですね。その点を良くわきまえねば、なりませんよ。カタルは、このように今年もがんばります。まぁ、いくら努力しても、成功できるとは限りませんが、たゆまぬ努力は続けるつもりです。互いに頑張ろうね。本年もよろしくお願いします。同時にコラムにも、本年の見通しを掲載しております。

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kataru 2015-01-04T13:36:21+09:00
単純平均株価が僕らの実感 http://www.irnet.co.jp/kyoshitsu/archives/2014/12/post_440.html やはり現状の金融デリバティブ商品は、現実の経済に比べ規模が大き過ぎるのかも知れませんね。金融の世界で飯を食う人間が多いから、規模が拡大しすぎたのかもしれません。ある意味でリーマンなどの退場からの…金融界の縮小は、理に適っているのかもしれません。何故、こんな書き出しになったかと言えば…理由は此方のサイトのレポートです。米国の家電販売チェーンの「ラジオジャック」のケースは特殊なのでしょうが…メディアは極端な事例を掲げ、大衆の関心を引きますからね。それにしても、総負債金額が14億ドルなのに、CDS契約は269億ドルも存在するというのです。つまり倒産に賭ける比率が、すこぶる高いと言う事なのでしょう。この仕組みを利用して、株の売り買いをするわけです。金融の世界は色んな仕組み債が存在し、実態はベールに包まれ、分かりませんからね。素人は負けるのが当たり前なのですね。プロに素人が勝てる確率は、かなり低いのでしょう。唯一、個人投資家が、プロに勝てる方法は時間ですね。

プロは契約期間に縛られ、運用成績を競います。だから、毎年コンスタントに一定の利益計上が求められますが、個人投資家は自分さえ納得すれば、5年でも、10年でも待つことは出来ますからね。現役の証券マンの頃、長年の塩漬け株が利食いになることが、良くありました。大概、多くの証券マンは、お客様に利食いを薦めます。「ようやく、○○株が上がって来ました。売りましょう」…と、背景を考慮せずに、利食いを優先させますね。でも経験則では、じらされた株が節を払い、利食いになるような相場の時は、逆に買い場となりますね。ケース・バイ・ケースで判断は難しいのでしょうが、基本的な論理では、長年の塩漬け株が、儲けに変わる時は、大概、買い場なのです。もし…皆さんも手持ちの株を観ていて、何年も待たされている株が…動き出したら、買った方が良いのでしょう。

カタルは、企業に素質の芽さえあれば…何年でも待ちます。下がれば基本的に買います。ドル平均法を用い、下がれば…株式数を増やし買い続けますね。ブツブツは、名言を作りましたね。「株式投資の最大の好材料は、株価が下がる事なのです。」更に…「株式投資の最大の悪材料は、株価が騰がる事なのです。」と言い続け…、長くセールス活動をしてきました。昨年末に、大人気になった新興御三家(エナリス、アドウェイズ、コロプラ)は、今年は、散々の結果ですね。辛うじて利益を上げているコロプラだけが、株価を保っています。たった1年で…この有様です。ブツブツの名言は、市場人気になったら、株を手放せ!と、述べている訳です。

昨日、先輩と電話で話していたら、HOYA、ファナックやオリンパスなどの優良株が、割高水準に見えると言っていました。彼女は、長く株を持ち続け、株価を観ていますからね。日経平均株価と言う指数は、基本的に値嵩株の影響を大きく受けます。多くの皆さんは日経平均株価だけを見て、株が高いとか…安いとか言っていますが、日本株の実態は単純平均株価だと、カタルは思っています。東証一部のその様子を見てください。時々、カタルは、この単純平均のチャートを載せますね。既に、バブル期のチャートは見えませんが…バブル期は、なんと単純平均株価が1913円だったのですね。その時の日経平均株価は38915円ですが…、経済の実態は日経平均株価より、単純平均株価の方が良く表していると思います。まさに日本のデフレ環境の実態を、この単純平均株価は物語っています。

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つまり2006年の単純平均株価579円を上回らない限り、デフレ脱却とは言えないのでしょう。このチャートは、我々の実感です。まさにカタルの歩合セールスの実際の所得推移とも、単純平均株価はマッチしています。カタルは、2003年5月から自分の所得が上向き、2003年は前年の631万から4388万円へ、そうして2004年は9307万、2005年10544万円で、1億の大台に乗せましたね。2006年は9107万円ですが、2007年2295万円と…再び、どんどん減って行き、2010年10月末で会社を辞めたのですが、最後の年は2か月を残し、年収は914万円でした。凋落と言うより、まさに没落人生です。

個人投資家の儲け度合いも…、この単純平均株価の連動に尽きると思います。日経平均株価などの「まやかし」に…騙されてはいけませんね。デフレ脱却は、まさに正念場なのです。でもこの単純平均株価のチャートは、非常に良く、今の日本の立ち位置をよく表しています。おそらく、今の政策運営スピードが維持されるなら、来年は本格的な上昇相場を迎えることが出来るでしょう。日銀の金融緩和に原油安、更にアジア市場の開放に日本の経営者の意識改革と好材料は続きます。

ケネディクスの4桁は、当たり前、2000円から、場合によれば4000円の高値更新は、この単純平均株価の2006年2月の579円にあたります。大手銀行の株価が上がることが日本を変えるのですね。三菱UFJは、その象徴的な銘柄なのです。単純平均株価579円の時に、三菱UFJの株価は1950円だったのですね。

一般的なカタルの読者は、配当利回りに合う、みずほ株を買えば良いのですね。何もカタルの様に、ハイリスクを追わなくても良いのですよ。株式投資などは…そんなものです。昨年末のアドウェイズのような目先株を追ってばかりいると、いつか火傷をします。たまには遊び心も必要ですが…賢い投資家になってくださいね。今の市場は、グローバル企業だけが正当な評価を受けており、内需株はアベノミクスが失敗する前提で動いています。

此処に相場の焦点があるのです。今日は単純平均株価を見て、カタルの実際の過去の所得を公開しました。実感が、良く分かると思います。単純平均株価が2倍になれば…我々はかなりのお金を残せます。そうして、また年末になると…寄付先を探せるようになるのです。せめて年収の1%程度は、寄付できる余裕を持ちたいものです。

今年は残念ながらケネディクスの現物の含み利益は残しましたが、株式の売買での儲けはほんの僅かなもので、若干のプラスに落ち着きました。まるで単純平均株価を見ているような思いです。やはり3流域の人間にとって、単純平均株価が、2割、3割と上がり続けないと…儲けらしい儲けは、出ないものですね。先ずは昨年5月に付けた333円の奪回から、出来る事ならば…2006年の579円を目指す事が出来るなら…、デフレ脱却が現実となり、本日の日経新聞の設備投資も動き始めるわけです。

原発の廃止は望ましいのでしょうが…、現実問題として、電力料金が高い日本で生産活動をするのは大変なのですね。あの時の菅直人の選択が、日本を貶めたのです。同じ税金で処理するしかなかったのですから、あの時は国の責任として処理すれば、今の電力料金は、こんなに上がらなかったことでしょう。重要な選択は、後々大きな変化を与えます。まさにカオスの世界ですね。初期条件の違いが、時間の経過で大きな変化を生むのです。宮澤喜一が政治家としての決断を出来ずに、悔やんだ人生を、晩年、彼が送ったのも、現役時代の選択の誤りからですね。我々も良く現実を直視し、株式投資に臨まねばなりません。

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kataru 2014-12-27T14:42:49+09:00
手数料をあげよう! http://www.irnet.co.jp/kyoshitsu/archives/2014/12/post_439.html 考えてみると…今年の相場は鳴かず飛ばず。ハローウィン緩和で、一気に年末年始高と想定していたのですが…。今年の実態はセオリー通りの展開です。感謝祭後のホリデーシーズンのクリスマス前に、手じまいをするパターンですね。多くの外人投資家はクリスマス前に利益を確定させ、英国のボクシングデー(12月20日)で、市場に回帰して一稼ぎするパターンなのでしょう。まったく、上手いものです。情報に翻弄される日本人は敵いませんね。メディアなど使い、意図的に流れを誘導するのです。原油安は、消費国の先進国経済にプラスなのですが…、この動きに入る前に…思い切り叩き、動揺させ、そうして玉を拾うお決まりのセオリーです。まさに、貧乏人を餌食にする絵図、「はい、ご苦労さん」と言われているような感じです。

そう言えば…、日産自動車は国内生産を増やすそうですね。米国で好調な自動車販売に生産が追い付かず、現地での生産拡大をせずに、国内生産で対応すると言います。10万台程度の話しらしいのですが…先進的な日産の動きは注目されます。ゴーン以来、日産は他の自動車メーカーに先駆して海外移転を決めたり、新興国生産を拡大させたり、機に敏感に反応する会社です。この記事の詳細は此方です。

カタルは昨日も述べていますね。新興国から先進国の順番だと…お金の流れを語っていますが、付属的な国内回帰の動きは、来年以降、盛んになる筈です。理由はタイなどへの投下資本が、随時、回収済みになるからですね。なかなか輸出が増えない理由にJカーブ効果などの解説がありましたが、カタルは勝手に…会計上の問題だろうと考えていました。この仮説が当たるかどうか…は、時代推移をみないと分かりませんね。更に、この背景にはTPP交渉なども強く影響します。重要な点なので、この手の記事に敏感になってくださいね。

証券マンの読者も多く、何故、自分の手数料が上がらないか…、一度、考えてみると良いのです。偉そうに語っていますが…カタルが目標とした月間1億は、とうとう、カタルも現役時代に達成できませんでした。でもカタルを興銀常務に紹介してくれたKさんは、毎月、コンスタントに、このレベルをクリアしていたのです。だって顧客はマックの藤田さんなど…ですからね。バブル期以前の話なので、手数料の高い時期なのですから、手数料が下がった時代のカタルと、比較するのはどうかと思いますが…。カタルの最高記録は給料が2700万か2800万の時ですから、7000万弱程度が、最高だったのでしょう。この時期は、月間手数料が1000万割れはなく…毎月、2000万程度の数字を確保していたようです。証券マンなら、この数字の意味は分かると思います。

何故、読者の証券マンの手数料が、上がらないか? それは根本的に営業スタイルが間違っているのですね。周りに出来る証券マンが居ないからかもしれませんが…歩合の世界は全て、一流の人間が集まります。それもアウトロー的な…野心家の集まりですね。やはり野村などより、経営者に難点があった日興出身が多いのですが、みんな現役時代はすごい成績を残して来た人ばかり…なのです。

残念ながら、お客様はみんな素人です。でも儲かれば…、みんな二つ返事で「分かりました。お願いします。」との電話のやり取りで、説明に時間を掛けず短時間で終わり、伝票書きで、一日が終わります。今ではパソコン入力ですね。1日100万円の手数料を上げるためには、パソコン、電話の繰り返しで…場がひけると…ぐったりします。

カタルは日興出身のTさんや、隣の浜ちゃんから、出来る証券マンの手法を学びました。昨日も書きましたが…仕事が出来ない証券マンは、銘柄探しに明け暮れますが…仕事が出来るセールスは、毎日、話す事が同じなのです。手掛ける銘柄も、殆どは数銘柄ですね。同じ銘柄が上がれば売り、下がれば買うのですね。そうして、たまに自分の見込みをハズレ、売ったのに…上がり続けることがあります。そういう時は、正直にお客さんにあやまり、売った株価より高くなっても、また同じ銘柄を買うのです。つまり年がら年中、同じ銘柄の売り買いをするわけですね。

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考えてみれば…この方法は、理に適っています。こっちは手数料を欲しいが…、良い銘柄がそんなにある訳がありません。上がる銘柄は、基本的に良い銘柄なのですね。だから利食いが出来るのです。株価の上下はありますが…基本は右肩上がりを続けますね。原油価格が下がったので、もう駄目でしょうが…最初のカタル銘柄の日揮は、実によく上がりましたね。20倍ですからね。15年程度、上昇波動を続けた訳です。勿論、途中で鳴かず飛ばずの時期もありました。でも基本は長く上昇していました。あまり大々的に採り上げたことはなかったですが…時々推奨していた沢井製薬は、まだまだ成長過程でしょうね。何故なら、日本は、何故か…ジェネリックの普及度が低いのですね。日本村らしい現象です。何れ、5ケタ乗せは確定でしょう。カタルは、確か…2000円前後から、一貫して採り上げています。

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しかしこの程度の上昇角度だと…証券マンとしては、商売になかなか、なりません。最近爆発高しているピジョンは、ノルウェイの年金基金の失敗が話題になった時期ですから…あれは2009年頃の話だと思いますが…中国の在庫処理の損失計上の時ですね。でもチャートを観てください。今では、すっかり成長株のイメージが定着しています。過去の話をしても仕方ありません。現在、カタルが、資生堂に関心を抱いている理由が分かるかな? 年金ファンドの運用者なら、関心を抱くべきですね。本当は…ケネディクスもそうなると…考えています。カタルは、最低4桁から2000円は、既に確定していると述べています。場合によれば…最高株価の更新も視野に入れ、1万円相場との観測も浮上させています。

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まぁ、これからの政策の影響を受けますが…、失われた時代からの脱出、「1300兆円の逆襲」の意味を理解すれば…そうなります。一度、皆さんもジックリとカタル銘柄の成功した事例のチャートを見て、株式投資の本質を考えた方が良いのです。今日は多くを語らず、証券マンも成長しなさい。お客様も儲けさせれば…、仲間に配り切れない中元やお歳暮の嵐になりますね。

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kataru 2014-12-20T12:25:25+09:00
米国株安の背景 http://www.irnet.co.jp/kyoshitsu/archives/2014/12/post_438.html 今日は証券マン向けに「みずほ」株の売り方を書く予定でしたが、NY市場が大幅安し、動揺している人も居ると思うので、その方を優先させ解説したいと思います。今日もブルームバーグは「米国株、反落、ダウ平均は週間で2011年以来の大幅安」と報じています。一般的な表現として、ブルームバーグのコメントは「原油価格の急落で世界経済への不安が高まる中、世界の株式市場では今週、時価総額にして1兆ドル余りが吹き飛んだ。原油相場は3日続落。石油輸出国機構(OPEC)の主要生産国が米国産シェールオイルとの競争で、シェア防衛に動くとの観測が広がっている。国際エネルギー機関(IEA) は2015年の石油需要見通しを下方修正した。下方修正はここ5カ月で4回目。」となっていますね。他にVIX指数の上昇が指摘され、他のサイトではフィッチがフランス国債の格付けを引き下げたと報道されています。

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先ずは、一般的なNY市場の株価チャートを見てください。基本的に下落スピードは速いですが、この辺りの下げは通常の下げ幅ですね。様々な懸念がある中で、常識的な現象でしょう。Aのポイントまで下押しても大丈夫ですが、仮にBのポイントを下回ると…、流石に、鷹揚には構えてられません。カタルが前回も気にしているG20の金融規制の動向ですね。JPモルガンは対策が必要のようです。三菱UFJは水面下で進んでいる内容なら大丈夫と言う事で、自社株買いを実施しており問題がありませんね。ポイントは何度も指摘していますが、此処なのですね。FRBが、近々金融規制案を発表するようですが、リーマンショックの時の経験を活かし、規制の網をかけようとしています。つまり流動性がなくなる訳です。折角、金融危機後、米国政府は信用補完を行い、経済を立て直すために中央銀行も、QE3まで追い込まれましたね。ようやく…米国景気は立ち直って来ました。

今度はこのQE3などからの依存脱却に向け、「出口戦略」に揺れている訳です。拡大し続けたCDSなどの金融デリバティブ技術の躍進が、新興国経済の成長を助けました。その役割を見直そうとしている訳です。原油価格の下落も、ある意味でその影響を受けているのですね。目先の現象を追うのではなく、確りとポイントと言うか…、原点を掴んでないと株式市場では儲けることは出来ませんね。ただしカタルの解釈が正しいとも限らないし、カタルも一般的な公開情報を元にして、相場を考え書いている訳です。サブプライムローンの時は、日経新聞には当初はCDSの存在などは書かれておらず、事故が起り、はじめて登場します。だから全然、知らなかったのです。CDSを売っている当事者、そうして全体を統括している役員だけが、現場を知っている訳です。その現場から報告が、政府筋に上がるは最後の時です。こんな常識に言及するのは、あまりに日本人の情報に対する準備と言うか、考え方が幼稚だから…わざわざ紙面を割かねばならないのです。皆さんも大人になって、考えてくださいね。

さて、基本は拡大した中央銀行などの流動性を、どうやって民間に移行さるか…。しかし拡大したくても、民間の金融機関は、規制で手足が縛られている訳です。G20の金融規制はそういう事ですね。ここでFRBなどが急いで正論をかざし、出口戦略を急ぐと…1937年の再来になるのです。日本のデフレから脱却が、先延びしたのも、日銀が正論を掲げ、事を急いだからです。

1937年問題は、カタルの宿題ですね。あの時の最後は、世界戦争に発展し、生産設備を破壊し、大規模な需要を生むためにガラガラポンと…再スタートしたのです。日本は戦争に負けたのですね。尖閣でも北方領土でも…沖縄の基地問題も含め、偉そうな口を聞けないのですよ。無条件降伏なのです。それを最近の日本人は偉そうに…。敗戦国の意味を分かっていませんね。だから数々の衝突が起き、ドイツと比較される訳ですね。石原などの作家崩れが…いろんな意見は、あると思います。でも先ずは、反省をしっかりして…それから立て直しなのでしょう。その反省が出来てないから、終戦記念日なのでしょう。敗戦記念日ではなく…。天皇家の動向をみれば…日本国民は、もっと真摯な態度になるべきだと思っています。

今回のバブルの清算からのデフレ現象が長引くのも…過去の分析が、いい加減なのですね。反省をしようとしないから…なかなか立ち直れないのです。東電の原発の処理を見てみれば分かりますね。いい加減な政府ですね。足きりですよ。本来なら原子力委員会など…許認可を与えた責任が、ある筈です。経産省の役人が、逮捕されたのでしょうか? 菅直人は官僚の甘言に惑わされ、いい加減な処理をするから…、最終的に電力料金は上がり、国民は疲弊するのですね。どんどん…と、大衆迎合のメディアが幅を利かせ、日本をどんどん悪くしています。良く関係者は、自分の行いを考えた方が良いですよ。かたるも偉そうに言えませんが…、希望に燃え上京し、歩合と言う過酷な条件下でセールスをして、株を見つめると…様々な選択のミスが重なり、株価が下げてきました。カタルが上京して以来、初めてのチャンスなのですね。まさに正念場、デフレ脱却は道半ばで、自民党を圧勝させ、一気に「流動性の罠」から、脱出をしなくてはなりません。デフレ脱却なのです。

今日の日経新聞一面は、輸出株を売り内需株を外人は買っていると…報道されていますが、一方では、日経平均株価の上昇に比較し、不動産株や銀行株は上昇率が劣っているとも、報道されています。何故、ケネディクスが選挙期間中に下げたのか? 背景を考えれば…直ぐに、理由が分かりますね。この解説は、明日のみずほのセールスに関係しますが…今日は、さわりに留めます。NY市場の下落に動揺しているようじゃ…困った国民です。こうやって市場の均衡点を探るのですよ。「原油安」が、株安の原因になる訳がありません。常識で考えなさい。原油は、全ての産業のコストですよ、そのコストが軽減されれば、利益率は上がりますから、むしろ株価が上がって当然ですね。しかし、どうしてNY市場は下げたのか?

おそらく米国のシェールガスと言う、他国にない有利性が消えるのですね。日本の方が原油安は米国より有利ですが…、先進国全般にとって…産油国以外、製造業にとっては、みんな原油安は、プラスなのですよ。一部、シャールガスの生産設備の会社など…あるいは日本の商社の様に、高値でシェエールガスの鉱区を買って投資した所などが、目先はマイナスです。しかし全体では、圧倒的にプラス要因が大きいですね。だから米国も消費動向が好調なのですね。カタルは金融規制が水面下で進んでいるから、市場の乱高下が拡大していると思っています。それとインターネット時代になり、「ナッツ・リターン」のようなたわいもない事件が、大きく取り扱われるように…世界の情報の流れは速くなったので、一気に広がるのですね。乱高下するから、確りした…元を掴んでいれば、大儲けできるチャンスですね。

昔なら…情報を手に出来ない一般の人間も、インターネットで調べれば…あらゆる情報が手に出来ます。英語が出来なくても翻訳ソフトがあるし…。英語と言う教育の価値も下がっていますね。大切なのはそんな事ではなく、人間としての行動指針を決める道徳観ですね。だからカタルは知りませんが…昔の「修身」のような基礎教育が大切なのだろうと考えています。最近、お茶の水の藤原正彦先生は、メディアに出て来ませんね。彼は英語などより、国語を勉強させろと述べていました。

カタルの読者は、長い購読を頂いているようです。コアの読者層は…みんな高学歴のようですね。昔、お客様募集をかけたら…、大学教授から医者などの高学歴の人が並んでいました。金持ちは、皆、よく勉強をします。情報にお金と時間をかけるのですね。証券マンなら自分で新聞を、全部取ればいいのです。でも読むのが大変ですが…。雑誌もそうですね。最近は、現役を離れたので…多くを観る必要はありませんが…。カタルは人に左右されず、自分で考え、投資して成功や失敗をします。そうして、その原因を考えますね。

今回、カタルは「1300兆円の逆襲」を述べています。失われた時代が長く続いたのは…この事が主な原因で、ようやく安倍政権下で「デフレ脱却」が軌道に乗るのですよね。昨日は、失敗したと思いました。知らなかったのです。ビーロットの株価が入らないとは…。カタルが書いた原稿が、その一翼を担っている可能性は、否定できませんからね。でも往々にして、新規上場の時は、背伸びをして目一杯の利益計上をします。ケネディクスとは違いますよ。今日、エナリスが、日経に報じられていましたね。同じとは…言いませんが、同じような背景があるのですよ。だから新規上場株は、気を付けねばなりませんよ。

明日は、みずほの原稿を書く予定ですが…、今日の日経新聞を、よく読んで置くと良いですね。明日は是非、投票に行ってくださいね。出来れば自民党を応援して、一気にデフレ脱却を実現させ、ケネディクスの株価を4ケタの乗せましょう。それでは、また明日。

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kataru 2014-12-13T13:17:57+09:00
イメージ http://www.irnet.co.jp/kyoshitsu/archives/2014/12/post_437.html 米国の雇用統計値が、これ程注目されたことは、珍しいように記憶しています。為替が急激に円安に振れている現実が影響しているのでしょう。なかなかイメージとして湧かない米国の雇用状況は、此方のサイトからその様子が分かります。雇用者数は此方…。 失業率推移は此方です。新聞紙上に掲載される統計値は意図的な採用期間を用いたりしますから、自分で確かめると良いでしょう。期間は自分で長くも設定できますからね。

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雇用などの労働関連指数は、経済指標の中では遅行指数です。景気の実態を見るうえで最後の方で改善しますからね。通常、労働環境が改善されると賃金が上がりますから、可処分所得が増え消費が更に過熱し、企業はこの需要に追い付くために増産しますから…需給ギャップが崩れ、景気が後退します。しかし近年はクラウド環境が整備され、このような統計上の誤差は、経験上、小さくなっているのでしょう。更に統計データも消費のパターンはネット販売などで変化していますから、これまでのように固定観念を持って見ては駄目ですね。統計数字も実体経済を後追いするのです。やはり株価が総合判断で一番正しいのでしょうね。

市場化が浸透してない中国は、この景気の上下波動の振幅が大きいですね。不動産不況から鋼材が余っていると言います。ただでさえ鉄などは無秩序に高炉を作り過ぎた為に過剰生産だったのですね。この影響が大平洋金属の相場やバルチック海運指数などの不定期船相場に影響を与えた訳ですね。海運株の上下は、その様な背景がありました。三菱商事などはこの中国の爆食の恩恵を受けた訳です。早くに鉱山開発を手がけましたからね。しかしシェールガス投資などは…今ではお荷物で、赤字の元凶になり始めています。住友商事などが1700億円の損失を計上しましたね。ついでに石炭と合わせ2400億円の損失でした。

サウジは70ドル以下ならシェールはシェアを奪えないとして…この辺りでの価格維持(60ドル台)を目論んでいると言います。米国の金融危機を支えたシェールガス革命の優位性が消え、お荷物になる時代になっています。日本の島野と言う中小企業が、アップル相手に起こした提訴は、アップルの驕りを感じざる得ません。シャープが工場の買戻しを申し入れた時も、アップルは冷たい対応でした。米国流のビジネススタイルと一笑できるのかどうか…。タカタのリコール問題もそうですが…米国の綻びをイメージしているのは、カタルだけでしょうか? GMへの対応と、タカタへの対応は、明らかに次元が違うように感じるのです。確かにタカタの対応はまずく…交渉能力の大切さを理解できる事例です。この生産ミスもメキシコ工場での生産が原因と言われ、過密スケジュールが生んだ悲劇と報道されていました。この事故は海外生産回避の流れを加速するかもしれません。円安ですからね。

カタル自身も分らないけれど…イメージを纏める為に、色んな重要だと思われる現象を並べています。多くの人は、このレベルになると…カタルの頭の中身が見え難くなるのでしょう。まぁ、失敗してばかりいるカタル君も、正しい訳じゃないですからね。今回のケネディクスの相場の見方も、間違っていました。当初から最強のチャートをイメージしていたことに、間違いの元がありましたね。昨年末に619円の壁を抜くと考えていた時間の読みは、1年も早く、ようやくハローウィン緩和で並んだわけですからね。どの時点まで、頭の構造を横にずらすか…。このスライドさせるのは、簡単そうに見えますが、なかなか難しいのです。V字型は輸出企業でしたね。僕は信用創造が未来社会を築くと言う発想で、相場を組み立てていましたが、現実は意外に目先の揺れに影響を受けますね。

これ程、米国は好調なのに…未だに、昨年だったかな…。光通信を掲げた時ですから、スマート・コミニティーへの展開が、見えませんね。カタルの構想は、ナスダック指数が、ITバブル時の高値を更新して、(5132ドルを超えて…。)初めて…新時代が幕開けされると、言うものなのですね。スパコンが実用化の段階になり、様々な変化が一気に進み、クラウドを始め、様々なサービスの開花を迎えます。昨日は火星探査の為のオリオンの打ち上げがありました。宇宙エレベーターの時代もやってきますね。カタルが日立などと共に好きな東レは、何れ値嵩株になりますね。時々、こうやって頭のイメージを文章にするから、読む方は、更にチンプンカンプンになりますね。いちいち解説するのは面倒なので…まぁ、いいや。

騰落レシオも高止まりしていると言いますね。金曜日は135ですか…。日銀のETF買いは明らかに、日経採用のPER上昇を支えています。すでに割高圏が拭えませんが、この円安がどれ程、利益に貢献するかどうか…。カタルは日本の経営者がROE経営に目覚めるので、過剰な企業内部留保は、自社株買いに回り、村田のような企業は研究開発費も大きく膨らむ筈です。カタルの好きなファナックは、2万円の大台をいつの間にか…突破したのですね。何故、ファナックを掲げたか、カタルの意図が分かりますか? 輸出企業の売り上げは、労せずに5割増なのですね。スバルなどの先駆した銘柄は分かりやすいから、取り上げられますが…実は影に隠れた銘柄が、たくさん眠っていますね。証券マンなら買いたい銘柄はゴロゴロしています。でも貧乏人は、じっと我慢するしかありませんね。たまには目先もしてみたいですね。

素人には難しいでしょうが、プロなら、簡単に目先でも儲けられる環境になっていますね。良い相場環境が続きます。指数絡みの銘柄は、どれも上昇を続けていますが…選挙後に、外人は一斉に売りから入らないのでしょうか…。でも年末年始ですからね。むしろ来年の2月頃の方が危ないかな…。今年の3月にかけて大きく沈んだように…。でも日銀もGPIFも株式運用をするわけで…外人が本気になって売り仕掛けをかけない以上、大きく下がりませんね。

今日の原稿は、カタル自身が迷っており、色んなイメージを探る為に材料を並べました。市場に散らばるパーツをどう解釈し、総合的に組み立てるかで、相場論が形成されます。この辺りは10年程度の証券マンでも、理解は難しいからもしれませんね。相場がどう動くか? 事前に、当たらなくても…自分自身のシナリオを構築する事を、お勧めします。そうして本当は、カタルの様に文章に残す事ですね。そうして時間が経過し、結果が明らかになりますから…。その時に、ズレがあるなら…どうして、そのズレが生じたか…。この原因を探り、次回に失敗を役立てるわけです。先ほど、カタルは1年、ケネディクスの読みが外れていると述べました。昨年8月から年末に掛け、何度も619円のチャレンジを試みましたが、その度に失敗し、株を投げています。

このズレは日本の清貧思想が、根強いことを物語っていますね。いくら日銀様が財政ファイナンスを実施しても、GPIFも日本国債を売る訳で…金利がドンドン下がるのは、やはり…おかしいと思っています。この辺りにケネディクスの動きも、影響を受けるのですね。同時に、オリンピックを控え、東京の再開発が話題になっています。この記事は、ケネディクスの相場イメージには…非常に重要です。一度、読んで置かれると良いでしょう。何故、1万円相場か? イメージが、沸くと考えていますね。

カタルは日銀による財政ファイナンスの賞味期間は、限られていると思っています。「この道しかない…」と言う、ひっ迫感を、どれだけの人が共有しているのか…。テレ朝の古舘さんのような大衆迎合主義の連中が、世の中を悪化させていると考えています。自立できない日本人を、多く生んでいる背景でもあります。どうして辛口のキャスターが生まれないのでしょうね。スポンサーが付かないからでしょうか…。共産党の時代錯誤の主張は…アイルランド、オランダの税金逃れ問題を見れば、分かりますね。日本人は…何処まで暢気なのでしょうね。特別会計などの二重制度の綻びは明らかなのに…。

考えて行くと…ケネディクスの株価推移が、非常に需要なことが分かります。いろんな面で…ね。カタルは「リートはPFI」だと述べています。この意味は、国の資産を、民間に移行させる構図ですね。この路線が見えるようになれば…日本株は10万円ですね。そんな、バラ色相場は本当にやってくるのでしょうか? それとも時間切れを迎え、為替は360円の時代に戻り、最悪は、共産党の主張の様に…大企業と金持ちは海外脱出で、日本全体が、夕張のような廃墟の暮らしになるかどうか…。(喩え…ですからね。あまり気にしないでくださいね。気分を害したらゴメンね。)まぁ、それも時代の選択次第ですね。

意外に…日本も広く、いろんな考えがあるのです。どれが、正解と言う事ではないですからね。それでは、また明日。

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kataru 2014-12-06T12:02:58+09:00
下げ地点がゼロ… http://www.irnet.co.jp/kyoshitsu/archives/2014/11/post_436.html 相場は堅調ですが…何故か、気になる幾つかの事が消化できずにいます。先週は1937年問題を宿題としました。大恐慌の後、回復したのに再び失速し、結局は世界大戦の復興需要により、経済が立ち直っていったのですね。マネタリーベースを絞り、健全化を急いだことが弱体化していた経済を追い込んだと言われています。カタルは現状がこの時に似ていることを危惧しているのですね。もう一つが原油価格の下落です。勢力バランスが大きく変わることを意味しています。カタルは前から、ドバイの高成長はおかしいと…と思っていました。原油価格に胡坐をかき努力をしないのですね。遊んでいる公務員に高給を払い、こんな事がいつまでも続くのか…不思議に思っていました。

一般的には、サウジが米国のシェールガス、(シェールオイル)のシェアを奪還していると言う米国とサウジの対立構図の解説が多いですが、実態はイランやロシアへの経済制裁のイメージですね。台頭するイスラム国への、狙いもあるのでしょう。日経新聞には日本経済にとってプラスと報道されています。資源を輸入する日本にとって朗報に違いありませんが、ANAや川崎汽船などは大幅高していましたが、なぜか商社はあまり下げませんでした。割安だったので、そうかもしれませんが、もっと下げても仕方ないと思っていましたね。千代化や日揮なども…何れ、もっと打撃を受けるのでしょう。

原油価格の下落に関連性が強い欧州の銀行は、貸付をしており不安が発生しますね。何故か…英国の銀行は、元気がありません。原因はなにか? イタリアも失業率が高く、欧州経済の懸念は続きます。報道を見ると…米国だけが元気です。消費が盛り上がり、高級車が売れていますからね。軽自動車の日本とは違います。その軽自動車の日本は、トヨタがとうとう減産だそうです。自動車の売れ行きの不振は続きます。しかし昨日発表された国土交通省の高度利用地地価動向報告によれば、全国の150地点で下落地点が、初めてゼロになりました。(まぁ、調査を始めたのが2008年からですからね。)

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でもすごいですね。この資料の中で現状の地価動向を示すグラフがありましたから添付しておきます。カタルが何故、ケネディクスを「デフレ脱却の星」として執拗に取り上げているか?…と言う論理の裏付けになる資料です。デフレ下での財政再建はあり得ません。本資料の出所は此方です。気になる人は、ご覧になっておくと良いでしょう。今はデフレ脱却の端境期のイメージです。原油価格が下がり、同時に円は売られていますが、日本にとっては好都合です。原油はおよそ半値になります。円は5割安ですね。160円程度まで行ってもガソリン価格などに大きな影響を与えませんね。

TPP交渉は、重要な要素になりますね。安倍政権に「選挙」と言う「錦の御旗」を掲げさせ、改革実行を迫らねばなりません。与えられた時間はドンドン消えて行きます。上野さんは、みずほ出身でしたかね。彼も日銀批判していましたね。ハローウィンの時に、何故、こうも批判が多いのでしょう。どうせ、やるなら異次元緩和を採用した時ですね。異次元緩和の時に言わずに、おかしな連中です。同じ理屈ですね。すでに財政ファイナンスをしていることは明らかです。今回、買い入れている国債が、再度、リファイナンスされると一気に問題が表面化しますね。それまでにプライマリーバランスを確立させておかねばなりません。まさに瀬戸際に追い込まれた博打を打っている訳ですね。だから円はドンドン劣化します。JA改革が必要なことが分かりますね。後戻りなど、絶対にできませんね。

ケネディクスが「デフレ脱却の星」の意味が、理解されると思います。日経新聞の解説では、仕手株評価でしたが明らかに違いますね。単純に…考えれば分かります。ケネディクスは、株価が630円として発行済み株式総数が2億6565万株ですから、時価評価額は1673億円です。現状のAUM残高は、1兆4700億円ですね。ケネディクスの収益構造は、この管理不動産から来る「あがり」ですね。リートが保持している不動産が値上がりすると…売却し利益を上げ、更に新しい不動産を買います。古い不動産は解体され、新しい容積率対応に成り、インテリジェントビル武装され、賃貸されます。その新しい不動産を組み入れるファンドも、またケネディクスの傘下にあります。売り買いの往復、値上がりの成功報酬など…様々な形でフィーを抜きますね。この抜き方をどの程度に見積もるかです。

1兆、2兆と言う、兆円単位の数字では、1%を抜くだけでも100億円単位ですよ。何故、一株利益が100円台に突入する可能性があるか? カタルの試算が間違っていますか? 最終利益が265億円、つまり粗利で400億円程度あれば、実現可能になる数字です。この会社の株価が630円? おかしいでしょう。故に4桁は当たり前、新高値の4000円台も可能になりますね。異次元緩和だけでも充分だと考えていましたが、一気にハローウィンですからね。0.4%水準で運用されている国債資金は、来年になると一気に市場に流れますね。日本人はイワシ民族なのですよ。AUMが来年、2兆円になれば、僅か2%を抜くだけで400億円ですね。だから世界で一番の米国年金を運用するステートストリートが大株主になっているのですね。彼らはプロですよ。彼らの買い値は、僕が盛んに買っていた昨年末の株価ですから、500円台の買い値でしょう。彼らは…こんな宝物をしばらく売りませんね。買うことは、あっても…ね。

25年の積年の恨みが…晴らされる時期が、到来したのです。「1300兆円の逆襲」の意味を、先ほどのグラフで良く感じてくださいね。ただ株数が増えてくると僅かな値動きで、直ぐに追証になりますからね。今度は無理を出来ませんね。建玉を全て現引きするなんて不可能になります。選挙に負ければ…、パーですからね。だから株価はしばらくボックスと予想していたのに…意外に弱いのですね。604円は…。揉み合いを続け、上げる前に600円割れは、最後の総仕上げの前の下げとして…あり得るかと予想していましたが、この時期にあるとは…それに出来高バランスは、あまり小さくなっていませんね。玉の吸い上げが、どの程度進んでいるのかどうか…。

仕掛け人の玉の吸い上げが思うようになってないと…株価を振ることが良くあります。下に株価を下げた方が、玉は集まりやすいのです。だから、どの株も大相場に発展する時は、喩え、下値のボックスでも、ヘッジファンドは下げてから仕掛けますね。必ず、売りから入ります。途中で玉の吸い上げが行われるときも、そうです。何度も振るのです。でも来年の2月になると今期の数字が分かり、来期の見通しに変わりますから、もう誤魔化しようがなくなります。今期30円をカタルは考えていますね。来期は60円と思っているのです。来年の5月頃には、そのイメージが見えてくる可能性があります。そうなると…、もう4ケタ以下では、玉が買えなくなります。こう考えると、最も仕手化し易い時期は、この年末年始と言うことに成ります。スター株の素質は、充分にありますね。

同時に冒頭のいくつかの懸念は常に存在します。好調な消費が幕開けになった米国も、何故か、株価は変わらずですね。明らかにマネタリーベースの減少に備えた対策が実行されているのでしょう。まぁ、今、この事を懸念する必要はサラサラありませんが、頭の片隅には常に入れておかねばなりません。

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kataru 2014-11-29T12:24:30+09:00
好調な時ほど… http://www.irnet.co.jp/kyoshitsu/archives/2014/11/post_435.html いやはや…昨日はお隣、中国も利下げを発表し経済にテコ入れをしていましたね。ECBもASBの購入に動くとか…。ドイツは相変わらずですが…フランスがデフレ懸念に傾いている様子ですからね。だいたいドイツは経済統合の恩恵を受けているのに、バランスを考えていない国民です。しかし好調の筈のメキシコでデモが起り、米国は異常気象で大雪だと言いますが…、普通なら異常気象を材料に、市場は景気動向も気にするのですが…今回は、全然、気にしてない様子です。米国は高級車が主流になりつつあり、日本の様に軽自動車主体と違い、景気は復活している様子です。気になるのは、FRBに注文を付ける共和党勢力の台頭で、地方議会も共和党一色に染まっていると言います。オバマは破れかぶれの移民受け入れからの政治動向ですね。

もう一つ気になるのは、前から指摘されていましたが、商品相場への金融取引規制の強化ですね。原油価格の下落は、色々言われています。一つは米国のシェールガスとサウジのシェア争いにより、権力競争の値下げ合戦。もう一つは先日来、カタルが気にしているG20の金融機関への規制強化ですね。おそらく、コモディティーへの金融規制の動きは前から指摘されており、ようやくポジション整理が終盤になり、前回の金融危機のゴールが見えてきたと言う事なのでしょう。ただFRBの金融緩和姿勢に対し、共和党はやり過ぎだとの指摘が渦巻いていると言います。新興国を利することに成るからかもしれません。中国の台頭は、米国にとって面白くないでしょうからね。

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更に、一番気になるのは1937年からのリセッションですね。結局、この動きは世界大戦に発展します。実は既に米国のマネタリーベースが減少し始めています。その動向は此方です。カタルは株価を支えるのは、マネタリーベースの動きが大切だと言う事を学びましたからね。新高値を更新し続ける米国株ですが、この辺りに注意を払っています。カタルの経験則から言って好調な時ほど…落とし穴が潜んでいるのです。だから市場の動きと相反する材料を殊更、気に掛けるようにしています。今日は少し時間を割いて1937年の問題を考えておきたいと思ったのです。レポートにすれば…いい加減な事を書く訳に行かず、自分で調べますからね。自分で理解できなければレポートに出来ません。

この背景を調べることは、カタルの宿題にして、今日は問題提起だけに留めておきます。ただこのようなレポートは、やはり気になるのです。此方です。一方、日本株は割安感が消えています。輸出企業中心に儲け過ぎと言う声を消すために、105円の為替に社内レートを設定し、決算は作られています。しかし…相当、儲かりますね。だって損益分岐点の仕組み上、分岐点を抜いた上乗せ分は、全て利益ですからね。マツダやスバルは社員に還元せねばなりません。

何故、赤字から黒字に転換する企業の株価が、一番、投資効率が高いか? 
その理由は論理的にも裏付けられています。少し皆さんには、少し難しいですか? 007やJ・TECの補足をしているのですよ。カタルが、「赤字からの転換」を好む理由を、解説しているのですね。カタルはシャープのような業績の立ち位置の株価に関心を抱く理由は、先ずは社員のモチベーションです。実はマツダもそうだったのですよ。今では、すっかり立ち直り、好調組の代表格になっていますが…。数年前は…倒産が指摘されていました。もともと財務懸念があったので、海外進出にも出遅れ、立ち上がりかけた中国も、日中関係の悪化やフォードとの軋轢で、混沌としていた時期に、カタルは注目していましたね。今のシャープと同じです。失敗すれば…全て、パーですね。でも成功すれば、5倍、10倍の可能性を秘めた投資です。失敗か成功か…非常にハイリスクですね。カタル好みです。

金曜日は、台湾の鴻海科技集團が液晶の新工場建設を発表していました。おそらく金曜日のシャープは、この報道を懸念しての値下がりなのでしょう。現在、サムソンの凋落が指摘され、小米(シャオミー)の台頭が言われていますが、更なる格安スマフォの誕生も指摘されています。シャオミーレベルまで、日本企業は対応しているようですが、それ以下の競争力は村田と云えども…ないようですね。まさに激戦区ですね。シャープは非常に怪しいのですが…カタルは好きなのです。オリンピックは4Kではなく、おそらく8Kですね。もともと4Kが主体になる時にも、一気に8Kへ…と言う話もあったのです。技術的には、既にかなり確立されている筈です。今は、まだ自分自身も買ってないし、調べている最中ですが…、相場水準が上がってくると、だんだん次の選択が難しくなってきます。

ただシャープでは…10倍は、無理でしょうね。もうカタルの頭の中は、買えなくなったケネディクス後の動きを、模索しているのです。この買えなくなったと言う意味は、4ケタ以上に噴き上げたケネディクスの話をしているのです。カタルは4ケタまでは買い増しを貫きます。でも仮に、その水準から株価が急騰し、一気に2000円から4000円の動きに成ったら、どうしようか…と、今から、心配しているのです。如何にも…お気軽さんですね。この位、楽天的にならないと、40億円を吹っ飛ばしても、あっけらかん…と構えてられませんね。通常の証券マンの預かり資産は、大手でも10億から20億止まりでしょう。カタルは3億を…40億にしたのですね。

証券マンは、ケネディクス一本で、当面、食えるのですね。来年の春には1800円ラインだと思っています。理由は一株利益60円台が見えてくるからです。その次は100円ラインですね。カタルは、何度もそう述べています。AUM残高の意味を噛みしめてみると良いのですね。そう言えば…昨日の日経夕刊にも、ブラックストーンの動向が載っていましたね。GEから日本の不動産事業を、1900億円を超える金額で買収したと言います。更にブラックストーンは、「類似の投資を検討する」と…なっていましたね。分かりますか?この意味が…。何故、ケネディクスが一株利益100円台まで見込めると…カタルが考えているか。来年は、一気に2兆円の壁、挑戦が見えてきますね。

日本の不動産は、バブル期のおよそ半分になったのですね。宮澤喜一や竹下登などの政策選択のミスのツケが、日本国民に降りかかったのですね。なんと25年ですよ。1300兆円の逆襲相場が、5倍や10倍程度の相場では、ない筈ですね。ダヴィンチの金子さんは正しかったのです。それを…金融庁は目先の馬鹿論理を押し付けるから、流動性の罠が深くなったのですね。日銀は仕方なく追い込まれたのです。異次元緩和でも充分なのに…ハローウィンに追い込まれたのは、色んな布石があるのですね。この辺りの歴史認識がないと…なかなかケネディクスの良さが、皆さんには理解できないのでしょうね。既に1兆4700億円を超えたのですね。来年1年で、2兆円の壁に挑戦です。5000億円の2割は、1000億円です。歩合セールスは4割を抜きます。タクシーの運転手の歩合は、どの程度でしょうか? たかが2億6千万で、この利益を分配するのです。ざっくり考えると…こんなイメージですね。

ブラックストーンだけでなく、日本の地銀を初めとする全ての金融機関は、日銀が買う国債の受け皿を探しているのです。海外の富裕層の日本株や不動産の買い入れは、アベノミクス信認で…一気に加速しますね。選挙は12月14日かな? まさに12月15日からの日本株相場は、「ITバブル」時の様に…燃えるのでしょうね。あの時は、あのソニーが連続して、ストップ高して行ったのです。あの時のソフトバンクは…、光通信は、どうなったでしょう。良く調べて御覧なさい。ケネディクスの値押さえが…効くかどうか…。出来る事なら、高値の保ち合いを継続して欲しいものです。カタルも…もう少し買って置きたいのですね。なるべく安く買いたいのですが…準備には、やはり時間が必要なのです。

今日は1937年の状況を…宿題としました。1929年の大恐慌は有名ですが…この反動が世界大戦に発展していくのです。歴史って面白いですね。銘柄選別は、先ずは現状認識を的確に捉える事が出来るかどうか…。そうして時代的な背景を考え、人々は何を求めているか? ピカチュウや妖怪ウオッチの人気は、日本文化の素晴らしい所かもしれませんね。やはりカタルには…SFの世界の構築が、人類を更なる発展に繋げるのでしょう。だから信用創造から、スマートコミュニティーへの取り組みが必要だと考えていますね。来年になれば、皆さんにもカタル構想の、一部が見えてくるのでしょう。

今はまず、最初の壁、アベノミクスの信認です。皆さんも今から親戚や友達に自民党の応援を頼んでおいてくださいね。アベノミクス解散と謳った以上、カタルは一部に不満はありますが、比較感からの選択肢において、自民党以外の選択は…あり得ませんからね。大勝させ、一気にアベノミクスの進展に掛け、ギリギリ日本は残るかどうか…。そんなイメージです。まぁ、ガラガラポンのリスクは、どっちにしても…依然、残りますね。頑張れよ。日本!

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kataru 2014-11-22T12:09:48+09:00
ケネディクスの決算を受けて… http://www.irnet.co.jp/kyoshitsu/archives/2014/11/post_434.html さて今日は、先日発表されたケネディクスの決算数字の検討です。基本的にケネディクスは不動産ファンドの組成により商売が成り立っています。カタルが問題にしているAUM(受託資産残高)が問題になります。このAUMは自己勘定を含む、他人資本によるケネディクスの管理下にあるファンドを示します。私募ファンドやリートですね。不動産の値上がりなどは私募ファンドやリートに帰属しますが、そこから発生する「フィー」は様々な形で吸い上げられる構造になっています。

ファンドを組成する時から管理期間中と、更にファンドから不動産を売却する時まで、その値上がりに対する成功報酬などが…様々な形で手数料として吸い上げられます。個別契約により、そのフィーは様々ですが…過去の業績推移は大きくAUMが増える時に、連動してケネディクスも業績が向上しています。(まぁ、当たり前の話ですが…。)安定収益は、そのファンドを管理する手数料ですね。ビル管理の手数料などを示します。継続的に不動産業を営む以上、ファンド間の不動産の譲渡は、継続的に発生します。故にカタルは証券マンの預かり資産に匹敵すると…今日の市況で話しました。

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会社側が発表しているAUM残高では、時間概念が理解できませんから…カタルが独自に作成したグラフを見て頂くと…基本的に大きくAUMが伸びる時に営業収益が増えていることが理解できます。このグラフと合わせて、月足の株価チャートも一緒に掲載しておきますので…その連動性を頭に叩き込んでおいて下さいね。日銀の異次元緩和からハローウィン緩和により、日本は、ようやくデフレの悪夢から脱出しようとしています。その核が「不動産」や「株式」の資産ですね。日銀の買い入れている国債は、経済活動を支援するお金にかかるコストを減らす為のものです。金利が低くなれば住宅投資など含め経済的なコストが減り需要が生まれます。住宅ローンを計算した人は1%の金利の違いが、どれだけ返済金額が違うか…金利の意味を理解できますね。20年とか…30年と言う期間の金利負担はすごい金額なのです。

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更に日銀は株式のパッケージであるETFを買い入れ、同時にリートも買い入れています。つまり、株式と不動産を買っています。日銀には無限のお金が存在し、一方、株式や不動産は限られた数量なのですね。当然、需給バランスを考えれば…時間の問題で、どんどん資産価格は上昇します。一方、大きくの金融機関には、行き場の失ったお金が国債の形で眠っていましたが、その国債を日銀はガンガン買っていますから…日本のお金は自然に動き出しますね。資産商品に向かい、設備投資に向かうのですね。あとは外債など…ですね。故に、円が売られているのは自明の論理です。

さて基礎知識が理解出来れば…何故、カタルが、ケネディクスを「デフレ脱却の象徴銘柄」として「1300兆円の逆襲」と述べているか?理解が進みますね。株式の物色の流れは時代推移が決めるのですね。大手不動産を除き、兆円単位で不動産を支配下に置いている企業は、現状ではケネディクスだけでしょう。地所や三井不動は持っていますが、売ることはしませんね。ケネディクスは不動産を動かすのが商売なのです。何故、日銀の政策強化で、魅力が更に輝き出すか? 31日のハローウィン緩和で、日銀がアクセルを踏むと…途端に株価はストップ高になって反応したか…理解できるはずです。

実は細かい数字を掲げ現状を説明しようかと思いましたが…面倒だし、アホらしく思えますね。小さなことに、拘る場面ではありません。ただ一つだけ、今日の市況でも述べましたが…非常に環境が好調なために、利益の先送りを実施しているようですね。おそらく押さえようとしても、それ以上に、利益が溢れているでしょう。その事例が大阪中央区のKDX南本町ビルの売買です。帳簿価格が36億94百万円となっており、譲渡損失が14億95百万円となっています。金融庁などの検査により、時価とかけ離れた不動産は減損会計を余儀なくされていました。その物件の処理も進んでいます。大きく時価とかけ離れた売買は出来ないでしょうが…現状の不動産市況推移からすれば奇妙にも見えます。おそらく利益の先送り分が含まれている処理と…推測しています。既に日本の不動産市場の実態はピーク時に近い価格に戻っている筈ですからね。このように…今期で表面化できる全ての含み損を抱えた物件を処理した筈ですね。つまり来期から利益を圧縮する材料がありません。

加えて時代背景が大きいのです。地方銀行などは、国債に眠っていた資金を何処かに振り向けねばなりませんから、その資金がリートや私募債ファンドが受け皿となる訳ですね。だから物件さえあれば、需要は山のように存在するのです。問題は、それだけ多く利回り商品〈貸しビルなどの不動産〉を抱えているかに…掛かっているのです。素人は分かりませんが、お金があるからと言って、不動産が買えるわけではないのです。金利採算に見合う不動産を手に入れるのは、実は非常に大変な作業なのです。

この事実は、先日売買が行われたパシフィック・センチュリー・プレスのオフィス部分の部分売却ですね。買い手はシンガポール政府投資公社だそうです。ピーク時の価格に迫る1700億円だそうです。ダヴィンチが2006年9月に2000億と言う馬鹿高値で買い、2009年12月にセキュアード・キャピタルが1400億円で買い取ったものだそうです。だいたいピーク時より半値になった物件も、1割から2割程度の損で処理が出来る水準だと言う事ですね。当時、ダヴィンチが買った価格でも、利回り採算は2%程度と言われていました。返済が出来ているのに…金融庁が、強引に減損会計を強要したのですね。実はこの時期にケネディクスも、KDX豊洲グランスクエアのビルなどを、カーライルなどの外国資本に売却しています。ヒューリックなども…親会社のみずほ本体が、買っていましたね。系列がない所は売却に苦労し、外資系がうまい汁を吸ったわけですね。

不動産市場は、相対売買故、作為的に利益操作が出来ます。取引実態に応じて価格が恣意的に決められていると言っても、過言ではないでしょう。実態を知れば…如何に、AUM残高が魅力的なのか…。この意味の理解が進むと思います。実は2014年末の目標達成に、カタルは少々懐疑的だったのです。僅か四半期に2000億円ものファンドを組成できるのか…カタルは疑っていました。でも水面下では…物凄い勢いで、改善が進んでいるのでしょう。この動きはハローウィン緩和で、更に加速されたわけです。カタルが最低4桁水準の株価は、既に確定していると述べている意味が理解できると思います。最後に…この環境を示唆するオフィスビルの動向もグラフで掲げておきます。確りと…現状の時代推移を感じてくださいね。

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kataru 2014-11-15T12:24:30+09:00